K's Graffiti

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チャンピオンズカップ2023回顧

昨日、日中に慣れない活動をしていたせいか、疲れが残ったままで眠気を解消することができず、正午を過ぎて間もなく仮眠を取らざるを得なかった。こういうパターンは別に珍しいものではなく、たいてい15時くらいに起きられるようアラームを設定するのだけれど……なんと次に目を覚ましたのは16時半頃だった。
ダートだから予想のモチベーションが上がらないと言いつつも、一応はGⅠだから多少は楽しみにしていたわけで、まさか寝過ごして見逃すという失態を犯すことになるとは想像していなかった。

 

新鮮な気持ちでレースを見たいという気持ちは持っているため、Xを開くこともなく一切の情報を遮断した状態でYouTubeを開き、馬の名前が目に入らないよう薄目になりながらチャンピオンズカップの動画に辿り着いた。
リアルタイムで見る場合はパドックから返し馬まで、レース開始に至るまでの様子を楽しむのも醍醐味ではあるが、今日に限っては仕方ない。ひとまず、結果を先に知ることなく映像を目にすることができたのは不幸中の幸いだったと言えるだろう。
ただ、これほどまでに予想とかけ離れた、まるで掠りもしないレースになってしまうと、正直なところリアルタイムで観戦していて満足できたとは思えなかった。いくら中京のコース形態が特殊とはいえ、荒れすぎではないだろうか。

1着のレモンポップは、無印だった。
確かに強い馬だとは思っていたけれど、この枠この舞台で好走するのは簡単ではないだろうと考えたので、オッズ面も考慮して思いきった消し評価にしていたのだ。
馬が強いのはもちろん、鞍上の誘導も見事で、おそらく唯一と言っていい勝ちパターンを自ら引き寄せた形になるのではないかと思う。
前走で逃げただけあってテンの勢いは相当なもので、他に主張したい馬がいなかったことも追い風だったのだろう。多少の負荷はあったにせよ、道中の距離ロスや包まれることによるプレッシャーのリスクを最初に排除できたとなれば、距離さえ大丈夫なら実力を発揮する条件は整うと言っていい。
私も含め、馬柱から距離適性を疑う見方が強かった印象だが、ちょっと調べてみたところ血統的には問題ないとのことで、結果論ではあるが軽視するべきではなかった。そもそも、持っているポテンシャルが違ったのかもしれない。
もう来年以降はこんなオッズで狙えることなんてないだろうし、それなら今後は引退まで連勝し続けてほしい。海外への挑戦も込みで、活躍を楽しみにしたい。

2着のウィルソンテソーロは、無印だった。
これだけ目移りする馬が多い状況で、この馬を重視するのは難しいし、少ない点数でしか考えない私の場合は何度やっても取れない馬券だったに違いない。
レースを見ていると、いわゆる中京で好走するための典型的な動きだったように思う。中盤はずっとインで待機して、直線に入ってから外に出して一気に追う。差しで勝つならこれしかないという騎乗だった。
たまたまハマっただけという可能性はあるけれど、現在の古馬ダート界はレモンポップを除き突出した馬がいないイメージなので、今後の国内ダート重賞では常に勝ち馬の候補として検討しなければならないかもしれない。

3着のドゥラエレーデは、無印だった。
あまりにも謎馬すぎて、本当にわからない。レース選択もそうだし、走りっぷりも含めて常に予想から外れた姿を見せてくれる。
昨年末、ホープフルを勝った時のムルザバエフ騎手との再コンビという時点で、買い要素にはなったのかもしれないが、ダートでの実力が不明な以上は積極的に評価することはできなかった。
とはいえ勝ち上がりはダートで、さらにUAEダービー2着という点、そして成長によって本質的な適性が強化されやすいという競走馬の傾向を考慮すると、実はダートこそが真に輝ける舞台だった可能性はある。
今後のローテは不明だが、常に注目していきたい馬になった。

4着のテーオーケインズは、◯評価だった。
5着のメイショウハリオは、▲評価だった。
思っていた通り、不利になりにくい内枠からなら、そこそこ強い。ただ強いは強いが、やや期待外れでもある。
ダート馬は年齢を重ねても、ある程度は頑張れる印象だが、走りを見ている限りではピークを過ぎつつあるというか、特にテーオーケインズは全盛期なら突き抜けていても不思議ではない運びだっただけに、衰えを感じてしまった。
メイショウハリオは状態と展開次第では、まだ勝てるレースがあるかもしれない。テーオーケインズ種牡馬入りが決まっているということで、まだ東京大賞典に出るかもしれないけれど、お疲れ様という気持ちだ。

11着のクラウンプライドは、◎評価だった。
普段は騎手について文句を言うのはどうかと考えている私でさえ、今日の騎乗には疑問を覚える箇所が多かったのだけれど、それにしても負けすぎている。コメントを読むと状態面が万全ではなかったようだし、仮に騎乗がベストであっても勝ち負けには至らなかったのだろう。
もっと楽に前の良いポジションを取れれば多少は着順が上がったに違いないが、最初のコーナーまでに内から出てきたドゥラエレーデが邪魔になって、さらにグロリアムンディとジオグリフも同じような位置で併走する形になってしまい、最後まで外を回り続ける最悪のパターンになった。昨年のテーオーケインズに近い負け方だ。
それにしても直線の伸びなさは……単に本命というだけでなく、この馬の走りへの期待感が高かっただけに、残念でならない。むしろ次走、人気が極端に落ちるようなら絶好の狙い目、という考え方もできないことはないけれど。

 

本格的に寒くなってきて着々と年末が近づいていてきているのを実感する今日この頃、競馬は有馬記念まで数週間の小休止という気分ではあるけれど、来週は阪神JFだけでなく香港シリーズが開催されるため、今週よりは楽しみが多い。
はたして日本馬は活躍できるのか、もちろん結果が伴えばいいけれど、まずは無事に帰ってくることを願いたい。