K's Graffiti

文章を書いたり絵を描いたりします。

噛み合わない生き様

人生とは皮肉で出来ているのではないか……そんな錯覚を覚えるくらい、ことごとく選択が裏目に出る。
自分にとって都合の悪い出来事のほうが強く印象に残りやすいため、実際には思っているよりも上手く事を運べているのかもしれないけれど、それでも過去を振り返れば、圧倒的に反省が占める割合のほうが多いのだ。
だからこそ人生は楽しい、という風に捉えることができれば随分と気持ちが軽くなりそうだが、まだ私の浅い人生経験では、そこまで達観した領域には踏み込むことができない。

 

具体的なエピソードを挙げていったら、それだけで何千字も書けてしまうくらい人生には選択ミスによる失敗の連続だけれど、直近の話で言うと、今日の競馬なんかぴったり当てはまるように思える。
私は普段、週末の重賞に向けて、週中からnetkeibaやYouTubeを利用して情報を集め、馬の能力や臨戦過程、追い切りや当日の馬場状況などから展開予想をした上で、的中率と回収率の両立を目指しつつ馬券を組み立てている。
もっとも、本当に馬券を購入するのは中央のGⅠに限定しているため、GⅡやGⅢはエア馬券で楽しんでいるだけなのだが、金稼ぎが目的ではなく一年間で一定の成績を残すゲームをしている感覚なので、十分に楽しめている。
一度の仮想投資額は2,500円前後で、少ない場合は2,000円程度、最大3,000円までという縛りはこれまでに破っていない。
ここまで続けてきた実感としては、絶妙に点数を広げづらい買い目になってしまうため、たとえば10,000円の予算を想定していれば当てることができていたであろうレースが少なからずあり、軸を絞り的中させることに難しさを思い知らされている。

そんな私の少し前までの成績は、回収率が70%を下回るほど低調な水準で推移していたのだが……なんと先週と今週で一気に85%を超えるまでに持ち直した。
正直、夏競馬に入ってからは若干モチベーションが低下していたこともあって、春競馬に比べて予想に費やす時間はだいぶ減っていた。
特に先週と今週は平日に余裕がなかったこともあり、ほとんど事前のデータ収集ができていなかったのだ。それにもかかわらず、クイーンSエルムSレパードSと短期間で的中させることができた。
合わせて、エア投資7,700円のエア払戻35,850円と悪くない成績だ。これを続けられたら馬券で生活していくことも現実的になるが、まぁたまたま上振れているだけという見方をすべきだろう。

問題なのは、じっくり予想をしてきた春には成績が上向く気配がなかったというのに、10分程度のいい加減な予想が連続で当たってしまったことだ。
オッズが割れやすく、どの馬が勝ってもおかしくない夏競馬だからこそ、人気を見て予想がブレることが少なく、純粋に直感で馬を見ることができているということなのかもしれない。
GⅠでも大荒れすることはあるけれど、どうしても上位人気馬のネームバリューというかオーラというか、その日のその馬場で走るかどうかという以外の要素に惑わされている感は否めない。
しかし実績から判断するなら、考えすぎても意味はないという結論になってしまう。出走馬一覧に目を通して、なんとなく気になった馬を軸にして、あとは広めに流しておく、くらいのほうが最終的には期待値が高そうな予感さえある。

 

過去の経験、成功と失敗、反省点……思い返してみると、しっかり計画を練り準備を進めたところで、期待した結果を迎えられたことがどれほどあっただろうか。
ぼんやりと頭の中に数パターンの像を描きつつも、実際の行動は臨機応変ないし気分でマイペースに選んでいった時にこそ、良好な感触だったことのほうが明らかに多いような気がする。
あるいは気のせいかもしれないが、私の性格的な欠点も手伝って、計画的に物事を遂行できたというポジティブな記憶があまり残っていないのだ。

行き当たりばったりでしか結果を残せないなんて、なんとも生き難しいことだ。
はたして私は、私という人間の人生を上手く生きられる人間なのだろうか。