K's Graffiti

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ジャパンカップ2021予想

急遽、個人的な都合により遠出することになったせいで、いつものようにPCを前にして情報を吟味することはできないけれど、枠順が発表されたので予想……というよりは願望に近い妄想をやっていきたい。
まぁ正直に言えば、今回に関しては枠や追い切りの調子にかかわらず、買う馬券はほとんど事前に決めていた。相変わらず当てる気持ちよりも、買いたい馬を買うという想いのほうが強い。

 

1枠2番コントレイル。発表から間もなく、早速Twitterのトレンドに入っていたのを見て、良くも悪くも注目している人が多いのだと、あらためて思った。
意見を言いたい人で溢れている。誰も彼も、ただ一方的に観戦するしかなく、己の望みをぶちまけているに過ぎないというのに、どうしてこうも穏やかではない気持ちにさせられるのだろう。
きっと昔から、競馬という営みはこうなのだ。人間の喜怒哀楽という本質的な感情を鋭く刺激する。どうやったって面白い。やめられる気がしない。

今回、出走メンバーに注目馬は多い。話題性に実力が伴っているかはさておき、過去数年のダービー馬の集結であったり、海外から有力馬の参戦であったり、思わず買いたくなる馬は例年のジャパンカップに引けを取らない印象を受ける。
現実的に考えるなら、大半は「消し」の判断をすべきであって、買い目は少なく済みそうなものだが、さてはて、どうだろうか。
人気上位馬で決着する確率は、あの秋天ほどではないにしろ高いように思う。穴馬に出番があるのかどうか、直前までじっくり考えたいという気持ちがある。
私の夢は、秋の飛行機雲。昨年の皐月賞からずっと、出ているレースは軸に据えている。流石にラストランとなる今回に限って、外す理由はない。

◎コントレイル
◯シャフリヤール
オーソリティ
アリストテレス
△ユーバーレーベン
☆ブルーム
☆キセキ
マカヒキ

特に珍しくもない予想だ。似たような評価をしている人は、いくらでもいるだろう。
今のところの予定としては、多少の増減はあるかもしれないが、以下のように買いたい。
3連単
2-4,7-3,4,5,7,9,14
馬単
4-2

 

私は「三冠馬としては」という言い回しが、あまり好きではない。肩書なんてどうでもいい。
コントレイルそのものに期待を寄せているのだから、過去の三冠馬との比較なんて、あえてしようとは思わない。
普通に考えたら、能力は抜けているだろう。普通の馬との格の違いは秋天で見せた通りで、仮に敗北するとしてもシャフリヤール以外には考えられなかった。
あまり買いすぎるとオッズ的にガミりそうだから、思い入れがなければケンでもいいレベルだ。でも、好きな馬の最後のレースなのだから買わないと悔いが残る。そういう意味で、3連単は1着固定しか選択肢がなかった。
念のため、万が一にも差された場合を想定して馬単を追加する。対抗が他の馬であれば買う気にはならなかったと思うけれど、私はシャフリヤールも好きなのだ。今年のダービーでは大きな興奮をプレゼントしてもらった。
どちらにも勝ってほしい。ただ、勝利はどちらかにしかもたらされない。だからこれは、苦渋の決断の末、仕方なく選んだのがコントレイルだったというだけの話だ。

ちなみに、シャフリヤールに関しては、まだ古馬を含めた競馬界における立ち位置が定まっていない感がある。ひょっとすると、3着あるいは飛ぶ可能性も……これは先月末のエフフォーリアに対して抱いていた感覚と同じものだが、本レースは彼の実力を見定めるレースでもあると思っている。
ダービーでエフフォーリアを差したのだから、天皇賞の着順から考えてコントレイルよりも強いに違いない……そういう短絡的な意見を何度か目にした。確かに一理あるかもしれないが、競馬とはそんなに単純なものではないだろう。
馬場状態、枠順、展開、その他レース中に発生する様々な駆け引きなど複雑なランダム要素から生み出されるのが競馬の結果であり、その一連の流れを楽しむのが競馬の醍醐味の一つと言える。
何度も直接対決しているのであれば一定の差は明らかになるが、馬の能力を間接的な比較で絶対視することはできないだろう。これは永遠に結論の出ない、歴代最強馬論争に通ずるものがある。

オーソリティについては、ルメール騎乗であること、こちらも実力が未知数であること、府中への適性が高いらしいということ、などなど直感的に切るには理由が足りないと思ったので、今のところ重めの印にしておきたい。

アリストテレスについては、菊花賞で格付けが済んでいる上に、重賞成績にムラがあるから推したいわけではないのだが、どうやら追い切りの調子が良いようだし、こちらも私が好きな4歳世代ということで、つい紐に入れたくなった。

ユーバーレーベンは消したい気持ちが山々ではあるものの、3歳牝馬は圧倒的な斤量有利、さらにオークスを勝っているわけだから、買わずに入着されると「買えた」という風になって悔しくなりそうに思ったため、完全に無視はできない感じになった。

ブルームを含む海外勢は、よくわからない。例年、外国馬は来ないとされているけれど、日本の芝に適性があるとしたらこの馬だろうと思った。しかし使い詰めで疲労もありそうだし、良馬場なら全切りでもいいかもしれない。

キセキは、ジャパンカップ恒例の逃げが決まれば3着に残す可能性が……あるような、ないような。
あのバケモンレコードの立役者であるわけだからポテンシャルは非常に高いはずだが、年齢的な衰えも考慮すると連対は難しそうに思える。ただ、ペースはこの馬次第な気がしているので、展開によっては希望がないわけではない。

最後は大人気のマカヒキくんについて、京都大賞典の感動的な勝利は記憶に新しく、この歳にして全盛期の走りを取り戻すかのような雰囲気を感じる。
もちろん能力的には厳しいだろう。ただ、何かが噛み合って激走するなら、あるいは。
オッズ的にも美味しいだろうし、応援の気持ちを込めて100円、といったところだ。

 

買った馬券を的中させるのは目的の一つではある。しかしそれ以前に、全馬が無事に走りきってほしい。
昨年のジャパンカップが特に顕著だったけれど、レースそのものを楽しめる気持ちを忘れないようにしたい。