K's Graffiti

文章を書いたり絵を描いたりします。

今日も気まぐれに生きている

今日は何曜日だろう。ふと思ったのだ。
ずっと家にいて、しかも社会的強制力からほとんど解放されている状態なので、うっかりしていると曜日感覚が失われてしまう。
Twitterで競馬の話題が目に入ったので、そうか土曜日だったか、と狂った感覚を修正した。

 

Prime Videoのホーム画面に入ると、一週間前に視聴したアニメの最新話が「次に観る」に表示されている。
本来ならここでも曜日を確認できるはずなのだけれど、できるだけ毎日、何かしらの作品に触れるようにしているせいか、実のところ何曜日に何がオンエアされる、という感覚は持っていない。
ただ、もうあれから一週間前が経ったのか、と時間が過ぎた事実を突きつけられるだけで、その間に何も目立った目標を達成できていない自分の怠慢さに、少しだけ嫌気が差す。

妙な音がすると思ったら、雨が降っているようだった。半分だけ開けたカーテン越しに、傘を差した通行人の姿を窺う。
そういえば、このところしばらく外出する用事がないので、天気予報を確認していない。今日の天候も気温も、こうして己の目や肌で感じる以外には情報が得られないのだ。
それで別に困ることはないし、余計な情報を減らすことによって、却って思考の方向性がすっきりとするような気さえする。
本当なら……いや、そもそも「本当」なんて予見するものではなく、現在進行系で直面している事実以外にはないのかもしれないが……数週間前の想定では、もう少し忙しくしているはずだったのに。外に出る機会が増えて、運動不足になることもなく。
自分の行動すら思い通りに進まないのだから、ましてや他人の行動なんて個人の思惑のままに展開するはずがなかった。自分以外に期待しすぎるのは好ましくない。まぁそれにしても、待たされすぎという感覚は否めないのだが。


随分と、日によって調子の差が大きい。
目覚めた時に、絶対に頭が冴えている人なんていないとは思う。けれど、ストレスが少ないはずの生き方を選んでいるのだから、少しは絶好調を維持するコツくらい掴めたらいいのに。
考えてみたところで、自分のいる場所は自分だけのものではないことを知っているから、それは叶わないと悟るのだ。

隣人は相変わらず夜間の活動が多いようで、先月からたびたび、睡眠を妨害されている。
オンライン通話をしているのか知らないが、眠ろうと思ったら神経を逆なでするような笑い声が断続的に聞こえてくるし、眠っていても時折、騒音で起こされることがある。
上手く生活のリズムが作れないのは、自らの責任によるところが大きいとはいえ、半分くらいは隣からの迷惑が原因と考えてもいい。実際、特に迷惑を感じなかった昨年の秋から年末にかけては、非常に規則正しい生活ができていたのだから。
管理会社に連絡したところで対応は遅いし、なぜか強く言えないらしく改善が見られないため、もはや期待することはできない。
先日は、あまりにも業腹であったので、とうとう「壁ドン」などという粗暴な行動に及んでしまった。しかし、その直後から声が聞こえなくなってきたので、効果があったことは間違いないだろう。

騒音への対抗策としての「壁ドン」について、気になって調べてみたところ、面白いものが出てきた。
検索結果に表示されたのは、「壁ドン」をした側ではなく、された側が多かったのだ。読んでみると、「壁ドンされたのですが、怖いです。確かに音は出ていたかもしれないけれど、そんなに怒らなくてもいいのに」というような意見が目についた。
なるほど、なるほど。騒音を出す人間というのは、根本的に他者への配慮ができない頭のおかしい連中なのか。それならば仕方ない。是非とも今後も音を出し続けて、その度に壁ドンをされて不快に思ってほしい。こちらは、その比ではないくらいに苦しんでいるのだから、それくらい我慢してもらわなくては。
溜息が出る。個人的に「壁ドン」なんて最終手段に近いものだと考えているし、それ以上となると警察を呼ぶとか、警告文をポストに入れるとか、非常に煩わしい方法しか残されていないではないか。穏便に済ませられたら、それが一番なのに。
結局のところ、世の中には一定数の無神経な人間が棲息しているから、運悪く当たってしまった時には、避けるか反撃するしかないのだ。今回は住まいという性質上、前者であればこちらが出ていくしかないが、流石に馬鹿げている。
逆に追い出せたら理想的だけれど、そんな簡単に事は進まないので、トラブルに発展しない程度に攻撃することを覚えたほうがよさそうだ。
まぁ攻撃というよりは、こちらの存在を主張するという感じだろうか……とにかく、どうにかして音を発しているということ、そしてそれが誰かの迷惑になっているということを、相手に自覚させなければならない。
面倒な話だ。知っていたら、こんな物件と契約なんてしなかった。


今日が土曜日ということは明日は日曜日で、また一週間の終わりと始まりを迎えることになる。
ささやかな望みを託した相手からは、忘れられているのか、イジワルをされているのか。試されている可能性もある。先週中という約束は今週中に延長され、現在に至ってもなお連絡は来ていない。
今度は来週中になるのだろうか。そして次は今月中、もしくは来月になってしまうのかもわからない。

運が良いのか悪いのか、人との繋がりを減らすようにしたはずなのに他者に振り回されている現状は、実に皮肉なものだ。
ただ、それでもこの関係を「面白くない」という風に感じることがない点は、なかなかに不思議なところではあるのだが。