古馬の有力どころが揃うはずの大阪杯……のはずなのだが、どうにも「エース」と言えそうなトップホースが不在で、微妙に誰が勝つのか想像しにくい位置付けとなってしまっている中距離ＧⅠだ。
上位人気馬から下位の馬まで、展開がハマれば馬券に絡む可能性がありそうに感じてしまって予想は難解だけれど、個人的には人気通りに決まるくらいでいいとも思っている。
昨年みたいな波乱は、あまり求めていない。
発表された枠に対する第一印象は、有力馬の中で明暗が分かれそう、というものだった。
阪神2000mは極端に枠の有利不利があるとは思えないものの、やはりどのコースでも極端な枠よりは真ん中付近、どちらかと言えば内寄りくらいの位置がスムーズに運びやすい気がしてしまう。
1⃣枠①番 ジェラルディーナ
1⃣枠②番 マリアエレーナ
2⃣枠③番 モズベッロ
2⃣枠④番 ノースブリッジ
3⃣枠⑤番 ワンダフルタウン
3⃣枠⑥番 ヴェルトライゼンデ
4⃣枠⑦番 マテンロウレオ
4⃣枠⑧番 ラーグルフ
5⃣枠⑨番 ジャックドール
5⃣枠⑩番 ポタジェ
6⃣枠⑪番 スターズオンアース
6⃣枠⑫番 キラーアビリティ
7⃣枠⑬番 ダノンザキッド
7⃣枠⑭番 ヒシイグアス
8⃣枠⑮番 ヒンドゥタイムズ
8⃣枠⑯番 ノースザワールド
おそらく逃げることになるジャックドールは悪くないし、コース成績が化け物じみている川田騎手のヴェルトライゼンデは絶好枠、イン突きで穴馬を持ってくる岩田騎手のノースブリッジも侮れない。
一方でジェラルディーナは鞍上への不安も含めて、あまり嬉しいとは言えない枠だろう。出遅れることが多いため、最内からでは包まれて後方になる可能性が高く、そして大阪杯は追込が勝ちにくいコース形態だ。
スターズオンアースはどの枠からでも強い競馬ができるポテンシャルはあると思っているが、世代の牝馬のレベルが疑問視されている上に、ルメール騎手の阪神成績が芳しくない。
おそらく良馬場開催になるだろうから、基本的なトラックバイアスは内前有利を前提に考えていきたい。
◎スターズオンアース
◯ジャックドール
▲ヴェルトライゼンデ
▲ヒシイグアス
△キラーアビリティ
△ジェラルディーナ
△ノースブリッジ
△ラーグルフ
上では若干ネガティブなことを書いたけれど、今回はこの馬の強さを信じたい。
このレースは関東馬不要という話もあるが、それは過去の関東出走馬が偶然ダメだったというだけであって、この馬が阪神で走らない理由にはならない。
実際、同コースの秋華賞では誰が見ても一番強いと言えそうな競馬をしていて、出遅れからの詰まりがなければ三冠牝馬になっていたかもしれないのだ。
対抗はジャックドールにした。
昨年に負けているレースではあるが、好走できなかった原因は自分のペースで逃げられなかったことと、あとは落鉄という話なので、本当に実力がＧⅠに届いているのかどうか、それは今回が見極めるポイントとなるだろう。
武騎手とのペアは香港で失敗しているけれど、そこは修正してくるはずだから不安視はしていない。
ヴェルトライゼンデも強い馬だが、ＧⅠでは勝ちきるだけの武器がない惜しいイメージがある。ただ今年の大阪杯は、そんなメンツが他にも多い気がして、だからこそ逆にチャンスがあるのではないかとも思うのだ。
そして、楽に先行して折り合いさえ問題なければ、高確率で馬券内に持ってくる……今の川田騎手からはそんなオーラが出ている。
ＧⅠでは善戦マンになっているヒシイグアスは、表面的なデータだけ見れば複数の消し要素に該当するのだけれど、7歳馬なのに16戦しか走っていないため、実質的には5歳馬相当と捉えることもできる。
昨年の実績や先日の中山記念を考慮すると、上位人気になるのは頷けるし消すのも難しい。
キラーアビリティは昨年のポタジェ枠、阪神はディープ産駒が強いというデータから狙いたいと思っていたのだが、枠が特別に良いわけではないし、ディープ産駒の58kgは好走率が落ちるというデータもあって、紐に入れておきたい程度の感覚だ。
ジェラルディーナは好きな馬だけれど、エリ女も有馬も展開が向いたからこその結果であって、突き抜けた実力があるかというと微妙なところ、それに加えて鞍上弱体化に難しい枠となれば本命視しにくいし、普通に凡走もあると考えた。
ノースブリッジとラーグルフはＧⅠ級とは思えないものの、展開次第では馬券になっても不思議ではない気がするので紐には入れておきたい。
買い目は、まだ馬券を実際に購入するか決めていないため、先週と同様に具体的な組み合わせをここに書くモチベーションはない。
ただ、もし買うとしたら点数を絞って3連複フォーメーションか、スターズオンアース軸の馬連ながし、あたりになりそうだ。
いずれにしろ荒れない限りは大きな当たりにならないし、私が荒れてほしくないと思っているから、今回もケンが正解なのかもしれない。
