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宝塚記念2023予想

久々のGⅠという気がするけれど、これが終われば約三か月の空白期間と思うと、この予想時間を含めて噛み締めていきたい感が強い。
宝塚記念というと、非根幹距離の特殊コースということで、好走馬の傾向が他のGⅠレースとはガラッと変わる印象があり、他の舞台では活躍が難しい適性が活きるため荒れやすいイメージを持っている。実際、過去には圧倒的な人気馬が負けているわけだから、「世界最強馬」といえど盲目的に信じきることはできない。
どこかに隙がないか探したがる……それが人間なのだ。

 

初めに結論から書いてしまおう。
イクイノックスの本命は揺るがない。
他の多くの競馬ファンにとっても当てはまるポイントだと思うが、イクイノックスを頭固定にするか、連系の軸にするかどうかしか悩むところがないだろう。
イクイノックスを支持する理由は、正直いくらでも思い浮かぶ。あの芸術的な馬体から圧倒的なパフォーマンスを期待してしまうし、昨年秋以降の走りっぷりを前提にすると凡走するところが想像できない。キレる脚を持っていて府中で強いだけでなく、時計のかかる馬場における持続力勝負にも強い。ある意味、サラブレッドの完成形かもしれない。
現時点のポテンシャルの高さ、傑出度で言えば、歴代の中でもディープやオルフェに比肩するレベルにあるのではないかと個人的には思っている。いや、それ以上という可能性すらあるのだ。
もちろん印象だけではなく、データ面からもイクイノックスを買わない選択肢はない。海外帰り、初の関西だとか、初の58kgだとか、不安要素を見つけることもできるが、他の馬が抱えているネガティブ要素との比較では大した問題にならない。
後方で包まれて追い出しが遅れるといったような、よほど大きなアクシデントでもなければほぼ勝てるだろうし、まず連対は確実といった感覚があるのだ。
だから馬券的には、枠の並びと脚質から2着3着の可能性が高そうな馬を買うしかないだろう。

1⃣枠①番 ライラック
1⃣枠②番 カラテ
2⃣枠③番 ダノンザキッド
2⃣枠④番 ボッケリーニ
3⃣枠⑤番 イクイノックス
3⃣枠⑥番 スルーセブンシーズ
4⃣枠⑦番 プラダリア
4⃣枠⑧番 ヴェラアズール
5⃣枠⑨番 ジャスティンパレス
5⃣枠⑩番 ディープボンド
6⃣枠⑪番 ジェラルディーナ
6⃣枠⑫番 アスクビクターモア
7⃣枠⑬番 ジオグリフ
7⃣枠⑭番 ブレークアップ
8⃣枠⑮番 ユニコーンライオン
8⃣枠⑯番 モズベッロ
8⃣枠⑰番 ドゥラエレーデ

2021年と2022年の宝塚記念は、京都競馬場改修工事の影響で開催日程が通常とは異なっていたため、宝塚記念当日は阪神開催4日目となっていた。
例年ほどは荒れておらず、内側を走った馬に有利な高速馬場が出来上がっていたため、昨年のような意味のわからないレコードが出たと言える。
ただ、今年からは元に戻り、開催8日目の馬場を走ることになる。梅雨らしく適度に荒れた芝ではタフさが要求され、スピードも出にくい。過去のデータでは外枠の成績が頗る良いけれど、今年も似たような傾向になるのではないかと予想する。

◉イクイノックス
◯ディープボンド
▲ジェラルディーナ
△ダノンザキッド
ジャスティンパレス
△アスクビクターモア
☆ドゥラエレーデ

トモが成長したことによってスタートから出ていけるようになったというイクイノックスだが、今回はどのポジションを取るだろうか。
外枠なら心配する必要がなかったけれど、やや内枠すぎるような気がして、もし出遅れたら負ける可能性がある。ただ、前走のドバイでは掛かることなく自然に逃げる形でマイペースに走れていたし、普通にゲートを出ることができれば中団よりも前の先行集団にいるはずだ。
あるいは、有馬記念のように馬群の真ん中あたりから、3,4コーナーで捲くっていっても勝てるに違いない。大事なのは、内側に閉じ込められないこと。それだけだろう。

ディープボンドは昨年に惜しくも4着と馬券外に敗れてしまっているが、昨年は内枠に有利なバイアスの中で外枠から好走していると捉えることもできる。
前走の春天は京都の下り坂を利用した加速により、これ以上ないベストの走りができていたように見える。最後の武器がないため負けてしまったし、同じことが今回も言えるとは思うのだが、脚質と馬場傾向を加味すると外せない。おそらく、上がりの時計は京都3200よりもかかるはずなので、あとは4コーナーでどれだけスムーズに加速できるか次第だろう。
イクイノックスがいるから本命にはできないが、非常に好きな馬なので良い結果を期待したい。

ジェラルディーナは、テン乗り武豊かつ高確率で後方からになる馬ということで、危険な人気馬のような気がしないでもない。オールカマーエリ女も、もっと言うと有馬記念も枠と展開がハマった感は否めないし、香港はノーカンとしても、ハマらなかった大阪杯では見せ場を作れなかった。
ただ、逆に言うとこういうタイプの馬こそが宝塚記念では突っ込んでくるのではないか……そんな風にも思うのだ。
正直、勝つビジョンは見えないのだが、馬券内という観点なら十分に買うことができるだろう。

ダノンザキッドについては、阪神のGⅠではとりあえず買っておいて損はないと思うから、この印にしている。
勝ちきれない馬だし、GⅡやGⅢでも大してパフォーマンスが抜けているわけではない。それでも、GⅠで度々の好走が目立つ謎の馬。いつの間にか好きになっていた。
かなり馬格があって、窮屈なレースになると何もしないことがあるため、この内枠は嬉しくない。外枠だったら、おそらくジェラルディーナと入れ替えていただろう。

春天の勝ち馬であるジャスティンパレスと、菊花賞の勝ち馬であるアスクビクターモアは、いずれもスタミナがあって先行できる脚質という点では宝塚記念にピッタリな感じもする。人によっては、オッズとの兼ね合いで本命にしても不思議ではない。
ただ、この2頭はディープ産駒なのだ。天皇賞・春を除いた58kgを背負うディープ産駒の古馬GⅠ成績が悪いのは有名な話だが、とりわけ宝塚記念は芳しくない。それは、クラシックで頭角を現すディープ産駒が府中で好走できるタイプが多いため、宝塚記念で求められる適性と合っていないことが多いから……そういった説明ができそうではあるので、必ずしも血統要素だけで評価を下げる必要はないのかもしれない。
だから押さえはする。しかし、軸にはできない。
まぁジャスティンパレスは本格化していて、イクイノックスに対抗できるくらい強くなっている可能性は一応ある。逆にアスクビクターモアは近走の負け方が悪いから、精神面が心配で買いづらい気はしている。実際に買い目に入れるかどうかは、当日の状態面で判断したいところだ。

ドゥラエレーデは本気で買いたいわけではないのだけれど、3歳馬の斤量53kgを活かした逃げ粘りがハマる可能性があるため、念のためといった感覚だ。
昨年末のホープフルステークスはドスローの展開利と頭の上げ下げによる恵まれた勝利、しかしなぜかUAEダービーに出走して2着に好走、次の日本ダービーでは落馬による競走中止……現在の実力は評価不能としか言えない。
低レベルの可能性がある3歳世代の牡馬ということを考えると、このメンツに混じってどこまでやれるのか微妙ではあるし、ここまでの謎ローテに加えて騎手がコロコロ変わっているせいで実績以上にキャラが立っており、過剰人気感がある。
このままのオッズなら買う気はしないが、あまり人気薄を買いたい気もしないため、当日は他の紐との取捨選択になりそうだ。

ちなみに、いくつか無印の馬について書いていくと……ヴェラアズールはスローかつ直線が長いコースでのみ真価を発揮するタイプだと思っているから、ある程度のペースで流れそうな内回りの宝塚記念は適性外と判断した。
ジオグリフはコース適性こそ悪くないものの、距離が少し長そうなのと、鞍上のGⅠ成績が壊滅的なので期待できない。福永先生が現役なら▲くらいにはしていた。
ボッケリーニやスルーセブンシーズは、ひょっとしたら馬券内に入ってくるかもしれないと思っていて迷ったけれど、買い目を増やせない個人的な都合により仕方なく消し評価とした。

 

毎度のことながら、本当に馬券を買うのかどうか当日まで未確定なので、買い目を考えること自体は一種の儀式と化してしまっている。
グランプリだから流石に記念の意味合いで買いたい気持ちは強いけれど、イクイノックスを外せない以上は当たっても大して期待できない。
想定払戻金を見ると買う気が失せるため、深く悩まずにイクイノックス1着固定で流すか、イクイノックス以外のワイドを狙うくらいしか選択肢はないだろう。

■ワイド ながし(5点)
⑩-③⑨⑪⑫⑰

3連単 1,2着ながし + 1,3着ながし(6点)
⑤➝⑩➝③⑨⑪
⑤➝③⑨⑪➝⑩

的中率重視か、オッズ重視か……いずれにせよ、馬券的には実質ディープボンド軸になってしまった。和田さんを信じるしかない。