K's Graffiti

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騎手で買う

昨日の日記では、面倒だから過去のレース結果を集めてデータ分析なんてしないと書いたけれど、ちょっと気になったせいで、うっかり作業を始めてしまった。
実施した具体的な内容としては、既に開催された芝のGⅠレース結果を見ながら、特定の騎手に絞ってワイドと3連複を固定で買った場合に、収支がどのようになるのか計算するというもの。
一応、比較用に昨年のデータも出してみたけれど、なかなか面白い事実が浮かび上がってきた。

 

そもそも、なぜ騎手からデータを見ようと思ったかと言えば、あまりにも今年の結果が似通っているからだ。
これはGⅠに限ってのことだが、馬券になっている騎手の数が少なすぎる。いつも決まった騎手ばかりが上位に名を連ねている。
もちろん、騎手の腕が結果に与える影響は大きいと思うので、傾向として表れるのは当然のことではあるのだけれど、それにしたってバリエーションが少ない。
そんなわけで、特定の騎手のみを買い続けたらどうなるのかを、軽く調べてみた。

今年の芝GⅠは現在、高松宮記念から菊花賞までの14レースが開催されている。
そのうち、複勝率および掲示板率を見てみると以下のようになった(敬称略、括弧内は騎乗レースに対する割合)。

ルメール 64.29%(69.23%) 92.86%(100%)
福永   57.14%(57.14%) 71.43%(71.43%)
川田   35.71%(35.71%) 35.71%(35.71%)
吉田隼  35.71%(50.00%) 42.86%(60.00%)
横山武  28.57%(44.44%) 50.00%(77.78%)
戸崎   21.43%(27.27%) 42.86%(54.55%)

その他の騎手については、わざわざ計算するほどでもないというか、実際ほとんどの掲示板は上に挙げた騎手で占められているのだ。
これは、なんとなく似たような掲示板になっているという感覚と概ね合っている。
ちなみに昨年は、ルメールと福永が上位にいるのは今年と変わらないが、短期免許の外国人騎手を除けば、松山、北村友、川田、池添、横山典デムーロ武豊……と続いていて、わりとバラけている印象を受ける。
今年の活躍が目立つ、吉田隼、横山武、戸崎の2人はほとんど掲示板に入っていないし、そもそも出走レースの数が少ない。

騎手の成績と競馬界に起こった出来事を結びつけるとしたら、デアリングタクトの存在、北村ジョッキーの骨折離脱、横山家の変化、ソダシの登場、などが大きな原因となるだろうか。
過去にこれほど偏ったことがあるのかは知らないし、流石に調べきれないけれど、もし今後も似たような傾向が続くとすれば、わりと馬券を的中させることは容易いかもしれない。

 

気になる回収率について、上の6人でワイドおよび3連複をボックス買いし続けた場合にどうなるのか。
結果から書くと、ワイドでは15点で回収率212.76%、3連複では20点で回収率255.89%となった。
驚くべき数字だ。毎回すべて100円で買っていても、後者なら43,650円のプラスになっていることになる。
なお、必ずしも6人全員が出ているとは限らないため、その際には人気順に埋める形で買った想定にしたが、ともかく明らかに今年は「騎手買い」ができる年だという結論になる。

参考までに、今年の傾向を昨年に当てはめて馬券を購入した場合にどうなったか書いておくが、ひどい結果となった。
ワイドにせよ3連複にせよ、人気上位で決着するか、微妙な馬が複勝圏内に入ってくるレースばかりで、まるで回収できずどちらも収支マイナスに……というわけで、騎手より馬で買ったほうがいい年だったのではないかと思う。

さて、今年のGⅠは残り8レースあるけれど、はたして最後まで同様の結果が出続けるのか、個人的には馬と同じくらい騎手の成績についても注目していきたい。