K's Graffiti

文章を書いたり絵を描いたりします。

例の発表について思うこと

アプリのリリース日からウマ娘を遊んでいる私にとって、チャンピオンズミーティングと並んで月例の恒例行事となっているのが「『ぱかライブ』を見ること」なのだが、昨夜YouTubeで放送された「ぱかライブTV Vol.19」は、過去一番と言ってもいいくらいに情報が盛り沢山だった。
大型アップデートが実施されることの多いアニバーサリー月の前月であるにもかかわらず、今後に期待を持たせる新情報の数々……ということで、より一層のコンテンツ拡充への注力がうかがえる放送だったように思う。

 

すべてを追っていくと大変なので、気になった点だけ順番に所感を書いていきたい。

まず、1.5周年が迫っているということで、来月末からは半年に一度の新シナリオが公開となる。この告知自体は想定していたことだけれど、どうやら今度のテーマは「ライブ」らしく、どのようなシステムで実装されることになるのかは非常に気になるところだ。
もはやウマ娘とは切っても切り離せない存在となったウイニングライブの存在が、育成においても重要な要素となる……たとえば、サポートカードの「ファンボーナス」が重視されるようになるのかもしれないし、あるいはレース後のライブ中に特定のコマンド入力が可能になるなど、ただ見ているわけではなくライブシーンに新たな意味を持たせてくるのかもしれない。

育成目線からの意見としては、育成時間の短縮であったり、因子取得の緩和であったり、ステータス上限が解放されるのかどうかなど、どちらかと言えばシナリオよりもシステム面における変化のほうに焦点を当てたくなるけれど、個人的には楽しい育成を思い出したいという気持ちがある。
「アオハル」から「クライマックス」になって生まれたような劇的な変化よりも、作れるウマの完成度自体は大して変わらず、純粋にプレイする楽しみが増えるようなギミックが追加されると嬉しい。
急速なインフレはユーザーの疲弊を招いてしまうだろうし、新シナリオによるステータスの上昇ペースはもう少し緩やかでもいいと思うのだ。

 

夏ということで、今年も水着衣装が実装されるらしい。葦毛の祖父と孫。昨年の水着マルゼンスキーは強キャラとして環境のトップに立ち続けてきたけれど、今年はどうなるだろうか。
先日の配布スぺちゃんもそうだが、マックイーンはこれで2周目の別衣装になるから、作られるストーリーの内容や収録のタイミング次第で、キャラクターによっては早々に2周目突入が続いていくのかもしれない。まぁ配布は別枠、マックイーンの1周目はアニメコラボだからノーカン、という見方もできなくはないけれど……できれば未実装の娘を優先してほしい思いはある。
性能的には、マックイーンが長距離特効、ゴルシが超ギャンブルウマという感じで、書いてあることだけでは全貌が見通せない感じはある。

一方で、サポートカードも水着仕様なのだが……ついにマルゼンスキーの登場となる。
まだ詳細や使い勝手は不明だけれど、おそらく十中八九、逃げ用のスピードカードとしては最強格になるだろう。所持スキルは汎用性が高く強いものばかりで、持っている効果も必要とされているものばかりだ。相対的に水マルのナーフにすらなってしまうほどに、超絶有能サポートに見える。
キャラクターとしても強く、サポートになっても強い。マルゼンゲーと言われても不思議はないが、実際に伝説的な馬だったからこそ、この優遇具合に不満を覚える人は少ない気がしている。
ナカヤマフェスタは二度目の実装となるが、相変わらずイラストが素晴らしい。使い勝手は……どうだろう。ギャンブル性が強くて安定育成には不向きに思えるけれど、上振れの理論値を叩き出せるポテンシャルを秘めていそうな予感がある。

 

そして新たに、川崎レース場、船橋レース場、盛岡レース場が実装されるとのことで、地方のダート重賞が追加される流れが生まれた。
この勢いで、やはり海外……フランスのロンシャンやイギリスのアスコット、香港の沙田などが増えていくと猛烈に楽しみが増すのだけれど、まぁ来月の1.5周年で増やすなら今回で発表されているだろうから、現実的には海外シナリオ実装読みの2周年あたりでまとめて来てくれることを願う。

さらにさらに、大注目となる新ウマ娘だが……事前に運営がアピールしていた通り、大きな発表があった。
なんと言っても、メインストーリーの最後、貰えるサポートカードで露骨に存在を主張していた「あの娘」が、大方の予想通り「デアリングタクト」であったことは、知っていたと思いながらも驚きが隠せなかった。いや、どこからどう見てもデアリングタクトだったのだ。疑いはなかった。けれど、そういう匂わせだけで終わる可能性も考えていたから、しっかり名前が出てきたことに驚愕すると同時に、あらためてこのコンテンツが本気なのだと思わされたのだ。
現役馬を登場させることについては、人それぞれ思うところがあるだろう。生き物であり、リスクが伴う競馬のアスリートなのだから、ここから不測の事態が起きる可能性がないわけではない。ただ、そんなことは運営も十分に理解した上で、慎重に協議を重ねた結果、今回の発表に至ったのだと思う。だから私は、前向きに行く末を見守りたい。
もっとも、馬は来年も走る予定らしく、今後も着実にエピソードが紡がれていくわけだから、引退を待つとしたら育成キャラとしてゲーム内に登場するのは数年後の話になるはずだ。
どちらかというと、デアリングタクトという馬がウマ娘になったことの意義について、深く受け止めたいと思っている。私は2020年の競馬を……あの牡馬と牝馬で無敗の三冠馬が誕生し、秋のジャパンカップ三冠馬三頭が激突した伝説的な流れをリアルタイムで見ていたのだ。
ウマ娘というコンテンツを信頼しているからこそ、この歴史を動かす第一歩には、途轍もない可能性を感じてしまう。どれだけ先になるかわからないが、競馬が存在している限りウマ娘も不滅だと思っているので、大いに期待を膨らませつつ待ち続けたい。

そしてデアリングタクト以外にも、ホッコータルマエワンダーアキュートと、既に発表のあったコパノリッキーと併せて、一昔前のダート界隈を牽引していたレジェンドたちの発表があり、楽しみで仕方なくなった。
この一年半は、そもそもダートを走れる馬の数が少なく、ダート路線自体が不遇であり、スマートファルコンも芝での運用・活躍のほうが目立っていたから、こうして多様性が広がるのは歓迎だ。
既にCVが決まっていて、近々ダートコースの追加も行われるわけだから、彼女らは年内に登場することになってもおかしくない。

 

コンテンツの中核を担うゲームは、そのゲーム性ゆえに始めて一か月ほどが楽しさのピークになりやすい都合上、飽きた人間が不満を漏らしがちではあるけれど、もともとのコンテンツ力が非常に強力であるため、早々に廃れるということはないと個人的には考えている。
よくセールスランキングを取り上げて「オワコン」だのなんだの叩いている人間を目にするが、そう言われているうちはゲームアプリの運営も安泰そのものだろう。誰も興味がなくなり言及しなくなった時に、ようやく終焉という文字が見えてくるかもしれない。
しかし、古い馬だけでなく新しい馬も取り込んで発展を促していくことが確定した以上は、話題にならなくなることなんて考えられない。過去に出た他の人気アプリゲームの流行から現在までの過程を見ていても、少なくとも十年以上は続くと確信が持てるレベルだ。

一定の熱量を維持して遊び続けることは、ひょっとしたら困難かもしれないが、競馬とともに人生における娯楽の一つとして長く付き合っていきたい……今回の放送は、そんな風に思える発表だった。