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天皇賞(春)2022予想

一週間の小休止を経て再び始まる春のGⅠ戦線の初戦、天皇賞……かつては最高峰のレースとして高い格を誇っていたらしいが、2,000mから前後400mあたりの距離が中心に考えられている現在においては、種牡馬選定という意味でもレースレベルという意味でも、いまいちな評価となっていて、実際ここ数年はマイル中距離と比べるとメンツがやや落ちる感は否めない。
それでも、やはりGⅠはGⅠなので予想には身が入る想いではある。

 

過去の映像を見ていると、複数のGⅠ馬が競う長距離は本当に面白いのだけれど、日本の競馬がこうなった事情については、素人の私にはわからない部分が多い。
そもそも国によって馬場の傾向と活躍できる血統が大きく異なるのだから、たとえば欧州や米国で云々という話はあまり意味がない気はする。
おそらく、日本はSS産駒の登場から徐々に府中を中心とした高速レースに重きを置くようになったのだから、そういう時代の終着点たる現在の競馬環境については、自然な流れとも言える。
まぁ個人的にはダービーやジャパンカップは当然のことながら大好きだし、有馬記念春の天皇賞も楽しく見たいスタンスだから、もう少しこう、特定のレース条件に集中するよりは分散してほしい気持ちがないわけではない。

さて、とりあえず枠順が発表されたので現時点の予想を書いておく。
いつも通り、最終的な追い切り評価や馬場状態によって変わることは大いにあるだろうけれど、ガチャガチャ予想を変えたところで当たる気はしていないため、より好きな馬に勝ってほしいという感覚が強いかもしれない。

◎ディープボンド
◯アイアンバローズ
▲タイトルホルダー
△シルヴァーソニック
マカオンドール
☆ハヤヤッコ
☆ヒートオンビート
注テーオーロイヤル
注トーセンカンビーナ

まず、間違いなく現役古馬において上位の実力を持っていると思われる本格化したディープボンドは、買わないわけにはいかない。
ほぼ確実に1人気想定ではあるけれど、あらゆるデータ、指標が軸から外せないことを示している。
臨戦過程、追い切りなどは良好で、大阪杯のエフフォーリアよりも不安要素は少ない。唯一、速度に乗り切るまで時間のかかるズブさがウィークポイントなので、展開によっては勝ちを逃す可能性はあるものの、よほどの事故が起きない限り馬券外に飛ぶパターンは考えられないのだ。
オッズは美味しくないから、この馬を外したワイドや2着固定にするといい具合になりそうではあるが、勝つ姿が見たいので1着を期待している。

次いで評価したいのは、ディープボンドと同じく阪神大賞典組のアイアンバローズで、この馬はスタミナお化けなので阪神の長距離が合っていると感じた。
折り合いに不安はあるものの、それでも最後までバテずに走りきれる体力はありそうだし、好位で折り合いが完璧だったら難なく勝ってしまうかもしれない。
ただ、前走ほど楽に前のほうで走らせてもらえないだろうし、タイトルホルダーとディープボンドに挟まれる形になるだろうから、過剰な信用を置きたくない感はある。

タイトルホルダーについては取捨選択に迷ったが、流石に馬が強い。
ディープボンドと仲良く有力馬が大外という構図は桜花賞と似ていて嫌な予感があるけれど、ディープボンドは枠に関係なくやることが変わらないため問題ないと判断した。
一方で、逃げる必要のあるタイトルホルダーは序盤に脚を使わされるため、内枠のパターンよりは評価を下げざるを得ないだろう。また、血統的なデータからキングマンボ系は微妙らしいから、飛んでも問題ない形で馬券を検討していきたいと思った。

シルヴァーソニックからヒートオンビートまでの4頭は、前走の着差、追い切り、血統などから期待できそうな順に並べている。
タイトルホルダーを含め、日経賞組の上位はなぜかキンカメ系ばかりなのだが、レース質を考慮すると春天に近いのは阪神大賞典になるだろうし、やや疑問視したいと考えた。

あとは実力が不明なテーオーロイヤルだが、この馬は楽に勝ってきたレースばかりという印象に加えて、斤量が54から58になるため厳しいのではないかと思った。馬が対応してきたら純粋に強かったという話になるけれど、オッズは過剰人気感がある。
府中と阪神の長距離は違うということで、注目してはいるものの軽視という感じになる。

トーセンカンビーナは、正直なところ来るとは思っていない。
どうせ後方からになるだろうし、最終コーナーで前方にいないと勝ち負けできないレースだから、ほぼ頭はないだろう。
ただ、鞍上との相性は悪くなく、道悪適性もありそうなので、馬券に絡むパターンを検討しても損はない気がした。
買い目に入れるかどうかは、今のところネガティブではある。

 

毎度のことながら、どうしても予想の中に好きな馬、そうでない馬、と感情を入れてしまうから、やはり馬券は観戦料のつもりで買うくらいがちょうどいい。
今回は荒れる確率が低そうだから、なおさら変な穴を狙う気にならなかった。もし荒れたら、「買っておけばよかった」よりも「応援していた馬が好走できなくて残念だった」という気持ちが最も強くなりそうだ。