K's Graffiti

文章を書いたり絵を描いたりします。

細胞の活性化

数週間前……下手すると数か月前から続いている名状しがたい不調について、原因を深く考えても答えが見つかることはなさそうに思えてきた今日この頃、不調を言い訳に怠けていることのストレスが物凄く大きいことにも気づいてきたので、何か手っ取り早く変化を作れやしないかと、ずっと機会を窺っていた。
ちょうど昨晩は、疲労によりぐっすり眠れるのではないかと期待して布団に入ったのだが、あいにく深夜の1時くらいに隣人の物音に邪魔をされてしまったので目論見は果たせず。けれど身体は疲れていたから耳栓をハメて、無理矢理にでも眠ろうと努力した。
結果、眠れたのかよくわからないまま4時頃には完全に目が覚めてしまい、仕方ないので朝活を始めることにした。

 

前々から、早朝に身体を動かす習慣を取り入れたいとは思っていたのだ。まぁ早寝早起きができないから、こうやって実現させるのは現実的ではなかったのだが。
今日にしても、しっかりと休めているわけではない。はっきり言って調子は悪いほうに近かった。それでも、一応は朝から動ける元気があったので、利用しないわけにはいかないと思った。
おそらく昨年の三月ぶりの、澄んだ朝の空気だ。日の出の時間はもうすっかり夏の雰囲気で、まだ暗くてもいいのにと思いながら、以前に定めた散歩コースを歩いた。

私は運動不足など関係なく歩行ペースがとても速いため、脚の筋肉が落ちている今の状態ではすぐに疲労を感じてしまう。
ただ、負荷をかけなければリハビリにもならないと思い、多少の我慢を伴いながらも、なんとか過去の私と大差ないタイムで歩ききることに成功した。
途中からは、いわゆる「ランナーズハイ」となって疲れをほとんど感じなくなったので、思っていたほどの苦しみはなかったように思う。

帰宅後、まだ時刻は5時台で、普段なら眠っているかようやく寝始めるか、くらいの時間だ。
とりあえず汗が流れて止まらないためシャワーを浴びて、気分転換を図る。
久方ぶりに気持ちがすっきりした。さて、一日はこれから長い。いつ体力が尽きるか知らないけれど、できれば昼寝をせずに夜まで気力を保っていたい。
もはや具体的な作業ではなく、日中に起きて夜に寝るという普通の生活リズムを取り戻すことが短期的な目標となった。
この機会を逃したら、また一週間くらいを無為に過ごしかねない。そんな予感があったのだ。

 

中学や高校の時の体育で、長距離を走った際の出来事を思い出していた。
私は痩せ型のくせに短距離走が得意で、スタミナが少ないほうだったので(だいたい順位は学年の真ん中くらい)、年に一回のマラソン大会には気乗りしなかった。
大会当日に走るだけならいいのだが、基本的に大会前の二か月ほどは体育の時間が長距離走になる。あの延々と続く苦しみは、今から思うと相当に苦行だった気がしてならない。よく頑張っていたものだ。
たまに頑張りすぎて体力を激しく消耗すると、走り終えた後に気分が悪くなることがあった。胸のあたりに妙な嫌悪感を覚えるやつ。一説によると内蔵(消化器)に負担がかかったことによる影響らしいが、まぁ走り慣れていない、脆弱な肉体だから起こりやすい問題とも言えるだろう。
今日の午前中は、散歩から帰宅してずっと、そういう気持ち悪い状態に陥っていた。

なんだ結局、運動しても気分が優れないではないか。この弱い身体め。
とは言っても、原因がはっきりしているという点において、これまでとは明らかに様子が異なっていたので、別に悲観することはなかった。
これは新しい状態で、新しい発見なのだ。悪いことではない。少しずつ、慣れていけばいい。

調子が上がらないながらも、モチベーションの上昇は確かに感じた。脚の疲労感が大きいため毎日散歩というわけにはいかないだろうが、どうにか定着させていけば、きっと上手くいく。不思議な確信があった。
そして今日は、これを書いている夜までに余計な眠りを挟んでいない。
今はちょうどいい具合に瞼が重く、条件が整えば数分で眠れるステータスにあると思う。
本当の眠気の前には、隣人の騒音など気にならないものだ。そのピークを、毎晩しっかり夜のうちに持っていけるようにしたい。

 

外が暗くなってきて、ふと意外に感じたのは、それなりに疲れを感じているとはいえ、まだ脚が筋肉痛になっていないことだった。
脚部への負荷は今年に入って最大級のはずで、感覚的には日中ずっと痛みに悩まされるくらいだと思っていたのに、今のところ特別な痛みは生じていない。
これは、もしや歳を取ったということなのだろうか。若いうちはその日のうちに、年齢を重ねると数日後に。
あまり認めたくないことではあるけれど、仮に明日や明後日になってから痛みが発生するようなら、いよいよ若者ではなくなってきたという事実を認識しなければならないのかもしれない。

まぁまだ慌てる段階ではない。今は過去に例がないほどの運動不足期間で、身体のあらゆる反応が遅れている、という可能性だってある。
ここから徐々に、全身を活性化させていく余地があると思えば、この先に待っている数々の課題の山も、それなりに力強く突破していけそうな気がする。