K's Graffiti

文章を書いたり絵を描いたりします。

半身を失ったような気分

諸々の手続きや部屋の整理などのために、一時的に実家に戻っているけれど、先週から変わったことと言えばPCが手元にないということだ。
それなりに大きなデスクトップのため、自分と一緒に移動するわけにはいかず、新居に置いてきているから今はPCでの作業ができない。不便で仕方ないし、PCのない生活で何をしたらいいのか、まるでわからなくなっている。


大学入学まではスマホもPCもなくて、インターネットに接続できるデバイスガラケーしか持っていなかった。今から考えると、随分とストイックだったのかもしれない。もはや、当時どのようにして生きていたのか思い出せない。
余暇の時間の使い方が、自分で気づかないうちにここ数年で大きく変化していたのだろう。かつての習慣はすっかりと記憶の彼方に追いやられ、顧みられることなどないはずだった。
手持ち無沙汰という表現が的確で、何をしようと思ってもスマホでは満足に行えず、諦めるしかない。どうやらパソコンに対する依存傾向があったらしいことを、失ってから初めて認識する。

手足のように動かしていた機器から離れた状況でできることは、あまりない。十年前や二十年前なら当たり前だったことかもしれないけれど、インターネットを介してあらゆる娯楽に慣れてしまった人間は、かつての娯楽のみに浸ることは簡単にはできない。
読書やテレビ視聴、あるいはラジオを聴くとか……まぁ読書については最近あまり読み進められていなかったから絶好の機会ではあるのだけれど、ずっと家にいる状況ではモチベーションが弱いのだ。読みたいと思ったタイミングでないと集中力が出ないし、あまりにも読むスピードが遅くて理解力も低くなりがち。せっかくの作品を自分の状態の悪さで楽しめないのは、もったいない気がしてしまって、なかなかに難儀な話だ。
テレビはアニメくらいしか興味が持てないから深夜限定で、今期は見ている作品が多いのでそれなりに数はあるけれど、結局のところ好きな時間というわけにいかないため問題の解決とはならない。
ラジオはもともと日常的に聴いているものが大してないし、似たようなものでVの配信なんかも特に趣味にはしていないので、いやはや本格的に参っている。
iPadなど絵を描くための環境をすべて持っていってしまったのは、失敗だった。スマホで絵を描くセンスはないので、ちょっと……アナログで描くのもいいけれど、なんとなく気が進まない。
残るは文章を書くことくらいだけれど、それにしたってスマホではなぁ……という思いが強すぎて、あまり前向きに動けないでいる。この日記はスマホ産ではあるけれど、全体に目が行き渡らない感じがあまり好きではないのだ。
スマホに対する感覚は数日前に書いた通りで、気軽にという意味ではTwitterや5chを眺めるくらいしかできない。ゲームも微妙というか、メインでやるには画面の小ささとスペック不足感がストレスになって耐えられない。
書いていて思ったが、我儘すぎるような気もする。

さっさとやるべきことを片付けて、あるべき場所に帰ればいいわけであって、時間がかかるようなら素直に本でも読んでおけと、そういう話なのだ。
しかしまぁ、それにしても、ここまで何もできなくなるとは思っていなかった。今後、PCが故障したり停電になって使えなくなったりした場合にも同様の状況に陥ることを考えると、もう少し他にできることを用意しておいてもいいのではないかと思わないでもない。