K's Graffiti

文章を書いたり絵を描いたりします。

健康診断

普通の会社員であれば、年に一度、健康診断を受ける機会がある。
法律には明るくないから詳しいことはわからないが、確か労働者に健康診断を受診させるのは雇い主の義務だったような気がするから、一般的な社会人として生きていたら毎年ある程度は自分の健康状態を把握できるようになっているはずだ。
しかし、私は少し例外的な人間なので、自ら動かなければ健診と縁がない。

 

一応、昨年の時点では途中まで権利を持っていたはずなのだが、テレワークが基本となり対人接触を可能な限りが避けることが推奨される世の中になった影響で、例年のスケジュールで集団検診が実施されることはなかった。
費用は出すから各自で受けて結果を提出しろ、というような通達が辞める直前くらいに出ていた覚えがあるけれど、フリーになってからわざわざ受けに行く大きな理由もなかったので、そのまま何もせず現在に至る。
それにしても、私に限らず引きこもり生活が続いて健康状態が悪化している人は少なくないと思うのだけれど、どうにも自身の健康に関しては自信過剰になりがちというか、一回くらい飛ばしても大丈夫だろうと貴重な健診を軽視してしまう傾向がある気がする。
この感覚が毎年ずるずると続いていくことによって、いつの間にか何年も健康状態が不明瞭のまま過ごしていき、まだ若いのに倒れてしまう……そんなケースは別に珍しいものではないだろう。

私は明らかな大病こそ患っていないものの、極度の痩せ型で平均体型には遠く及ばないため決して健康体とは言えず、いつバランスを崩しても不思議ではないものだと思っている。
まぁ思っているからといって食生活の改善にはつながらないし、油断していると体重が減り続けるから、最近は本当にマズいわけだが。
流石に不摂生が祟ってやりたいことができない身体になるのは困るから、せめて健康診断くらいは受けておきたいと思ったのだ。

市区町村によって異なるとは思うけれど、私の居住区域では国民健康保険加入者を対象とした健康診断が定期的に実施されている。
費用はかかるが、手数料レベルなので実質的には無料と言っていいくらいだ。
これなら毎年の恒例行事として予定に組み込んでもいいかもしれないと思い、夏頃に予約をしておいた。およそ二年半ぶりの健康診断となる。

 

血糖値の上昇を回避するために、指定された受付時間が午前の場合は朝食抜き、午後の場合は早朝までに朝食を済ませて昼食抜き、という制限があった。
昼夜逆転気味の私ではあったが、日曜に参加予定のイベントに向けて少しずつ睡眠時間の改善を目指している現在、朝早くに起きて食事を摂るのは難しかったため、意図せず朝昼抜きとなってしまった。
というより、起きたのが正午よりも後で、わりと受付時間ギリギリになってしまったから、まだ半分くらい眠っている感覚だった。当然、頭は働いていなかったが、寝起き直後のおかげで空腹感もなかった。

健診の内容は、起床直後に取った尿を提出してから、骨密度・身長・体重・体脂肪率・視力・血圧・血液採取・問診・腹囲・レントゲン……とまぁ一般的なもの。
聴力検査がなかったのは意外だったけれど、聞こえ方に異常が発生したら自覚できるだろうから問題はないということにしたい。
各検査スムーズに進み無事に終わったので、思っていたよりも早く帰宅できたのは助かったけれど、いくつか不満がある。血液採取の担当看護師が高圧的だった点と、問診と言いつつ何もアドバイスがなかった点だ。
前者は私の感じ方の問題かもしれないけれど、もう少し愛嬌というか、言葉遣いに配慮があってもいいのではないかと思わないでもない。後者は私の書いた問診票に特筆すべき部分がなかったからかもしれないけれど、あまりにも機械的に流されてしまったので、面白くなかったのだ。
……なんて、社会不適合者が文句を言ったところで何も変わらないから、そういうものなのだと受け入れるしかないけれど。

身長や体重は想定の範囲内だったし、視力もコンタクト着用で問題なし、血圧も正常範囲内、食べていないわりに血を抜かれた際に貧血を起こすこともなく、体型に関して特別な指摘もなかったから、今のところは大丈夫そうではある。
尿と血液の分析を含む細かい結果は来月の中旬に送られてくるようなので、楽しみにしておきたい。

余談だが、若干、ほんの少しだけ、尿検査で引っかからないか心配ではある。深い意味はないのだけれど。