K's Graffiti

文章を書いたり絵を描いたりします。

365日目

一年前のゴールデンウィークに始めたこの日記も、今日でちょうど365日目となる。
昨年から今年にかけては、身の回りの変化が人生最大級で非常に刺激的ではあったから、あっという間に過ぎてしまったという感覚はあまりないのだけれど、それでも一年というのは振り返ってみると短いものだ。
日々の出来事や思考の整理として活用してきたブログという媒体は、やはり肌に合っていたように思う。ただの日記ならわざわざ公開する必要はないのかもしれないが、他人に見られても問題ないレベルの文章を書くことに慣れるという目的もあったので、いい具合に制御が利いていたような気もする。
継続することと、文章のクオリティを意識すること。その二点は、自分だけの黒歴史ノートに想いを詰め込むだけでは、なかなか成し得ないだろう。

 

初めは何から書いてよいものか戸惑いながら、という感じで、毎日のネタにも苦心していた覚えがある。思うところがあって集中できれば問題ないものの、これだけの長さの文章を毎日というのは、はたして可能なのか。
無事に習慣化したのは秋口のあたりだったように思うけれど、実のところそれまでは精神的な負担が大きかった。いつ止めてしまってもおかしくなかったのだ。
一方で、生活における不安というのも夏以降に爆発的に増加していた。自らの強い意志で人生の歩む道を捻じ曲げる選択をしたはいいものの、具体的な成功への道標なんてどこにもなかったし、今もそうだけれど、毎日毎日が探り探りの中で生きている。
だから、動き出した当初の心の不安定感といったら面白いくらいにグラグラで、いつ躓いても不思議ではないくらいに危機的状況にあったと言ってもいい。まぁ状況自体は半年前から大して変わっていないのだが、それなりに図太くなったということだろう。

そういう背景があったために、日課の日記というのは誂え向きの薬だった。
悩んだら、書いてしまえばいい。話し相手が欲しかったら、文章を通じて自分と対話すればいい。漠然とした目標を掲げて彷徨する日々において、追うべき一筋の光を常に意識することができたのは、紛れもなく「書く」という営為が自らを見つめ直すきっかけを与えてくれたからに他ならない。

先日、ネタに困ったという出発点から書いた記事があったけれど、基本的には昨年の秋以降は、大きく悩むことなく書けるようになっていた。
手癖なのかわからないけれど、だいたい決まったパターンに落とし込むようになった、と言い換えてもいいかもしれない。
夏頃までは、ああでもないこうでもないと、何か新しい企画まがいの記事を書くこともあったけれど、現在はほとんどが「考えたこと」が中心となっている。
「カテゴリー」を見ればそれは明らかで、以前は一つの記事に対して三つとか四つとかカテゴリーを付けることがしばしばあったけれど、最近は「日記」のみが大半で、たまに「ゲーム」や「アニメ」が付くことがあるくらいだ。

カテゴリー

そういえば同じく毎日の習慣として、その日に描いたイラストを載せている時期もあった。しかし、これは流石に時間的な都合で継続困難ということに気づき、またブログ本来の目的が文章であること、内容と関係のない絵が並んでいるとなんだか気持ち悪いこと、などの理由で、どこかのタイミングからアップロードしなくなった。
結果的に絵を描く頻度が減ってしまったのは不本意なところではあるけれど、あのまま続けていたら負荷が高すぎて日記が続いていなかった可能性もあるので、後悔はしていない。

 

他人の目を意識して書いているとは言っても、別に具体的な読者を想定しているわけではないというのは、これまでたびたび書いてきたことで、だからブログ自体の読みやすさだとか、SEOを考慮した構成だとか、そういう努力にはまるで関心を示していない。
流行の話題に沿って書いてもアクセス数は滅多に増えないし、それでいいと思っている。むしろ増えてしまうと余計な考えが混じって、素直に書くことができなくなるのではないかという懸念があるので、今後もこの方針は変わらないだろう。

とはいえ、インターネット上に公開している以上はどこかの誰かの目につく可能性は無限大に広がっているわけだから、たまに意味不明な増加を見せる時がある。間違ってもTwitterなんかでインフルエンサーに拡散されることはないとは思うけれど、いつかバズってしまうのではないかと戦々恐々としている。
まぁだからと言って書く内容に制限をかけるわけではなく、これまでと同じように、のびのびと表現していくだけなのだが。

アクセス数

なんだかんだで毎日数件のアクセス数があるのは、ありがたいことなのか、どうなのか、特に実感はない。ただ、現在までで2576ということらしいので、一年で割ると平均7といったところか。
たぶん、毎日書き続けているわりには少ないほうだとは思うのだが、個人的には意外と多いなぁと思った。こんな、どこの馬の骨とも知れない人間の日々の営みを読んでも、あまり面白くはないと思うのだけれど、物好きもいたものだ。

 

気になるポイントとして、文字数はどれくらいなのか、という話がある。筆が乗る日は3,000字を余裕で超えるし、そうでない日は1,000字を満たすのがやっとということもあるので、おそらく平均すると1,500字を少し上回る程度だろうという体感はある。
ただ、記事ごとに字数を表示させることはできるのだけれど、過去の記事全量ということになると、厳密に調べるのは困難ではないかと思われる。
さて、どうしたものか悩ましい。
考えた末、エクスポートという機能があるので使ってみることにした。
これはブログ内の全文字情報を抽出することができる機能なのだけれど、MT(MovableType)形式のテキストファイルで書き出されてしまうため、余計なタグなどが大量に含まれていて、いまいち実態を掴みづらいという性質がある。
まぁそれでも、一つの記事につき固定で付与される字数を、ざっくりではあるが引いて計算することができそうなので、Wordに貼り付けてちょっと手を加えれば、概算値を算出することが可能となる。

というわけで、結果から。
この記事を含む一年間の総字数は、約650,000字だった。
365で割ると、およそ1780字。
……なるほどなるほど、思っていたよりもやや多いくらいで、しかしほとんど体感に近い。今後の目安というわけではないけれど、2,000字も書けたらその日は調子が悪くない、みたいな判定に使えないこともないかもしれない。

一般的な小説は一冊あたり150,000字~200,000字くらいだと考えているので(ラノベならもっと少ない)、たとえば年間四冊というのは、私の感覚としては無理の少ないペースのような気がする。
もちろん全体の構成や世界観やキャラクター設定に費やす時間を加えるなら、小説の執筆というのはもっと大変な作業だと思うから、単純に書く速度だけを考えても意味はないかもしれないが。参考にはなった。