いよいよ迎える牝馬三冠レース最終戦の秋華賞だけれど、昨年に続いて今年も三冠に挑戦する資格を持った馬がいるということで、純粋な競馬ファンとしては新たな歴史の誕生を目撃したいという気持ちが強い。
これを書いている現在、単勝オッズが1.1倍となっているリバティアイランドは、歴代の名牝たちと比べても遜色ない、あるいは歴代最強クラスの牝馬として伝説的なパフォーマンスが期待されていることもあって、ほとんどの人間が勝利を確信しているような雰囲気さえある。とにかく、アクシデントなく無事に回ってきてほしい。
新馬戦から圧倒的なポテンシャルを覗かせていたリバティアイランドは、ここまでの全レースにおいて極めて高い能力を見せている。昨年のスターズオンアースも強い馬ではあるが、世代限定・牝馬限定のレースということを考慮すると、比べても仕方ないくらいに突出した存在だと言っていいだろう。
夏を越えての成長だとか、別路線からの上がり馬だとか、オークス時点と比較して他馬との能力差に変化が生じている可能性はあるけれど、ひょっとしたらリバティアイランドが最も成長しているかもしれない。様々なデータを精査しても、彼女を軽視することは絶対にできないどころか、印象以上にますます本命視せざるを得なくなった。
ゆえに、この単勝1.1倍という、おそらくＧⅠにおいてはコントレイルの菊花賞以来となる極端な数字にも納得感を覚えてしまう。
1⃣枠①番 フェステスバント
1⃣枠②番 ハーパー
2⃣枠③番 マラキナイア
2⃣枠④番 コナコースト
3⃣枠⑤番 ドゥーラ
3⃣枠⑥番 リバティアイランド
4⃣枠⑦番 マスクトディーヴァ
4⃣枠⑧番 モリアーナ
5⃣枠⑨番 ミシシッピテソーロ
5⃣枠⑩番 グランベルナデット
6⃣枠⑪番 キタウイング
6⃣枠⑫番 ドゥアイズ
7⃣枠⑬番 ラヴェル
7⃣枠⑭番 コンクシェル
7⃣枠⑮番 ヒップホップソウル
8⃣枠⑯番 ピピオラ
8⃣枠⑰番 ソレイユヴィータ
8⃣枠⑱番 エミュー
京都内回りの2000mということで「紛れのあるコース」なんて言われることもある秋華賞は、過去に二冠牝馬のブエナビスタが差し届かなかったり、ジェンティルドンナがハナ差でギリギリだったり、相当な実力を持った有力馬でも楽勝というわけにはいかない舞台ではある。
アーモンドアイやデアリングタクトのように不利を受けづらいポジションで競馬ができれば安心して見られるため、枠順はかなり重要だ。
リバティアイランドが引いたのは3枠6番、オークスと同じ赤い帽子ということで、安全な競馬という観点では真ん中から外寄りの枠よりも劣るように思えるけれど、逆にスタートさえ決まれば一気に勝利を確信できる位置でもある。出遅れて内に閉じ込められるパターンだけが怖いけれど、そこはリーディングジョッキーを信じるべきだろう。
というわけで、本命◉リバティアイランドは揺るぎない。
以下、2着3着にどの馬が突っ込んでくるのか、現時点でのイメージを印に落とし込んだ。
なお、評価を区別するため◯▲△で分けているが、勝つとは思っていない。
△ハーパー
△ドゥーラ
△ラヴェル
オークス好走馬を評価した形になるが、ハーパーに関しては枠が内すぎて難しいだろうとも思っている。相対的に見て馬の実力は上位ではあるはずなので、ルメール騎手の選択と判断を信用するなら、といったところだ。
ドゥーラは、斎藤新騎手が乗った時には確実に上がり上位の脚を使えているので、展開の助けが必要にはなるけれど可能性を感じる。
ラヴェルは、前走の大敗で人気を落としているものの、ここまでで唯一リバティに勝った馬ではあるし、何より課題の折り合いさえクリアすれば馬券に絡むだけの実力は持っているだろう。
正直、リバティ以外は横並びの世代だと感じているため、2着3着という意味なら展開次第では多くの馬にチャンスがある気がするのだ。
▲ヒップホップソウル
前走の紫苑ステークスではモリアーナの強襲に敗れたが、前目で安定した強さを発揮できるタイプなので、秋華賞の好走パターンに当てはまっていると考える。牡馬に置き換えるとタスティエーラのようなイメージだ。
オークスでは人気薄ながら6着と健闘しているし、中山で結果を残している数少ないキタサンブラック産駒という点も魅力的だ。
◯コナコースト
普通の年なら桜花賞を獲っていたはずの馬で、生まれた時代が悪かったと言うしかない。
オークスでの敗因はスタート後の不利と明確だし、ちゃんとゲートさえ出れば先行できる脚は持っているから、実力ベースで無視はできない存在だ。サメカツも悔しい想いをしたことだろう。その鬱憤を晴らす意味でも、何かやってくれるのではないかと思っている。
どうやら調教の評判も良いらしいし、期待したい。
紫苑ステークスを勝ったモリアーナは、どうせ後方ポツンになる。ハイペースで前が潰れる展開ならチャンスが訪れるだろうけれど、ハマり待ちの競馬に対して重い印を打つのは気が進まなかった。当日の気配が良ければ、紐に入れるくらいはするかもしれない。
ローズステークスを勝ったマスクトディーヴァは、正直ちょっと舐めているところがある。世界レコードの重賞馬なので弱いわけではないだろうけれど、あの日の阪神は他のレースも含めて時計がバグっていた。それに、競馬はタイムトライアルではない。レースレベルも今のところは疑問なので、オッズの都合もあり思いきって消し評価としたい。
適当に予想するだけ予想して、あとはオッズを見ながらエア馬券を組むのがいつもの流れだが、とりわけ今回は三冠馬の誕生を見守りつつレースを楽しみたい気分なので、やはり実際の馬券購入は見送ろうと思っている。
もし買うとしたら、という想定なら限界まで相手を絞って、以下のようになるだろう。
■3連単 フォーメーション（6点）
⑥➝④⑮➝②④⑬⑮
リバティ以外のワイドBOXというのも考えたが、あまりにも微妙すぎる。
ほぼ100%に近い的中率を目指すなら⑥の複勝に全財産しかないし、そんなことをするくらいなら私はケンのほうがいい。
