K's Graffiti

文章を書いたり絵を描いたりします。

課金

ゲームへの課金について、ちょっとだけ書いてみようと思う。
私にとってゲームに使うお金というのは、どれだけ楽しませてもらえるのか、あるいは楽しませてもらったかという観点で決まることが多い。
ただ、実際には必ずしも金額イコールゲームの価値というわけではない。

 

昔はPSPやDSのソフトに対して定期的に5,000円くらい使っていたように思うけれど、最近ではオンラインゲームやソシャゲにそれ以上の金銭を費やすことも珍しくない。
単純にゲームの出来や内容の充実度だけで評価するなら、買い切り型のゲームは非常にコスパが優れている。だって、いわゆるガチャ20連分くらいで、数十時間は遊べるコンテンツを手に入れることができるのだから。

最近はDL販売も一般化して、コンシューマーゲームであってもアップデートが行われたりDLCが追加されたりすることが珍しくないので、一昔前に比べたらゲームを存分に楽しむために必要な金額は、それなりに上がっているのではないかと思う。
それでも、費やした金額に対する常識的な保証を感じづらいソシャゲよりは、ずっと手を出しやすい存在ではあるだろう。

それでは、なぜソシャゲが強いのかと言えば、やっていたらわかるが非常に流動的という点に尽きる。
ゲーム内イベントには一定の決まった流れがあるにせよ、新しいコンテンツが次から次へと投入されるし、少し前まで最強だったキャラクターが遠くないうちに格落ち扱いになることも少なくない。
要するに、コンシューマーゲームと違って、遊ぶタイミングによってゲームの内容が大きく変わるということだ。ゲームが常に変容し続けているがゆえに、先月の課金は今月の課金とは異なる意味を持つ。非常に恐ろしく、かつ効率的な集金システムであることは間違いない。
不思議なことに、10,000円近いゲームを購入するのには躊躇してしまうのに、ゲーム内課金であれば数万円くらいなら抵抗感なくやってしまうという人も多いだろう。ソシャゲは、あらゆるプレイヤーの金銭感覚を麻痺させる働きを持っている。


さて、どうしてこのような日記を書くことにしたのか……理由はいくつかあるのだけれど、その最も大きなものは、基本的に吝嗇家の私が初めて課金欲を抑えられなくなったからだ。
ここには金を使ってもいい。きっと後悔もしない。そんな風に思ってしまった。

これまでの課金歴と言えば非常にショボいもので、月に1,000円程度だった。ログイン時に無償石が貰えるという、微課金の最低ラインのようなもの。
ガチャで天井するために何万円も一気に使うなんてことは絶対にせず、欲しいキャラクターはコツコツと石を溜めて確率の上がるフェスまで待つ、というスタイルを貫いてきた。
そんな私が、どうして。

仕方ない。仕方なかったのだ。
久しぶりに、長くモチベを保ったまま続けていけそうだと思った。ある程度の手札を揃えなければ、しかし楽しさは長続きしない。
だからこれは初期投資だ。あとは少しずつ、これまでのスタイルに戻って節約していけばいい。
考えれば考えるほど、頭の中に否定する意見は失われていった。
それに、人生経験と捉えるなら悪いものではない。安くない金額を支払って、ゲーム内における満足感を手に入れる。いいではないか。一度はやっておいても、長い目でみれば損にはならない。
あとはもう、素晴らしいゲームを作ってくれてありがとう。そういう想いが強かった。それだけのことだった。

というわけで、リリースから約50日となった『ウマ娘 プリティーダービー』だけれど、この短期間で私が最も金を注ぎ込んだゲームとなった。