K's Graffiti

文章を書いたり絵を描いたりします。

電力会社を切り替えた結果

まだ冬を抜ける前の話だったと思うが、月々の電気代の請求が想像以上に跳ね上がるという事件があった。
昨今の燃料費高騰の影響を受けて、電気価格は全国的に厳しい状況になっているとはいえ、いくらなんでも度が過ぎるということで、流石に普段は腰の重い私も会社変更へと踏みきったのだ。
詳しく書いたかどうか、あまり覚えてはいないけれど、大まかな流れは当時の日記に書いたように思う。
今回は、会社を切り替えてから数か月が経過し、請求額がどのように落ち着いたかを記録しておきたい。

 

そもそも、私が情弱でなければ、一般的な東電との契約になるはずだったのだが、転居時に諸々の契約作業を一方的に仲介してくれた某企業の強い薦めにより、聞いたこともない会社と契約することになったのが事の始まりだった。
「お得になる」という言葉は、本当に便利なものだ。実際の請求額は世の中の状況によって大きく左右されるというのに、安くなるならなんでもいいという精神を持つ私のような面倒くさがりは、実態を精査することなく、うっかり頷いてしまう。
ひどい目に遭った。
私自身は独り暮らしということもあって、使用量が大したことなかったから多少の痛手で済んだものの、Twitterで軽く調べてみると、私の何倍もの請求を突きつけられている人間が少なくないから、会社選びの重要性を思い知る。

こういう情勢にならなければ、ひょっとしたら一般的なプランよりも「お得」になった可能性もある。
ただ、少なくとも一年以上の契約期間において、あの会社と契約していて良かったと思うことなんて一度もなかった。
最後の印象が悪すぎるからネガティブなバイアスがかかっているような気がしないでもないけれど、ネット上の評判を一通り見渡してみたところ、ポジティブな口コミは皆無だったのだから、もう会社として終わっている。
今後も情弱を騙して搾り取ることしかできないと思うのだが……まぁ様々な意味で終わっている企業の心配なんてするつもりはないし、むしろあのような悪が平然と存在できる世の中を怖く感じる。

 

私は、やるなら徹底的に、というタイプだ。
電力会社の選択肢は山のようにあり、その中から最も私の生活とマッチする安いプランを探すのは大変な作業だった。
細かいと言われるかもしれないけれど、安いに越したことはないし、同じ轍を踏むわけにはいかない。各社が提示している料金表を見比べて、最適な会社を選定していった。

似たような状況に陥っている人は、どうやら多そうだ。
東電などの大手よりも安い価格で電力を提供している会社のいくつかは、既に新規契約を中止している。私は幸か不幸か、ギリギリ間に合うタイミングで滑り込むことができた。
結論から言うと、月々の電気代が非常に割安なゾーンで安定するようになったから、今回は正解を選ぶことができたように思う。

電気代推移

実際の使用量と請求額を表にしたが、明らかに単価が下がった。
毎月のように燃料費調整額は上がっているから、切り替え後に少しずつコスパは低下しているとはいえ、これは他の会社との契約であっても変わらない部分だから、今を生きている以上は受け入れる必要がある。
それよりも、やはり使った分だけ、想定しているだけ請求されるというのが最も大きなポイントだろう。
前の会社の分は、冬だから使用量が上がっているとはいえ、料金表から簡易に計算できる額とは大きな乖離があった。明らかに、会社がユーザーに負担を強いている。電気価格の高騰分が、そのまま不当に請求へと乗っけられているのだ。

今の会社は、サービスの品質も素晴らしい。プランの性質上、どうやっても私の生活では請求額が跳ね上がることはないため、電気に関する必要以上の心配はなく、安心して生きていくことができる。
特に、派手な電気使用はなく節約意識の高い私にとっては、節約した分だけ電気代が浮くということが何よりも嬉しい。
これから本格的に夏に突入して、多少は使用量が増えると思うけれど、昨年よりも請求額を事前に推測しやすくなったのはストレスの減少に繋がるだろう。

あらためて人生の教訓として、電気にかかわらず何かしらの契約を結ぶ際には、それが本当に自分にとって幸せをもたらすものなのか、あるいは不幸を招くものなのか、詳らかに検証してから先へ進むべきだということを認識しておこうと思った。
口先だけではなく、しっかり証拠が残る形で……さらに扱われている数字を十分に理解した上で、結論を出さねばならない。
まぁそういうわけだから、契約というのは非常に面倒なものだし、滅多にすべきではないのかもしれない。深く考えず気軽に結んだら、きっと後悔することのほうが多いだろう。