K's Graffiti

文章を書いたり絵を描いたりします。

ウマ馬うみゃうにゃ

気づけば皐月も月末ということで、だから何か生活が変わるというわけではないのだが、精神的な節目としては意識せざるを得ない。
それはそれとして、月の区切りで変化する物事は世の中にはたくさんあって、たとえば投資であれば月足が更新されたり、クレジットカードの支払い範囲が切り替わったりする。
個人的に身近なところで言えば、ウマ娘のサークルにおけるファン獲得数の集計が行われるため、ランカーたちは順位を争い報酬を求めて、せっせと育成を行うことになる。

 

私が入っているサークルは、二月末にTwitterで適当に検索して見つけたところなのだけれど、思っていた以上に気楽だったので現在まで所属し続けている。
靴投げは活発だが、基本的に誰も発言しないため必要以上に関わることはないし、もちろん外部ツールの使用もない。ノルマはなく、ログインさえしていれば問題ない緩さだ。
三月はやる気の多い人が集まっていたおかげで、サークルランクはA+の結果を残せたし、四月はメンバーに多少の入れ替わりがあったもののAを維持していた。
ただ、サークルの方針としてランキングは狙わないというものがあり、プレイ人口の増加もあってボーダーが上がってきていることから、流石に報酬目当ての人間は今月の上旬に次々と抜けていった。そうした経緯があるため、どうやら五月はB+に終わりそうな気配がある。

私の稼ぎとしては、およそサークル全体の8%〜9%を占める程度には相対的に頑張っている立場にあり、別に無理をしているわけではないので大して気にしてはいないのだけれど、個人的にはA+やSを狙える水準であるにもかかわらず、毎月少しずつ報酬レベルが下がっていくというのは、ちょっともったいないのではないかと感じ始めた。
初期メンツからは半分以上が入れ替わっているわけで、すっかり無言の古参である私だって、そろそろ移籍を考えてもいいのではないか。
ノルマがないというのは魅力的な方針とはいえ、ただのログイン勢も複数存在している現状では、これ以上このサークルで満足度を上げることは難しいだろうと思うのだ。

というわけで、今日の昼間にTwitterを使って、自分に合っていそうなサークルを探してみた。
いくつかの適切なハッシュタグを用いて、希望ランクやファン獲得実績、今後の見込みなどをまとめた画像を作って投稿する。
すると、一時間も経たないうちに四人からの勧誘があった。

ネット上で交流する相手のいない私は、TwitterのDMというものをこれまでに使ったことがなかったので、なかなかに新鮮なやり取りができたと思う。
DMの仕組みが理解できていなかったこともあり、多少は手間取ったけれど、いい勉強になった。
そして四件のうち一件の勧誘が、とても希望に沿う内容だったので、二つ返事で加入を決めた。
基本方針は現在のサークルと大差なく、変わる部分は月あたりのノルマのみ。要するに、これまで通りやっているだけで、より高いランク報酬を手に入れられるようになるということだ。

まぁあわよくばサークル員同士でTwitter上の繋がりが作れたら、多少は退屈な日常における刺激が得られるかもしれない、なんてことを思わないでもなかったけれど……獲得数の少ない人から定期的に入れ替えを行っているようだし、そうやってネット上で群れ合うのも結局のところは心の負担になりそうだから、きっぱりゲーム内だけの関係というほうが肌に合っている気がしている。
とりあえずは、来月から少しだけ楽しみが増えたと思うことにして、マイペースに頑張りたい。


……そして今日は年に一度の大一番、日本ダービーの開催日。
毎週のようにGⅠの予想をしては外れ、エア馬券のマイナスが膨れ上がっている私ではあるけれど、やはりダービーには特別な感覚を抱いている。
今年、これまでに見てきた数々のレースで上位に入った有力馬たちが一堂に会し、世代の頂点を決める戦い。馬券を買っているわけでもないのに、発走前にはひどく緊張しながらテレビの前で待機していた。

無敗の二冠なるか、ということで一年前のコントレイルの走りを思い出しながら、しかし今年は違った結果を期待している私がいた。
エフフォーリアが強いのはわかる。けれど、他にも抜けた力を持っている馬がいるのではないか。
それは、シャフリヤールだった。

昨年の菊花賞が行われたのと同日に新馬戦を走ったシャフリヤールは、当時から強烈な末脚の片鱗を見せていたように思う。
2020年はコントレイルが強かった。それでは2021年の主役はどの馬になるだろうか。翌年に活躍しそうな馬を見つけるために、新馬戦の映像を片っ端から眺めていたあの頃。年末までに見た中で、最も期待できそうだと思い注目していたのが、シャフリヤールだったのだ。

今ではハイレベルだったと言われている共同通信杯は、珍しくGⅢで馬券を買ったものの惜しくも敗れてしまい、悔しい思いをした。
毎日杯は馬券こそ買わなかったものの、レコードで一着を勝ち取ったのを見て、喜ぶと同時に「やっぱり本物だ」と思った。

そして迎えたダービー当日。
気になる予想は、どうしても切れなかったエフフォーリアと本命のシャフリヤールを軸にして、ワイドと三連複で勝負。
まぁ勝負と言ってもエア馬券だから失敗しても損はないわけだが。

レース展開は、序盤から激しい好位の取り合いで、非常にエキサイティングな内容だったと思う。ダービー史に残るのではないかと思えるくらい、とても面白い内容だった。
最後の直線に入って、後方から抜け出しあぐねているシャフリヤールを見た時には一瞬駄目かとも思ったけれど、残り400mあたりからの凄まじい伸びには目を見張った。
思わず、声にならない叫びが漏れた。心の中で猛烈に興奮が爆発する。
行け、行け。差せ!
久しぶりに熱くなった。競馬って、なんて楽しいんだろう。

最後は福永騎手の神騎乗でハナ差一着。見事だった。
春天の時にも福永先生の解説動画が公開されていて、その通りになったという流れがあったから今回も上手い騎乗には期待していたのだけれど、まさかこれほどとは思わなかった。
純粋な馬の力で言えばエフフォーリアも相当に強いと思うので、これで格付けが終わったというわけではないはずだけれど、ともかく今回のダービーは人馬一体の技で勝ち取ったという感じだろう。

久々に名レースをリアルタイムで見られて、高揚感と余韻が心地好い。


さて、実質的に二つのトピックで書いたので二記事分くらいの字数になってしまったけれど、正直それほどたくさん書いた気がしないのが不思議なところだ。
やはり衝動的な勢い任せの文章というのは、エネルギーコスパが素晴らしい。
これくらいの力加減で毎日やっていけたら理想に近いのだが、いやはや、今日は「特別」だ。