K's Graffiti

文章を書いたり絵を描いたりします。

寒波の所感

昨年は使用電力量の監視をしていなかったから意識せず使いまくっていたけれど、リアルタイムで具体的にどれくらい使っているのかを把握できるようになってしまったからには、使いすぎることへのストレスを感じざるを得ない。
そういうわけで、ちょうど到来中の寒波に対しては、非常に険しい行動を取る羽目になっている。

 

日中は1桁台前半、夜中には平気で氷点下まで外気温が下がる日が続いていると、数日前までのヌルい日々においては、ちょっとした寒さを感じた際に動かす暖房のコスパが、実は悪くなかったのではないかと思うようになった。
というのも、もはや「ちょっと寒い」くらいでは済まないのだ。寒さの質が違う。
暖房を使用しない状態で、早朝どれくらいまで室温が下がるのかを比べてみると一目瞭然なのだが、寒波以前はせいぜい15℃台といったところだった。それが、今では12℃台まで当たり前のように下がるし、このたった数℃の違いが身体に大きな影響を及ぼす。
個人差はあるだろう。私の場合は、14℃台を下回ると限界を感じ始める。あらゆる行動を諦めて布団に包まれるか、我慢せず暖房に頼るしか選択肢がなくなるのだ。

寒波前の寒さというのは、1時間の暖房使用で室温を上げておけば、その夜は乗りきれるレベルだった。
上半身は当然のように着込んでいるし、下半身も二重に穿いた上でブランケットを使用している。
唯一の弱点であった足先は、先日に購入したフットウォーマーが大活躍していて、もはや隙のない完璧な状態を整えられるようになった。
それでも、なお寒波に太刀打ちするには足りないらしい。フットウォーマーのおかげで室温低下への耐性が上がり、限界を感じるボーダーが随分と下がったので、室温15℃前後までだったら暖房は不要に思ったはずだ。
ただ、今は油断しているとあっという間に室温がそれを下回る。突き刺さるような寒さが服の上から肌を刺激し、徐々に熱を奪っていく。
足先だけは熱源に触れているから大丈夫だけれど、膝や太腿、上半身、特に露出している手先に関しては冷気を感じない瞬間がなく、この日記を書く作業もそうだが、動きが非常に鈍化しているのを感じる。
スマホにせよ、マウスにせよ、キーボードにせよ、基本的に生活の主体となる行動において手は必須のパーツだから、寒さによる影響が最も大きいと言っても過言ではない。
足先と違って常に覆っているわけにもいかないため、これを根本的に解決する方法は暖房を動かすしかないわけだ。
ひょっとしたら手袋の装着が有効な手段となるかもしれないが、冬でも手汗の多い私のことだから、きっと自らの汗で余計に冷えてしまう可能性が高いだろう。わざわざ買わなければならないし、今のところ試す予定はない。

数時間なら耐えられるものの、深夜から夜明けにかけて気温が下がり続ける時間を冷気とともに過ごしていると、明るくなってきた頃に我慢できなくなる。
睡眠の間に溜めた熱を放出しきって、身体の芯に冷気が届く頃合いなのかもしれない。
これだけ部屋の内外が冷えてしまうと、暖房1時間程度ではまるで意味がないのだけれど、今日は朝方にその場しのぎのつもりで使ってみた。
結果、判明したのは暖房のありがたさと、驚異的な電力使用量だった。

攻撃的ではない空気というのは、本当に心地好いものだ。目は乾くし眠くなってしまうけれど、動かなかった手が動くようになる感覚は「生」の実感に等しい。
一方で電気代の話になるが、寒波到来前は、設定温度20℃の暖房1時間の使用で0.8kWh〜1.0kWhくらいが平均だった。
それが現在では、同じ使用状況で1.6kWh〜2.0kWhという数字を示していて、およそ倍増している。これでは、いくら手を硬直から救ってくれるとはいっても、流石に長時間の使用は許容できないし、毎日1時間限定だとしても躊躇してしまう。
もちろん、時間帯を気温の上がる日中にずらせば、従来の水準と大差ないレベルに留めることは可能だろうが、私の生活スタイル的な意味で、どうしても使用可否を問われるタイミングは深夜から早朝になりがちだから、昨今の電気代に関する情勢は死活問題と言える。

 

まぁ先月までは18℃台で震えていたというのに、今では15℃を下回ってもリモコンに手が伸びなくなっているから、間違いなく慣れはあるし、もうしばらく経てば寒波を乗り越える生活パターンを見つけられるかもしれない。
いずれにせよ、大して電気を使わないにもかかわらず、大幅に寒さへの耐性を引き上げる効果のあるフットウォーマーの購入を決めたのは、大正解だった。
これがなければ、暖房を使わないわけにはいかなかったし、コツコツと積み上げてきた節約意識はコテンパンに破壊されていたことだろう。

今月から来月にかけての請求額が前月分よりも確実に上がるのは仕方ないとして、月間の合計電力使用量自体は20%〜30%増加するくらいに抑えたいものだ。
こんな寒い日がずっと続くとは限らないにせよ、単純計算では100%アップまでいっても不思議ではないのだから。