K's Graffiti

文章を書いたり絵を描いたりします。

アニメ短評(2021春)

冬にも書いた、見ているアニメの中間評価。
ただし、本腰を入れて書こうとすると本当に長くなってしまうので、期末に参考にする程度、まぁできれば一言二言くらいに留めておきたい。と言いながら、そこそこ長くなってしまうのだけれど。
見ている作品の数が片手で収まるなら、もっと一話単位で取り扱ってもいいのかもしれないなぁと思いつつ、まぁアニメ評論家ではないのだし、あくまで日記という前提で。

 

全体的な印象としては、春クールに負けず劣らずといったところで、見始めたら途中で切るような感じではないかなと思っている。
そもそも出来が怪しいアニメは事前の評判チェックで候補から外しているというのもあるが……もう少し数を絞りたいという気持ちと、たくさんのアニメで生活を満たしたいというせめぎ合いが、毎クールの密かな悩みでもある。

 

スーパーカブ

1話の時点で他とは一線を画すものを感じたアニメで、「アニメ」というものが持っている本質的な魅力が詰まっているような、ちょっと独特の空気感には思わず見惚れてしまう。
音や演出へのこだわりは一級品で、今期で最も話題になっている一作と言ってもいい。
制作は前期で『ウマ娘』を作っていたスタジオKAIということで、まったく作風は異なるけれど、スタッフのアニメに対する精神というか、意気込みの高さが伝わってくるような気がする。
なお集中できるタイミングで見たいという理由から、なかなか最新話に追いつけないでいるが、優先度は何よりも高いので必ず完走したいと思う。

 

86-エイティシックス-

懸念していた通り情報量が膨大なので、評判は賛否が分かれている感じだけれど、個人的には期待の範囲内のものを見せてもらっているので、概ね満足といったところ。
話が進んでくるにつれて徐々にキャラクターの魅力や立場や役割や、世界観および見所などが伝わるようにはなっているし、演出や構成にも力が入っているように見受けられる。
分割2クールということで、今のところ全体の1/4くらいまで進んだことになるが……原作勢としてはどこまでアニメ化されるのかなぁなどと逆算して考えてみるのも、この時期の醍醐味かもしれない。

 

ゾンビランドサガ リベンジ

数年前に楽しませてもらったゾンサガが返ってきた、という印象。
第1話、第2話あたりでは、やや盛り上がりに欠ける部分があってどうかと思ったのだけれど、話が進むにつれ少しずつ神回度合いが増してきたかなという感想で、1期では濁したままになっていたゾンビにまつわる謎がどういう形で明かされるのか、最終的な落としどころなども含めて後半への期待は大きい。

 

シャドーハウス

終始、面白そう、面白くなりそう、といった雰囲気が強いアニメ。
どうやら原作勢の意見を聞く限りでは、ずっとこの感じが続くらしいが……まぁ現時点でもそれなりに面白くはあって、何が面白くさせているかと言えば主人公を取り囲む世界(屋敷)の謎に尽きるだろう。すると、だんだん謎が明らかになってきたら大して面白くなくなる可能性もあるのだが、まぁ「面白そうな気がする」という点が他のアニメではあまり感じられない魅力なので、最後まで楽しみに見ることに変わりはない。
ただ、深夜アニメ視聴歴14年目の、なんとなくの勘なのだが、中途半端に消化不良で終わりそうな気がしてならないのが唯一の不安要素だ。

 

Vivy -Fluorite Eye’s Song-

音楽をテーマに、滅びる未来を変えるために奔走する美少女AIアニメ……という風に書くとイメージから若干ずれている気がしなくもない作品だが、なんというか、普通に面白いというだけのアニメになりそうで、そこまで大きな期待ができないでいる。
ところどころの作画が凝っていたり、声優の使い方に恣意的なものを感じたり(褒め言葉)、金かかってそうだなぁという印象が強い。
この手のアニメは結末が最も重要なので、最後に「面白かった」と思えるように、なんとか形にしてほしいと願うばかりだ。

 

ひげを剃る。そして女子高生を拾う。

犯罪じゃん……というツッコミは無数に飛んできているだろうから、その点についてはさておき、とにかく二次元ならではの羨ましさが詰まっている作品だなぁと思う。
実際の高校生というのは、おそらく想像以上にガキなのだ。そして大人も。
アニメ全般に言える傾向ではあるのだが、登場人物の精神年齢がずば抜けて高い。問題を挙げるとすれば、この作品はそのおかげでかろうじてエンタメとして成立しているという点だろう。だからまぁ、アニメとしての目新しさは少ないかなといったところ。
究極的にはヒロインのかわいさにしか価値がないので、ここから名作として評価するのは難しそうに思えるが、たまに覚える嫌悪感以外に見るのをやめる理由もないから、最後まで見続けようとは思っている。

 

憂国のモリアーティ

分割2クール目の作品で、舞台設定などは非常に好みのもの。
爆発力のある面白さというよりは、時代背景とキャラクターたちの生き様を楽しむタイプのアニメで、毎クール見たくなる魅力があるジャンルだ。
欲を言えば、せっかくの頭脳勝負なのだから、もう少しミステリを読んでいる時のような事件に対する臨場感があればいいのにと思わないでもない。ちょっと淡々としすぎている。
どうでもいいけれど、モリアーティの顔がサイコパスの槙島にとてもよく似ていて、調べたら原作の漫画がサイコパス(コミック)の作画担当と同じであり、制作会社も同じProduction IGで、こういうこともあるんだなぁと。狙ったものかはわからないが、多少は意識していそうな気がする。

 

東京リベンジャーズ

おいおい、こいつら本当に中学生かよ。テニプリ以上に現実離れした中学生たちが織りなす、殴り合いの連続。
時代的な問題なのか、あまり不良少年の世界というものに現実感が湧かないのだけれど、一昔前の治安の悪い地域には、こういう悪ガキが一杯いたのだろうか。それともこれは、あくまでフィクション……?
実際に目にしたら、精神年齢の幼さに引くこと間違いなしなのだが、それはそれとして、創作としてはなかなかに頭がぶっ飛んでいて面白い。話の鍵となっているタイムリープ要素はもっと上手く活用できそうな気がするけれど、まぁこういうタイプのアニメを見慣れていないから新鮮味だけで最後まで見るモチベーションは維持できそうだ。

 

戦闘員、派遣します!

正直なところ『このすば』すら合わなかった私には、あまり面白いとは思えないギャグアニメなのだけれど、もうとにかく声優に恥ずかしい台詞を言わせることに全力を尽くしているスタッフに敬意を表して、「ツマミ」として流している分には悪くない作品と言える。
いつでも切れるし、逆に他が重いと感じた時には心構えなく見られるし、こういう枠もある意味で貴重なのかもしれない。

 

というわけで、気づいたら結構な長さになってしまった「短評」ではあるが、期末の感想日記では倍増しかねないから困ったものだ。
アニメの感想は普段の日記と違って書くための材料に溢れているから、文字数が増えるのは仕方ない部分がある。それでも、書くたびに増える一方なのは長続きという観点で見ると好ましいとも思えないから、たとえば作品あたりに字数制限を課して要約する練習にしてしまう試みもアリかもしれない。
次回以降、あまりにも長くなりすぎるようだったら、いろいろと工夫してみたい。