K's Graffiti

文章を書いたり絵を描いたりします。

壮大な何かに臨む

少し前の日記で、エヴァンゲリオンというコンテンツには触れたことがないからネタバレは気にしない、というようなことを書いた。
実際、先日まで自分の中では「どうでもいい」話であったわけで、多少の興味がなかったわけではないものの、それほど重要度は高くなかったのだ。
まぁしかし、諸事情により近いうちに新作を観にいくことが決定してしまった。

 

これほどの大作、その新作なわけだから、予習をしないわけにはいかない。Twitterで調べてみたところ、少なくとも劇場版の『序』『破』『Q』は観ておいたほうがいいとのことだった。
テレビシリーズや旧劇場版とはパラレルワールド的な解釈になるようで、最低限の前提を押さえるだけなら既存の劇場三作品でよいのだとか。よくわからないが。

流石に過去のコンテンツをすべて追うのは時間的にも体力的にもコストが大きいので、ありがたい話ではあったが、それでも軽く消化できるものではないのは確かだろう。
たとえば時間に余裕があるからと一晩で一気観……なんてことをしたら、精神が崩壊する可能性だってある。
内容についてはほとんど知識がないため、視界に入ったさまざな意見からの総合的な判断になるのだけれど、これは軽い気持ちで触れていい作品ではないのだろうと思うのだ。
それなりの覚悟が必要で、観終わった跡は、場合によっては余韻かダメージかわからないが寝込むこともあるかもしれないと……ビビりすぎだろうか。

ひとまずAmazonPrimeVideoにあることは確認したから、特に急用が入らなければ、一日一作の三日で作品世界を頭に取り込んでおきたいなと思った次第だ。
曲がりなりにもサブカルチャーに関係のある事象に、今後は少しずつ携わっていくことになるかもしれない私だから、いずれは知っておかなければならないと思ってはいた。
おそらく、少し上の世代にとっては義務教育に匹敵するレベルの無視できないコンテンツなわけで、それゆえに知らないという事実はきっと、そのままでいたら延々と精神にプレッシャーをかけ続けることだろうと……まぁそういう類の「呪い」は、実は歴史に名を刻む傑作の数だけ存在しているのでキリがないという側面を持つのだけれど、その一つを解くことができるなら幸い以外の何物でもない。

現時点で一つだけ言えることがあるとしたら、エヴァ界隈ないしはサブカル界隈に蔓延している「ネタバレ回避運動」が、本当にありがたいものであったということだ。
数日前の「どうでもいい」と思っていた自分がうっかりネタバレを目撃してしまっていたら、今ようやく湧き始めている独特のわくわく感は味わえなかっただろうと思う。
情報で溢れている現代において、そして情報を追わなければあらゆるものに乗り遅れてしまう時代において、わりと徹底した配慮によって情報の拡散が抑えられている現象は奇跡のようにも映る。
それだけ大衆の意識を変えるだけの何かが待っているかと思うと、期待せずにはいられない。