K's Graffiti

文章を書いたり絵を描いたりします。

予定がバタバタと

人と会う外出予定なんて、月に一度あるかないかくらいの孤独な生活を送っている私ではあるが、今月の後半は何かとスケジュールが埋まりがちで困惑している。
埋まっているとは言っても、たった数日のことではあるのだけれど、普段が少なすぎるから割合的には数倍、したがって体力精神力ともに、例外的に持っていかれる可能性を想定しなければならない。

 

なぜ複数の予定が入ったのかというと、別に自分のせいではない。いずれも外的要因……というか、まぁ言ってしまえば今の私に残されている僅かな人脈が奇跡的に、同じようなタイミングで動いたという感じになる。
久々に会って、映画でも観ようというもの。遠方の行楽地への唐突の誘いであったり、あるいは単純な食事の案内だったり……映画くらいなら一人でも気にしないし、年に何度もソロで劇場に足を運んでいるわけだけれど、一方でちょっとした旅行や高級な外食といった金のかかる営みは、自分だけでは決して体験することがないだろう。
私が積極的に選ぶ趣味は、とにかくコスパの良いものばかりなのだから。

正直、慣れない行動が連日のように続くことを思うと、あまり気が進まない。そこで得られる楽しさや満足感がどれだけ素晴らしくても、引き換えに発生する莫大な反動は容易く想像できてしまうし、必ずしも素敵な時間を過ごせるとは限らないからだ。
何も面白くないまま、一方的に時間を奪われるだけというリスクも背負わなければならない。
近場のスーパーに行くだけで全身が倦怠感に包まれる私のことだから、ただでさえ慣れない「他人に会う」というプロセスに遠出まで加わってしまえば、きっと帰ってきてから当分は寝込むことになるに違いない。

何か作業に集中している時は自身の状態や周りの出来事が気にならないのと同様で、意外と予定遂行中には元気な姿を相手に見せることができるのではないかと思っている。
無意識のうちに気を張ってしまうというか、勝手にテンションが上がってしまうというか、とにかく距離の近い会話の生じる時間において、つい「見られる自己」の構築に神経を割いてしまう私は、場違いに無気力な態度を見せることがない。過去には必ずそうだったし、それは長く一人きりで過ごしている現在でも変わらない性質だろう。
ややネガティブに言い換えると、相手に弱みを見せない、という表現が近いかもしれない。その弱みは、少しずつ体内に蓄積していくし、一定ラインを超えると全身を蝕んで行動力を奪っていくわけだが、人間関係を維持するために予定をキャンセル術を持たない私は、それを避けることができない。

 

自宅から離れると、たとえば週末に競馬を楽しむ時間が満足に取れなくなるかもしれない。
PC環境から適当に消化しているソシャゲのデイリータスクも満足にこなせない上に、作業の傍らで流している配信を追っかけることもできなくなる。
この日記だって、いい加減なスタンスで他愛ない内容を書き続けるわけにはいかなくなる。もちろん、具体的なエピソードを経験するからこそ書けるテーマが増えるということで、それ自体は喜ばしく感じる部分ではあるのだが、日頃のルーティーンで書けなくなる以上は、字数ノルマを課している作業に対する負担感を覚えてしまうことになるだろう。

非日常の到来、というイメージだろうか。
たった数日のことではある。ただ、あまりにも忙しく予定を消化していくということに慣れがないため、体力面の心配はどうしても出てきてしまう……そんな不安を、ひとまずここに書いて整理しておくこととしよう。
日記にすることで、それなりに心の準備は進められたように思う。あとは当日までに、やるべきことをやっておくだけだ。