K's Graffiti

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ヴァルゴ杯2022準備

今年九月のチャンピオンズミーティング・ヴァルゴ杯のレギュレーションは、大井・ダート・2000m・右回り・秋・晴れ・稍重、ということで……帝王賞をはじめとしたダート重賞で使われるコースということで、ここ最近のダート路線拡充の一環という印象を受ける舞台設定となった。
コースの特徴自体は、やや直線が長い中山2000mのような形態ではあるが、坂がない。スキルの発動条件などは過去の中距離レースと変わらないものの、ダートということもあって活躍できるキャラクターの幅は狭くなると予想される。

 

新シナリオ「グランドライブ」の環境になってから最初のチャンミなので、必要なステータスからスキルまで、ウマの仕上げ具合について手探りな人間が多いのではないかと思う。
ある程度、予選を見据えた育成を繰り返していると気づくことなのだが、上限突破とシナリオパワーにより、評価値だけは簡単に盛ることができるようになった反面、勝てるウマに求められる各ステータスのバランスは非常にシビアになっている。
たとえば、よくTwitterで見かける「UF」相当のウマのほとんどは、スピードが1600近くまで上がっていて、パワーと賢さは1200を超えているものの、スタミナや根性は無視されているに等しいほど足りていないのだ。短距離すらまともに走れない可能性の高いウマを育てたところで、いったい何が面白いのか私にはわからない。
楽しみ方は人それぞれとはいえ、個人的には「ハリボテ」を生み出すことに意義を見出だせないので、上限突破が可能になったとはいえ目指す、しっかり走りきれるスタミナを確保した上でスピードを上げるスタイルを自らに定着させることがでなければ、このゲームを対人戦込みで長く楽しむことは難しいだろう。

そういうわけで、ウマの評価値目標というのは特に考えていない。
ちゃんと走れるステータスとスキルが取得できていたら、自然にUG後半以上になるような気はしているけれど、UFでないと勝てない、なんてことは一切ないのだから。トップスピードの確保に関して、距離適性Sと複数の緑スキルに頼る構成にして1200を超えた数字にこだわらなければ、仮に評価値SSであっても勝つことはできる。
重要なのは、「ちゃんと走れる」というのが、どれくらいの水準なのかということだ。

そもそもダートの中距離ということで、魔改造に次回を費やせる物好きを除けば、使えるウマの選択肢は芝のレースと比べて少ない。
芝でも使用率上位は強キャラに偏るから、見かけるウマの種類に大きな違いはないかもしれないけれど、それでも工夫すれば強キャラ以外で高い勝率を出すことは不可能ではない。
一方で、今回はクリスマスオグリキャップ一強と言っても過言ではないくらい、他のキャラクターとの間に安定感の差が生まれている。
上手くバ群が伸ばせたら逃げにも勝機は生まれるものの、仕上げた逃げを出していたとしても多くはレース中の乱数に委ねられる上に、クリオグリや差し追込に追い比べを発動されたら呆気なく負けてしまう。
後方脚質は脚質分布で位置取りが大きく左右されるだけでなく、上手く加速スキルを発動したとしてもクリオグリに確勝ということにはならない。
クリオグリにしても回復スキルの不発があるため一定確率で何もせず惨敗はあるのだが、それでも他のウマと比べたら圧倒的な勝率を誇ることになるだろう。
自他のルームマッチ検証から見えてきたヴァルゴ杯の結論は、クリオグリと好きなウマ2体、という編成になった。

メタの回り方によって実際の環境がどうなるのか今はまだ読めないけれど、残りの2枠にデバフを入れる人が増えるかもしれない、という雰囲気がある。
今回、最高速度が上がったことでスタミナ消費が増えるだけでなく、大井コースには坂が存在しないため下り坂モードによる省エネ効果が働かず、純粋に数値通りの消耗が発生することになる。
要するに、複数のデバフを意識したスタミナに仕上げていないと、最後に歩いてしまうという悲劇が現実的なものとなっているのだ。
これだけスタミナの重要性が喧伝される環境は、長距離のピスケスか、あるいは初回のタウラス以来かもしれない。
何やらスタミナデバフではなく、速度デバフを重視した構成も最近のルームマッチでは流行っているとかいないとか、とにかく過去最大級に混沌としたレースを強いられるような気がして、始まる前から戦々恐々とせざるを得ない。

 

それでは、私が誰を走らせるのかという話になるのだが、不本意ながらクリオグリは確定として、あとの2枠は悩んでいる最中だ。
せっかく引いたので、リッキーを使いたいと思っているけれど、先行ではクリオグリの劣化になってしまうし、差しは因子の都合で育成難易度が高そうなので、採用するなら逃げになるだろう。
逃げ環境にならないのは確かなので、おそらく同じ中距離2000mでもアリエスのように前脚質たくさんという形にはなりにくい。そうなると「幸運な先行」がレースを乱す可能性があり気持ち悪いから、先行の単逃げ回避のためには悪くない選択のように思える。システム改善により、逃げ単騎が絶対に勝てないということはなくなったので、逃げ1でも採用する価値はある。
残りの枠は環境に倣ってデバフネイチャを使うか、あるいは安定感と逃げの勝率向上を狙ってファル子にするか……後者の場合は育成負荷が高くなりそうで、予選開始までに間に合うか微妙なところではあるが。

一応、書いておくと、私が持っているサポートカードと因子を使って、スタミナを考慮しつつ目指せる現実的なステータスは1450/867/1200/750/1100くらいになる。
スピードの値については、上限を超えた分が効果半減ということが明らかになっているため、1600にこだわるつもりはない。
最後に、ざっくりとスピードの比較表を置いておく。距離Sスピード1600緑なしを基準として、スピードがそれ以下の場合に緑スキルで同格まで持っていけるラインを算出した。
計算時のスタミナは901以上、根性は600だ。

スピード1600比較表

逃げの候補として挙げられるファル子とリッキーだが、パワー次第で最低120~140は自前スキルで確実に盛れるリッキーのほうが最高速度という火力を純粋に出しやすい。この差は非常に大きく、もし同じレベルの勝率を期待しようとするなら、ファル子は1600に近い数字が欲しくなる。
リッキーならギリギリ逃げきれるのに、ファル子では逃げきるのが難しいと感じるのは、最高速度に明確な差があるからだろう。私が逃げとしてリッキーを優先して育てようと思ったのも、これが理由だ。