K's Graffiti

文章を書いたり絵を描いたりします。

冬の訪れ

先月の後半から気温の低下は感じていたけれど、まだ秋の終盤という感じだったので、寒さに弱い私もかろうじて生存可能なレベルだったように思う。
しかし、師走に突入した途端、一気に外気温は低下し、身体が寒さに馴染む間もなく冬が本格化を迎えてしまった。
この季節が本当に、本当に苦手なので、あと少なくとも三か月ほどは苦しい日々を過ごさなくてはならないと思うと、心底うんざりする。

 

睡眠時間が増えたような気がする。いや、どちらかと言えば、従来の睡眠時間では満足できなくなったという感覚のほうが近いだろうか。
そこそこの休眠を経て、頭が半覚醒状態になったとしても、もう一眠りできそうな気配が拭えない。そのまま目を瞑れば、気づいた時には数時間後だ。

長く眠った後にやってくるのは、そろそろ横になっているのも限界というワガママな自分だ。眠気に負けている時には布団から出ようしないというのに、これ以上は眠れないとなれば、自然と身体は活動を求める。
しかしながら、布団の外側に漂う寒気が私から行動力を奪っていく。もう眠れない。だというのに、寒いせいで動く気にもなれなくなってしまう。
じっと温もりに包まれたまま、無為に時間を浪費することしかできなくなるのだ。

流石に、何時間も何もせず過ごすわけにはいかないので、どこかで起き上がるタイミングはあるのだけれど、目覚めたらすぐに起床することができる夏場と比べたら、随分と時間の使い方が非効率的にならざるを得ない。
私のことだから、たとえば空腹を我慢できずに動き出すなんてことは十中八九ありえないし、むしろ最後の食事から16時間も空いていないくらいであれば、仮に胃の中が空っぽであったとしても、食事の優先度を上げることはできない。
それでは、モチベーションはなんだろう。少し考えてみたけれど、明確な答えは見つからなかった。
きっと、そうなのだ。今の私は、特に目的もなく惰性で生命維持を続けているだけ。なんの意味があって生きているのか、わからない。

別に死にたいだとか、そういう話ではない。生きることには前向きだし、状況的には難しいにせよ、できるだけ楽しみを見出していきたいという気持ちは常に抱いている。
ただ、現実的な観点を想定してみると、私が現在進行系で意欲をぶつける対象というものが、必ずしもハッキリとした輪郭を伴っているわけではないのではないか……などと、どうしても複雑なことを考えてしまいがちなのだ。
状況は夏頃から大きく変わったとは言えないし、あるいは春頃と比較しても結果は同じだというのに、なぜ今になって思い悩むことがあるのだろう。
理由は、冬になって露骨に寒さを感じるようになったから以外には考えられない。

 

ここ数か月の主なストレス源は隣人の行動であり、管理会社への度重なる連絡を経てなお、いまだに問題が完全に解消するビジョンは見えていないけれど、今後しばらくはここに冬場の寒さが加わる。
もう、寒いというだけで一段階か二段階くらい、デフォルトで私のコンディションが下がってしまうのだ。
寝起きから絶好調の日なんて一年のうち数回しかないから、もとより期待なんてしていないけれど、そこそこ悪くないと感じられるような及第点の一日を過ごせる確率は、春〜秋と秋〜春を比べると、やはり前者のほうが好ましい結果になるだろう。

冬が苦手である最大の要因は、私が極度に痩せていて低気温の影響を受けやすいからだと考えているのだが、世の中の同じように痩せている人間は、いったいどんな対策を講じているのだろう。
人並みの体格や肉付きを手に入れていて、寒さを大して苦にしない一般人を、私はつくづく羨ましく思う。