K's Graffiti

文章を書いたり絵を描いたりします。

少しずつ名作に触れていきたい

何か良いものを生み出すためには、自分の中に材料や引き出しがなければ上手くいかない。素晴らしいアウトプットは、大量のインプットに支えられるものだ。
というわけで、暇と気力が許せば積極的に創作物に触れてきている私ではあるけれど、最近はもっぱら昔のアニメに興味を持っている。
深夜アニメを見始めたのが2008年頃からなので、それよりも前の作品はほとんど手つかずになっているのが現状で、だから見なければならないものは、本当にたくさんある。

 

自分と同じくらいか、少し上の年齢の人とアニメについて語る時のことだ。
実際にリアルタイムで見てきた名作に関しては主戦場という感じなので言葉が尽きることはあまりないのだが、それよりも一昔前の話題になると、途端に言葉に詰まる。
適当に相槌を打ち、そのうち見ないとなぁ……なんて言うことしかできず、盛り上がりに欠けてしまう。
相手の熱量を受け止めるだけの用意がないというのは、なんとも寂しい話だ。

先日ようやく見終えたエヴァもそうであったし、たとえばマクロスとかグレンラガンとか、そのあたりの聞いたことはあるけれど内容は知らないタイトルに関して、これまで何度も引け目のようなものを感じてきた。
それらを義務教育だと言う人もいるかもしれない。過去の名作に触れていないというのは、場合によっては致命的なことなのだ。

昨年の九月に、コードギアスの全50話を一週間ほどかけて視聴した。
とても面白かった。もし仮に中学生くらいの時に見ていたら、価値観が根本から変わっていただろうと思えるくらいに、あれは途轍もない衝撃だった。
どうして今までこの作品を知ろうとしなかったのか。なんて罪深いのだろう……などと言っても仕方ない話ではあるけれど、とにかく良い作品に触れる機会は多ければ多いほど人生が豊かになるのだから、少しでも興味があるのなら、見ない言い訳を考える前に視聴を開始すべきだ。
普段ダラダラと費やしている毎日の時間のうち、ほんの少しだけ割り当てるだけでいい。この時代まで名作として名前が残っているのだから、決して損はしないはずだ。

この頃、気になっているのはBLACK LAGOONという作品で、これも存在自体は十年くらい前から認識していたし、いつか見ようとは思っていた。
しかし残念ながら、この世の中、思うだけでは実現しない。きっかけを探していても、エヴァのように向こうからやってくる作品は非常に珍しい。
自らの「見たい」という意思を、どうにかして増幅させなければならない。
そんなわけで、とりあえずPrime Videoで第1話の冒頭部分を一瞬だけ再生しておいた。こうしておくことで、常に「次に観る」に表示されるようになる。もう忘れることはないし、他に見るものがない時の選択肢とすることができるようになるのだ。

20世紀のアニメになると、流石に今と比べて作画の水準が著しく落ちるため、どうにも優先度が下がってしまう感じがある。
00年代を義務教育とするなら、やや古典という風な言い方が相応しいだろうか。
その点、00年代の後半は作品によっては作画レベルがとても高く、顔の描き方などは流行の違いという形で処理できるから、それほど抵抗感がない。
年齢を問わずアニメというものが幅広く受け入れられるようになってきたのは、ちょうどこの頃からなのかもしれない。