K's Graffiti

文章を書いたり絵を描いたりします。

生存記録(20240505)

朝からケンタッキーダービー、午後にはNHKマイルCと国内外のGⅠデーだったわけだが、なんといってもフォーエバーヤングだろう。実際のところ、私は海外レースの格というものに詳しくはないのだけれど、世界最高峰のレースで馬体をぶつけ合いながらも懸命に走る姿には、思わず感動を覚えてしまった。そして、心の底から惜しいと思う。きっと、かつて凱旋門賞で惜敗した馬たちをリアルタイムで観戦していた人たちは、このような気持ちになっていたのだろう。
そもそもサウジダービーとUAEダービーを連勝している時点で相当な実力を持っていることは明らかなのだが、海外を転戦していって不慣れな環境が続く中で、これだけ安定したパフォーマンスを発揮できるというだけで、もう歴史的名馬になりかけている。さらに、本レースは出遅れたうえに最初のコーナーもスムーズとは言えず、最後は大外を回るロスがあり、そして外から激しく寄られるという苦しい競馬だった。併せ馬になったことで伸びた分もあるだろうけれど、有利不利といった様々な要素を考慮すると、贔屓目なしにフォーエバーヤングが最も強かったと考えても不思議はない。もちろん、勝ち馬も2着馬も強かったし、まぁハナ差ハナ差の着差なんて枠と展開でいくらでも入れ替わるだろう。そんな中で、唯一の機会を得られるかどうかという点が競馬の醍醐味であり、連綿と続く競馬史においてまたしても日本馬は「持っていなかった」ということになる。関係者の悔しそうな顔を見ると、同情を禁じえない。
一方で、世代のトップマイラーを決めるNHKマイルCは、大方の予想通りに決着したように思う。明らかに実力が抜けていた人気の2頭が、直線では明暗の分かれる進路取りとなり、そのまま決まってしまった。スムーズであっても1,2着馬は同じだったような気はするけれど、結果的に大きく不利を受けた馬もいるわけなので、納得いかない人がいても不思議ではない。ともあれ、強いマイラーが引退した直後に、新たにマイル界を引っ張ってくれる存在が牡馬と牝馬の両方から出てきてくれたことは、競馬を楽しむうえで明るいニュースと言えるだろう。
来週はもちろんナミュールを応援しつつ、意外と混戦な予感がするため週中の情報収集を経て、いい具合の穴馬を見つけていきたい。モチベーションは着実に、ダービーに向けて高まってきている。