K's Graffiti

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フェブラリーステークス2023回顧

終わってみれば、知っていた結果というか、順当に能力のある馬が上位に来る決着になったので、荒れまくっていた昨年のGⅠのイメージを引きずっている現状では、逆に新鮮な気持ちになった。
中央GⅠで馬券を買わなかったのは一昨年ぶり、ただ予想が外れたので買わなくてよかったという感覚が強く残った。金を使わずともこれだけ楽しめるのだから、きっと私にはギャンブルの才能がないのだろう。

 

正直なところ、レモンポップが強すぎるという感想は真っ先に出てくるのだけれど、それはそれとして、はたしてレースレベルがどうだったのかという疑問は、しばらく拭えない気がしている。
良馬場とはいえ午前中は稍重だったことから、完全に乾いたパワー馬場ではなかったはずだし、そう考えると時計は平凡……というか昨年の武蔵野ステークスと同タイムなので、レモンポップは実力通りに走り、ギルデッドミラーがいなかっただけという風にも取れる。
さらに、そのギルデッドミラーに同コースで勝っているデシエルトが参戦していたら着順は大きく変わっていた可能性もあり、つくづく怪我せず丈夫に走り続けることが競走馬にとってどれだけ重要かということを思い知らされるようだ。

レース展開としては、序盤に先行したい馬が前のほうに殺到した感があるけれど、中盤は緩んだラップとなって各馬にとって消耗度の少ないレース質になっていたように見えた。
にもかかわらず、レモンポップ以外の先行馬は上がり勝負に対応できず後退し、距離不安のあったレッドルゼルと、躓いて出遅れたメイショウハリオが大外から馬群を交わして入線という……カフェファラオが出ていたら3連覇していた気もするが、まぁ終わってからレベル云々を理由に妄想するのは意味がないので、これくらいにしておこう。
個人的に注目していたドライスタウトは、内枠の分だけ追い出しを待たされてスムーズな競馬とならなかったが、前が空いてからも思ったほど伸びなかったので、現状GⅠでは足りないということなのかもしれない。弱いわけではないから、そのうちGⅢくらいなら取れるとは思うけれど。

それ以外だと、GⅠラスト騎乗となる福永騎手のオーヴェルニュにも若干の期待はしていた。しかし、重馬場の中京以外では積極的に買える馬ではないから、見せ場を作れなかったのは仕方ない。
9Rのペリエールで勝つところを見られたので、個人的には満足している。サウジのリメイクには好走を願いたい。

 

ダート路線の困るところは、中央競馬に用意されている大舞台が少ない点であり、今後のレモンポップがどういうローテーションで馬柱を刻んでいくのかは非常に興味がある。
デビュー以来、連対率100%というのは素晴らしいの一言に尽きるが、そのほとんどが東京コースであり、他の競馬場が合うのかは走ってみるまでわからない。複数の大きなタイトルを狙っていくなら地方か海外を走ることになるだろうから、競馬場を問わず、どこでも強い走りを見せてくれることに期待したい。
ダート界を引っ張ってきた名馬たちの引退が続いたこともあって、中距離のテーオーケインズ、マイルのレモンポップ、という感じで盛り上がる時代を築いてほしいのだ。

そうそう、フェブラリーステークスとは関係のない余談だが、裏で開催されていた小倉大賞典で今年初の的中を達成した。
3連複236.8倍に700円分のエア馬券だったので、エア払戻金は165,760円になった。一気に年間回収率は82.88%まで回復して、ようやく今年の競馬が始まった感がある。
来週は、昨年に大的中したスーパーGⅡの中山記念、そしてサウジカップデーということもあり、落ち込んでいたモチベーションが徐々に上がってきた。楽しみだ。