ＧⅠ続きの中では最も箸休め感のある今週末のNHKマイルCだが、そう思う理由は荒れやすいレースであること、それからメンバーレベルが微妙に感じられて楽しみが少ないこと、などが挙げられる。
実際、クラシック路線には進まなかった、あるいは進めなかったような、やや能力の落ちる馬たちが集まっている印象が拭えない。そういうわけで、今回は実質ＧⅡのような気持ちで予想している。
なぜ人気薄が好走するのかというと、東京1600のレースに対して設定されている前哨戦が、まったく異なる適性が求められる傾向にあるからなのではないかと思っている。
直線が長めのアーリントンCはともかく、中山マイルのNZTや、距離の違うファルコンSで好走したところで、本番のコースには対応できないだろうという話だ。
さらに厄介なのは、今年のステップレースである以上の3重賞が、すべて道悪で開催されたという点だろう。
NHKマイルCは高速決着になりやすい上に、季節的には雨が降りづらく良馬場である確率が高い。
そんな大舞台に向けた優先出走権を争うレースで、道悪巧者ばかりが選ばれたとなれば、混戦模様となるのも頷けるというものだ。
臨戦過程やパフォーマンスを見ても明らかに抜けた馬は不在で、一応に人気馬と不人気馬に分かれてはいるけれど、ほとんど無視してもいいのではないかと思ってしまう。
人気決着になりそうなレースは「ケン」でいいと考えてしまうが、こういう風に誰が勝つのか予測不能なレースも、多点数で張れない人間は買わないほうがいい気がしてならない。
1⃣枠①番 フロムダスク
1⃣枠②番 モリアーナ
2⃣枠③番 ウンブライル
2⃣枠④番 ショーモン
3⃣枠⑤番 シングザットソング
3⃣枠⑥番 エエヤン
4⃣枠⑦番 オールパルフェ
4⃣枠⑧番 セッション
5⃣枠⑨番 ナヴォーナ
5⃣枠⑩番 オオバンブルマイ
6⃣枠⑪番 シャンパンカラー
6⃣枠⑫番 クルゼイロドスル
7⃣枠⑬番 ドルチェモア
7⃣枠⑭番 ユリーシャ
7⃣枠⑮番 カルロヴェローチェ
8⃣枠⑯番 タマモブラックタイ
8⃣枠⑰番 ミシシッピテソーロ
8⃣枠⑱番 ダノンタッチダウン
予想が難しいとはいえ、競馬を最大限に楽しむためには、自分の中で展開を組み立てて、ある程度の結論を出しておく必要がある。
今回、気がかりなのは当日の天気だ。
上にも書いたように本レースは大半が良馬場開催なのだが、あいにく日曜日の予報は雨となっている。ただ、現時点では何時にどれくらい降るのかは判然としておらず、ひょっとしたら良馬場のまま競馬ができる可能性もあるし、予想降水量的には悪くなったとしても稍重までという感じがする。
つまり、前哨戦で好走した道悪で高パフォーマンスになるタイプは、今のところ軽視寄りの考えでいいのではないかと思っている。
あとは、この舞台に向きそうな血統を持つ馬、良馬場で上がり上位の末脚を使えそうな馬を選んでいって、広めに狙うのがいいだろう。
人気が割れている分、多少は点数が増えたところで期待値は変わらないはずだ。
◎ダノンタッチダウン
◯カルロヴェローチェ
▲ショーモン
△オオバンブルマイ
△セッション
△ドルチェモア
△モリアーナ
外枠なのはいいが、大外なのが気になるダノンタッチダウンだが、前走の皐月賞は合わない重馬場でまともに走らなかっただけ、つまりノーカンと考えれば、過去3戦のマイルで上がり最速の実績を残しているためコース適性抜群という風に見ることができる。
川田騎手は長距離では信用できないが、昨年も勝っているようにマイル重賞の成績はトップクラスなので問題ないし、不安視するとしたら馬が動ける状態にあるかどうかだけ、という感じだ。
皐月賞の大敗さえなければ1人気だったはずなので、このオッズなら妙味がある。不安要素が多いため飛んでも納得はできるけれど、軸に相応しいポテンシャルはあるだろう。
カルロヴェローチェは重馬場が得意のシルバーステート産駒ということで、上に書いた内容と矛盾するかもしれないが、個人的にこの馬は良馬場でも善戦できるだけの能力を持っていると考える。
不安は、距離適性や馬場適性というよりも折り合い難なところで、序盤から掛かりっぱなしで終わってしまう可能性はあるだろう。しかし、ここはレーン騎手の手腕に期待したい。
馬柱から読み取れるパフォーマンスと、血統的な魅力で買いたいのがショーモンだ。
最近、重賞で調子のいい鮫島克駿騎手なのも期待できるポイントで、内枠から先行してもらえたら好走パターンに当てはまる。
あまり人気にはなっていないが、こういう馬が馬券に絡むのがNHKマイルCなので、どうにか上手くやってほしい。
△の馬たちは紐候補という感じで、特に強調したい点はないものの、血統や騎手といった要素込みで、展開次第ではチャンスがあると感じた馬たちだ。
ドルチェモアは唯一のＧⅠ馬なので本来ならもっと評価するべきなのかもしれないが、なぜ出走させたのか意味不明な前走の結果や、ＧⅠを勝てない三浦騎手、そして脚質と枠の不一致というところから、過信できないと考えた。相対的に見て、オッズも不味い。
馬券を買うか買わないかで言えば、おそらく今回は買わないと思う。
ただ、一応いつものように想定の買い目だけは置いておこう。先週のように買っていたら悪くない払戻を得られたという可能性もある。
それで悔しい想いをするのもまた、競馬の楽しさではあるだろうから。
■馬連 ながし（6点）
⑱－②④⑧⑩⑬⑮
3連複なんて当たる気がしないため、先週の成功体験に乗っかって、しばらく馬連を重視していこうかと思っている。
本当は3頭BOXくらいがいいのだけれど、今回は絞れなかったのでこういう形になった。
