枠の並びを見て頭に浮かんだのは、いつも通りの困ったなぁという感想と、JRAさん枠順操作なんてしてないですよね……という疑惑だった。
確実に逃げるパンサラッサが内枠、そして秋華賞と同じく上位人気馬が真ん中付近に固まってスタートするレースとなれば、馬券を買う側としては展開予想がしやすく、有力各馬が極端な不利を受けずに実力を発揮してくれることを期待しやすいため、嬉しくはあるのだが……ランダムにしては出来すぎていると思ってしまった。
こういう形になると波乱は起きづらいと想定されるが、しかしながら似たような枠順となった秋華賞はスタート直後に進路取りに関するアクシデントが発生して、多くの人の想定を外れる展開となったことは記憶に新しい。
今回で言うと、パンサラッサが楽に逃げてハイペースを作り出すのではないかと思ってしまうけれど、ひょっとすると大逃げしつつスローに落とし込むことに成功してしまうかもしれない。
あまり型に嵌めて考えすぎないほうが、意外に大荒れの万馬券的中への近道となる気がする。
1⃣枠①番 マリアエレーナ
2⃣枠②番 カラテ
2⃣枠③番 パンサラッサ
3⃣枠④番 ポタジェ
3⃣枠⑤番 ダノンベルーガ
4⃣枠⑥番 ジオグリフ
4⃣枠⑦番 イクイノックス
5⃣枠⑧番 シャフリヤール
5⃣枠⑨番 ジャックドール
6⃣枠⑩番 ノースブリッジ
6⃣枠⑪番 レッドガラン
7⃣枠⑫番 バビット
7⃣枠⑬番 アブレイズ
8⃣枠⑭番 ユーバーレーベン
8⃣枠⑮番 カデナ
とはいえ、ざっと見てみると……やはり大きく荒れるような感じではない。
どうシミュレーションしても、5番から9番までのうち2頭は馬券になるという結論に行き着くのだ。
外枠には力の足りていない大穴が並び、内枠には一発があるかもしれない穴馬が並ぶ。外枠が不利なのは周知の事実だけれど、内枠も出負けすると後方からになりがちで有利とは言えないため、事前の印象以上に差が広がったような気がしてならない。
マリアエレーナは前走それなりに強かったが、外差し傾向になりつつある府中でイン突きが功を奏するかどうか微妙なところだ。
カラテは好きな馬だから応援したいけれど、流石に一枚落ちるからハマらなければ厳しいだろうし、ポタジェは良馬場の瞬発力勝負では期待値が下がる。
ノースブリッジやバビットは先行できるから面白いかもしれないが、やはり実績から期待できるパフォーマンスにおいて、有力馬と比べたらどうしても見劣る。
近年、秋天こそが実質的な最強馬決定戦の雰囲気を醸し出しているだけあって、人気上位に名を連ねる馬たちは、確かな格というものを持っているように見えるのだ。
冒頭に書いた「困った」という話は、枠によって評価を下げることができなくなった結果、本命対抗の決定から買い目の検討までを普段のスムーズな流れでできなくなったことを示していた。
どの馬が勝ってもおかしくない……というか、どの馬が勝ってもいいという感じだ。納得できてしまう。
馬券的には、パンサラッサが逃げ粘るのか、ジャックドールが交わして先頭を維持したままゴールするのか、他の馬が差しきるのか、という限られたパターンしか現実味がないだろう。3着は多少、予想外の馬が来る可能性はあるもの、連対するのは人気馬だと考えている。
そして展開予想なんて、きっと誰がやっても同じだろう。今回に限っては、御託を並べるよりも直感的にどの馬が府中2000mで一番強いと思ったのかを、競馬ファン各々がアピールするレースなのだ。
最後に、一応「予想」とタイトルに入れている以上は優劣を付ける必要があるため、現時点の印と予定している買い目を書いておく。
ただ、初めからコントレイル本命で決めていた昨年とは異なり、今年はそれぞれの印の間にある差が、かつてないほど小さいと言ってもいいだろう。
自信はない。
◎イクイノックス
◯シャフリヤール
▲ジャックドール
▲ジオグリフ
△ダノンベルーガ
■3連複 フォーメーション（6～15点／①②③についてはオッズと相談）
⑦－⑥⑧⑨－①②③⑤⑥⑧⑨
