K's Graffiti

文章を書いたり絵を描いたりします。

久々のQOL飯(?)

買い出しの必要が出てきたのだけれど、帰ってきてから夕飯の支度をする気にはならなかったので、初めてスーパーで惣菜系の食品を買った。
夜だから多少は値引きされているとはいえ、それでも冷凍食品などに比べるとコスパが悪いから、これまで惣菜コーナーに立ち寄ることはほとんどなかったのだが……あまりにも自分で用意する飯との格差が大きすぎて、たまには悪くないかもしれないと思ってしまった。

 

引っ越してきてから数か月の間は、よくネットスーパーというものを利用していた。
専用のページを開いて、欲しい商品を選び、注文する。指定した時間帯に届けてくれるから、わざわざ買い物に行く手間はなく、面倒くさがりの自分にとっては誂え向きのシステムだと思っていたのだ。
しかし、最近は利用するのをやめている。単純に品揃えが悪いというのと、買い出しに行く手間よりも配達に応じる手間のほうが面倒だと感じるようになってしまったからだ。
この暑い夏に重いものや冷たいものを大量に運んでもらうのには少し抵抗感を覚えるし、毎回の配達料も回数を重ねるとバカにならない。

自らの足でスーパーの中を歩くことで、食品や価格に対する視野が広がる。ネットスーパーでは気づかなかった発見が、実店舗にはあるかもしれない。
そんなわけで、春頃からネットスーパーの利用回数よりも買い出しの頻度を増やしていき、梅雨に入る前あたりからは完全に買い出しオンリーとなった。

 

買い出しとは言っても、一般的な人間と比べたら非常に質素そのもので、肉や野菜を買うことは滅多にない。
これは完全に料理を億劫に思う私の性格が災いしているのだが、おかげで購入品目はお茶や牛乳、ボトルコーヒーなどの飲み物と、食パンや卵といった基本的な食材の他には、冷凍麺類や冷凍炒飯といったコスパの塊のようなものばかり。
食事内容への関心が非常識なくらい弱いから仕方ない部分はあるけれど、普通の感覚では耐えられないような食生活である可能性は十分にある。

ただ、今日はそれすらも怠けたくなった。
冷凍食品は楽だけれど、それでも食べられる状態にするまでは数分の時間を必要とする。その手間すら、駄目だったのだ。
帰ってすぐに食せる形態のものがいい。ふと、そんな想いを膨らませた私は、珍しく惣菜コーナーへと移動して、並んでいる商品に目をやった。

だいたい300円くらいだろうと想像していたのだが、軒並み500円前後だったので、食費を抑える生活を続けるなら毎日は難しいなぁ……などと思うものの、Uberを頼むよりも遥かに安上がりなのは確実だし、ネットスーパーの配達料だと思うなら買い出しの度に一つは惣菜を買ってもいいような気はした。
一定の栄養とカロリーを数百円のコストで摂取できるのなら、悪いものではないだろう。

そもそも、この生活を始める前の想定がネットの情報をアテにしていたせいで月あたり3万円程度になっていたわけで、実際に始めてみたら節約できるとわかり2.5万円が上限となっている。
しかしながら、ここまでの生活で使用している食費の平均は月に1.4万円程度であるため、言ってしまえば1万円以上の余裕を生み出していることになるのだ。
買い出しに行くのは週に一度か二度、多めに見て週二回だとして、惣菜を追加購入したとしても、月4,000円しか上乗せされない。
食いたいなら食えって話だし、本当にくだらない悩みであることは理解しているけれど、まぁこれくらいの贅沢なら、まったく問題にならないのではないだろうか。

ちなみに書いておくと、久しぶりのちゃんとした飯は、それなりに美味かった。