K's Graffiti

文章を書いたり絵を描いたりします。

神経質すぎる人間不適合者

同じような話題で書くのは何度目かわからないけれど、日常生活において困る場面があまりにも多いため、しつこいくらいに日記として残していきたい。
私は聴覚が鋭敏だ。これは、聴力検査で耳にするような微細な音や、いわゆるモスキート音などに対してではない。
ちょっとした音、とでも言うべきか、普通の人間が意に介さないような些細な物音に対して弱いというのが、私の生まれつきの体質なのだ。

 

外にいる時は、不思議と大して問題にならない。
街中の喧騒や、自動車やバイクが過ぎ去る音は、別に嫌なものとして捉えてはいない。
たまに駅で聞くような警笛の音にはネガティブな反応を示すけれど、あれは急に鳴るなら驚いているだけであって、待ち構えているなら大丈夫だと思っている。

一方で特定の空間、室内においては、途端に神経が過敏になる。自宅はもちろんのこと、たとえば映画館のような閉じた場所では極端なまでに神経質な特性が発揮されるのだ。
映画鑑賞中は、近くに座っている人間が何かを食べたり、袋を触る物音を立てたりするとストレス度合いが急上昇する。劇場で観る映画というのは自分と映像の間にある没入感が重要であるため、スクリーンへの集中を途切れさせる要素は、できるだけ勘弁願いたいのだ。
トイレか何かで上映中に席を立たれるのも気分を損ねる要因になるし、もし一般的にマナー違反とされるスマホの光が目に入るようなことがあれば、もうイライラが止まらなくなる。

まぁ映画は頻繁に観にいくわけではないし、心からキレそうになるのは比較的珍しい事象だから置いておくとして、ここで何よりも書きたいのは自宅でのストレスに尽きる。
早く引っ越せるようになりたいものだが、近いうちには難しそうなので、耐えるしかないのが現状であり……そういう状況が余計にストレスを加速させているのは否定できない。
何が問題かと言うと、部屋の壁が薄すぎるせいで隣人の生活音が聞こえまくりなのだ。
室内を歩いていれば振動が伝わってくる。スマホの目覚ましアラーム音が響いてくる。夜中には隣人の鼾が延々と鼓膜を刺激してくるし、スマホかPCか不明だがちょっとした動画視聴など音声を発する行動は常に私の耳に入ってくる。

 

昨夜のことだった。
生活リズム崩壊の果てに、一周して夜に眠れそうだったのだが、深夜の何時かわからないけれど鼾に起こされた。次いで、反対側の住人が咳をし始めて、それがまた眠りを妨げる。
明け方まで、目を瞑ったまま眠れそうで眠れない時間を過ごした末に、後者の隣人が電子音を発するデバイスで遊び始めて、たまに笑い声も聞こえてくるようになった。
最悪だった。いい加減イヤホンくらいしてほしいのだが、そういう配慮ができる人間ではないのは知っている。

結局、しっかり眠れていないから中途半端に起きるわけにもいかず、苦しみながら目を瞑り続けた。
完全に日の出を迎えて、世間が少しずつ騒がしくなってくる頃、いよいよ隣人の動きが止まった。
鼾のほうは起きたのだろうし、電子音のほうは飽きたのか出かけたのか、流石に私も眠気が強まってきて、ストレスを抱えながらもようやく眠りにつくことができた。
そして起きたのは午後、15時台も後半に差しかかるくらいで、布団に入ってから14時間以上は経っていたことになる。
ちなみ本来は10時前に起きる予定だったので、まるまる夜中の時間を奪われただけの結果になってしまった。

最近こういうパターンが非常に多い。
どうしたって夜間に起こされる。
快眠、熟睡……そうした言葉とは無縁の生活が続いていて、こんなことでは万全の体調を保つのは至難の業だ。
やはり、体質的に夜の睡眠は合っていない。隣人が起きて外出するような時間を過ぎてからのほうが、ずっと質の高い睡眠が取れるのだ。
したがって、必然的に日中の満足いく活動は難しくなる。社会とか世の中とか、本来は人間にとって重要なはずの枷から多少は解放された生活が許されている現状は、不幸中の幸いなのかもしれない。