インターネットに引きこもっていると、まるで子供を相手にしているかのような独特の感覚に陥ることがある。
この画面の向こう側で文字を入力している人間は、大人なのか、あるいは……ネット上の発言からプロファイリングを試みようとするのは、なかなかに難易度が高い。
Twitterは老若男女が集まっている世界ではあるが、アイコンや名前やツイート数、RTやリプライの割合・頻度などから、おおよそアカウント主の傾向が見えやすい空間であるように思う。
半年もROMっていれば、Twitterで活動している人間の典型的な特徴を、複数のタイプに分類するのは難しいことではない。
一方で5chの住人については……これがなかなか難しい。
そもそも今の時代に5chをやっている若者なんて少数派なのでは、と思わないでもないけれど、まぁボリューム層はきっと30代後半から50代前半くらいなのではないかと個人的には考えている。
インターネットの普及と共に成長し、「若い頃」のネット活動の中心には匿名掲示板があった……そういう年齢層だ。
実際のところ、現在5chを回している主な人間がそれに該当するのかはさておき、私もたまに情報収集のために5chを覗くことはあるから、そこでやり取りをしている多くの人は、いわゆるそういった「おっさん」なのだろうと、ちょっとした偏見を持っている。
最近はIP表示が基本となっているとはいえ、Twitter以上に匿名性が高い性質上、書き込まれる文章の質は非常に高度なものから、驚くほど底辺めいたものまで様々だ。
これは板によって話題も住人も大きく異なるため、一概に断ずることはできないのだけれど、よく目につくのは現実世界では決して口に出すことはないような罵り合いや、特定の物事を貶める書き込みだ。
他者にマウントを取りたがるのは知能の低い人間の本能だと思っているから、多少は仕方ないノイズと捉えて無視しているけれど、いやはや、それにしても多い。
本当に何が楽しいのか知らないけれど、汚い言葉を使って盛り上がっている様子はガキの戯れそのもので、冷静に見ていると気分が悪くなる一方だ。
そして、ふとレベルの低い発言を、発言者の現実世界における姿（想像）と重ね合わせてしまうと、そのギャップに苦笑いを浮かべざるを得ない。
大の大人が、こんなくだらないことに時間とエネルギーを使ってバカ騒ぎしているなんて……あまり信じたくはないけれど、そういえば世の中にいる大半の人間は頭が悪いのだったなぁと思い直して、むしろ妙に納得してしまう自分がいることに気づいた。
彼らはきっと、現実世界で激しくストレスに揉まれてどうしようもないのだ。だから、匿名掲示板をその捌け口に利用するくらい、看過してやるべきではないのか。
……などと思いつつも、しかしながら頭の悪い発言の数や、その人数、書き込みが続いている期間などを思うと、心から呆れないようにするのは困難だ。
これは最近よく見ている某板の最新のキャプチャなのだが、スレタイからしてもう、精神年齢が低すぎる。こんな連中が普通に社会生活を送っているなんて、とても嘆かわしい。
あるいは社会不適合者のニートだからこそ、という考え方もあるかもしれないが、それを確かめる術はないので、とりあえず偏見を押し通したい。
とにかく、積極的に5chへの書き込みを行っている人間に当てはまりやすい性質が、身体だけ大きくなった子供……いわゆる逆コナンという可能性は十分にあるのではないか。
そもそも、こんなの昔から延々と繰り返されてきたことで、わざわざ「バカみたい」という指摘をすること自体に、どうしても今さら感はつきまとう。みんな、そんなことはわかっていて道化を演じているんだ、なんてツッコミを受けるかもしれない。
それでも私はそんなことをする必要性を一切感じないので、低俗な書き込みを視界に入れると、どうしてもネガティブな気持ちになってしまうのだ。それが好きなコンテンツに関連していたら、なおさらだろう。
まぁ結局のところは、リアルの生活が充実していたり、心から熱中できる物事があって楽しんでいたり、少しでも自らの言動を客観視できる知性を備えていたりするのであれば、おそらくこのようなことにはならないと思うので、彼らは本当にかわいそうなやつらなんだと、憐れみを抱くだけで基本的にはスルーすべきものだと思っている。
わざわざ相手をしに自ら同じ土俵に降りていく必要はないし、貴重な情報やコミュニケーションが、阿呆の行動で埋もれてしまうのだけが厄介なので、できれば他のユーザーにも冷静になってもらいたい気持ちはある。
ただ残念ながら、想像以上にバカが多いようだ。
