来週の話になるが、珍しく外出の用事が連続して入っている。入っているというか、個人的に都合が悪くないと思ったから入れたのだけれど……とにかく実家関係の予定を除き自らの都合のみで連日の外出をスケジューリングしているのは、いつ以来なのか思い出せないレベルだ。
一昨年の秋以降、基本的には月に数回しか外に出なくなった私にとっては慣れない日々が迫る。前向きに決めた予定ではあるものの、気が重くならないわけではない。
そういえば、そろそろ食料……というよりも飲み物のほうが尽きそうになっている。
食べ物は冷凍食品であったりシリアルであったり某完全栄養食であったり、最悪あと十日程度は問題なく生きていられそうなくらい備えがあるけれど、飲み物は別だ。
暑くなってきた最近の気候に応じて、無意識のうちに身体は水分を欲するようになっている。いつの間にか、常飲しているお茶がなくなりそうで困った。
これも最悪、水道水でどうにかなるとはいえ……食べ物には無頓着な私が飲み物には多少のこだわりを持っているのだ。ストレスなく口にできるのは、お茶か無糖コーヒーしかない。
いずれにせよ、暑さにやられて脱水症状を起こすのだけは避けなければならない。
というわけで週末、土日のどちらかに買い出しの必要性が生まれたわけだが、面倒くさがって日曜にすると、月曜、火曜と併せて三日連続という個人的な感覚では厳しいスケジュールを余儀なくされるから、気が進まないとしても土曜のうちにミッションを達成しなければならない。
自宅でできる作業ならいくらでも融通が利くし、効率的に進められるというのに、ひとたび外出が絡むと無能に等しくなるのは、私が抱えている体力的な欠点と言えるだろう。
さて、ここまで予定が埋まっているのは私にとって本当に珍しいことだが、なぜそうなったのかというと、これもまた半分は私の怠慢が引き起こした問題に他ならない。
まず月曜日だが、髪を切りにいく。
普通の人間にとっては、なんだそんなことかという程度の話だろうが、私の場合はありえないほど腰が重くなる。本来なら、先週あたりに散髪するつもりだった。何度も後回しにした結果、そろそろ限界を迎えそうになった次第だ。
引きこもりがちの生活において、身だしなみを気にする機会は少ない。多少、髪が伸びていようが他人に見られることがなければ気にならない。
ただ、来週は違う。週末には久々に歯医者の予約が入っているだけでなく、さらに一時的な帰省の予定もある。電車移動を含め、他人の目に晒される機会が増えるため、流石に頭の状態を考慮しないのはどうかと思った。
今後ますます暑くなってくるし、気分転換にもなる。バッサリ切ってしまってもいい。
そして翌日の火曜日には、映画鑑賞することにした。気になる作品が二本あったので、これも久しぶりに連続で観ることにした。
こちらも体力的な不安はある。瘠せすぎているせいで負担を軽減する肉がなく、ずっと座っていると骨盤の刺激によって尻が痛くなるのだ。同じ姿勢をじっとしているのは苦手ではないけれど、ただ映画を観るために使う体力の消耗が、おそらく一般的な人間とは比較にならないほど大きいのだ。
あまり外に出たくないという事情もあるし、だから私は当日の疲労だけは許容して、複数作品をまとめて観ることが多い。
たったこれだけのことで、それなりに不安を抱えて日記にしてしまうのだから、私の感覚は相当に壊れてしまっている気がしないでもない。
毎日、外に出るのが当たり前の健常者からすれば、まるで理解に及ばない狂気の文章に映るだろう。
実際、客観視しようとすると、何を言っているんだこいつは……となってしまう。いったいどれだけ、外の世界が苦手なのだろう。
過去を振り返ってみても、こうなった明確な原因は不明だけれど、小学生時代から休みの日に自主的に外を目指すことは少なかったから、生まれつきの可能性は低くなさそうだ。
