K's Graffiti

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春天

待ちに待った天皇賞
……いや、それほど待ってはいなかったかもしれない。今年のメンツはどうにも微妙という印象が拭えず、なんというかこう、燃えるような期待感が自分の中に生まれなかった。
とはいえ、いくつか注目馬はいたし、それなりに楽しみにしていたレースではある。

 

あまりにも馬券が当たらないので、今年はコントレイルが出るレース以外は買うのを控えるようにしたのだけれど、一応GⅠは買っているつもりで記録を残している。
しかし、毎回2,000円程度ではあるが、エア馬券ですらここまで全敗という有り様。
そろそろ当たってもいいんじゃないかと思いながらも、当たったところで虚しいだけのような気がしないでもないから、わりと複雑な心境で競馬を観戦する週末が続いている。

そんな中で迎えた天皇賞のイチオシは、ワールドプレミアだった。
振り返るは2019年の有馬記念、私が初めて真剣に予想し的中した馬券がサートゥルナーリアとワールドプレミアのワイドだっただけに、何かと想い入れのある馬だ。
これまでなかなか勝利に恵まれなかったけれど、適性のある長距離の舞台ならば、今度こそ勝てるのではないか。
そんな期待から、エア馬券の予想では三連複の軸として考えていた。

天皇賞に向けて、今回は阪神3,200という特殊なレースということもあって、馬だけでなく馬場の分析をしている動画がたくさん上がっていた。
中でも福永騎手の解説動画は非常に見応えがあり、参考にしていた人も多いのではないかと思う。

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とりあえず、ディープボンドとアリストテレスを切るわけにはいかず、したがって馬券の命運を分けそうなのは牝馬かそれ以外の有力馬か、といった感じだろうと予想を立てた。
結果的に私は後者の方針を選んだため、残念ながらエア馬券は当たらず。まぁ当たっても20倍程度なので大したことはないし、別に悔しくなんかない。
レンブーケドールちゃん、実力は確かなのでそのうち勝てそうな気はするのだけれど、あと一歩足りないあたりがとてもかわいい。
繁殖牝馬としての価値はそれなりに高そうな気がしている。

レース展開は驚いたことに、福永騎手が事前に想定していた通りと言ってもいいくらいで、向こう正面から3~4コーナー、そして最後の直線までの一連の流れは見事という一言に尽きる。
ワールドプレミアが持ち前の末脚でトップに立った時は、馬券を買っていないにもかかわらず嬉しさが込み上げた。期待していた馬が勝つ。本来はそれだけで非常に喜ばしいことなのだという事実を、久しぶりに認識することができた。
あとはマカヒキくんとかメロディーレーンちゃんとか、密かに応援していた馬が無事に完走してくれたことにも、ほっと一安心。
馬券を買うのが悪いこととは言わないけれど、あんまりハマりすぎると、そのつもりはなくてもいつの間にか、純粋にレースを楽しむための視界が濁ってしまうのかもしれない。

そんなわけで、思わぬ感動を貰った春の天皇賞だった。来週以降も同じような感覚で楽しめたら幸いかなぁとは思うけれど、次に競馬で日記を書くのは宝塚記念になりそうだ。
マイルGⅠってあまり好きではないというか、それほど予想に熱が入らないこともあり、また馬券を買っていないと貼る画像がなくて面白くないしで、わざわざ書くほどではないかなと。

そういえば、これで福永騎手は八大競走制覇まであと有馬記念を残すのみとなったわけだけれど、個人的にコントレイルの引退レース(予定)への期待が今から高まっている。