K's Graffiti

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ピスケス杯準備

三月のチャンピオンズミーティング・ピスケス杯のレギュレーションは、阪神・芝・3200m・右回り・春・雨・不良バ場、ということで……昨年の春天をモチーフにした長距離レースとなる。
ようやく冬が明けたのは良いのだが、この距離で田んぼを走るわけだから泥まみれになるのは必至、そしてスタミナ管理が過去最もシビアになると予想される。
条件だけを見れば育成が大変そうに思えるけれど……バランス調整と新シナリオの登場によって「ウマ娘2」へと変貌を遂げた現環境においては、それほど厳しいわけではないのかもしれない。勝てるかどうかは別の話だが。

 

ふと疑問に感じたのだが、一般的に競馬の主流な距離というのは、マイルと中距離なのではないかと思う。マイルは東京と阪神の1600mに偏りすぎな感じはあるが、中距離は各競馬場ごとに格の高いレースが多く設置されていて、特に2000mは王道とも言えるほど馴染み深い。
さて、それでは今回で十一回目を迎えるチャンミにおいて、いったいどうして長距離が真っ先に四度の開催に至っているのだろう。これまで2000mが秋天の一度きりで、3200mが二度目という事実に、私は首を傾げざるを得なかった。

時期的な都合があるのは承知の上で、しかしながら多くの人間は今月のチャンミが大阪杯になることを期待していたと思うのだ。四月に皐月賞チャンミを行おうとすると、それでは2000mが連続してしまうから別の形にして回避した。それはそうなのだが、けれども。
もっとも、長距離は中距離よりも実力が出やすい。どうしたってランダム要素は避けられないとはいえ、距離が長くなるほど真剣に取り組んでいる人間が勝ちやすくなるはずだから、プラチナ称号の獲得に大きな価値を見出しているトレーナーにとっては、決して悪い条件ではないのだ。
複雑な気持ちを抱えつつ、私は長距離ウマ娘の育成に入った。

 

まず、コースの特徴から考えていくが、現実においては京都競馬場改修の影響によって作られた新しいコースであり、まだ2021年の松籟ステークスと天皇賞(春)および2022年の松籟ステークスの三つしか開催実績がない。
もちろんゲームで現実のセオリーが通用するわけではないため、あまり関係のない話ではあるのだが……いずれ京都リニューアルに伴って、このコースは廃止されてしまうのだろうか。

ゲームでは過去の長距離と基本的な性質は変わらず、終盤突入は向こう正面の中ほどで、終盤直線加速スキルが強い。すなわち、追込+直線一気だ。
終盤コーナー加速スキルは、完全に無効というわけではないものの、それのみに頼るだけでは稼げる距離が足りず、ほとんど勝つことはできない。
したがって、育成難易度と安定した勝率を考慮するなら、逃げは終盤直線加速の固有スキルを持つキタサンブラック、追込は中盤に固有スキルが発動すれば終盤接続が確定するタマモクロス、あとは好きなウマという編成になるだろう。
もちろん、極上の仕上げが可能なら逃げとしてチョコボンや水マル、スズカあたりでも十分に勝率は見込めるだろうし、追込に関してはゴルシでもカフェでもタイシンでも、その他の魔改造追込であっても、ステータスとスキルで殴れるなら強くないなんてことはない。
あるいはキタサンを先行で出してもいいし、今回もクリオグリに出番はあるだろう。長距離適性があるウマならば、スタミナと加速スキルさえ足りていれば誰でも走ることはできる。短距離やダートと違って編成に幅が出そうな点は、長距離の良いところと言えるだろう。

 

さて、問題の目標ステータスだが、新シナリオの実装により実現可能な数字が飛躍的に向上した。もはやアオハルまでの常識は通用しない。
どれくらい伸びるようになったのかは手持ちの因子やサポートカードによって個人差はあるだろうけれど、この二週間で得た経験から判断するに、評価にしておよそ二段階の上昇があると思っておけばいいと考える。
アオハルの限界がA+だったならS+、SはSS、S+はSS+、SSはUG……と言った風になる。なお、流行りの根性育成を行えばサポートカードのレベルに関係なくUGまで持っていくことはできるかもしれないが、今回の距離を走りきるには相性が悪いため参考外とする。
私の場合、アオハル育成時代にはチャンミ本戦でSランクのウマを走らせることが多かった。たまに上振れてS+が作れた感じだったので、今回はSS+を目標にしつつも、SSになっていれば普通に勝てるレベルだと思って妥協することにする。

実際のステータスについては、長距離ということで必要なスタミナや回復スキルが悩ましく、また育成の振れ幅が大きいことから臨機応変に取得スキルを変えていかなければならず、「目標」として特定の決まった数字を固定化するわけにはいかないと感じた。
根性以外をカンスト近くまで上げられるのなら簡単なのだが、そういうわけにもいかない。何かしらの数字が欠損しているのが当たり前だからこそ、「勝てる妥協」のラインを見極める必要がある。

以下、いつもの表だが、少し複雑になってしまった。
スピードとパワーと賢さは不変の目標値として定めておいて、変動しやすいスタミナと根性の値それぞれについて大まかにパターン分けして、要求される最低限の回復スキルを経験則から考えてみた。

ピスケス杯目標

あくまで最低限なので、たとえば掛かったりデバフを受けたりした場合には、最速スパートできなくなる可能性が高まる。
ちなみに、新シナリオで取得できる「一番星」という複合スキルが速度や加速以外に回復効果もあって非常に優秀なのだが、発動位置がレース後半ランダムのため終盤開始前に出ないことも多く、安定発動の回復スキルとしてカウントしにくいため、他の回復スキル不発時の補佐や対デバフ用という位置付けで考えている。

育成をしていて感じたのが、賢さ1000以上を目指しながらスタミナを1200まで上げるのが大変ということと、聖グラスの「ゲインヒール・スペリアー」の回復量およびコスパが高いという点から、スタミナ上げに苦心するよりは妥協してでも賢さを重視し、足りない分をスキルで補えばいいという結論に至った。
できれば根性も上げたいため、赤字にしているパターン⑤⑥⑧⑨のいずれかを目指していきたい。

賢さが高いことのメリットは、スキルの発動率が上がること、掛かりにくくなること、道中の目標速度を決定する乱数が上振れやすくなること、下り坂判定の恩恵(速度上昇とスタミナ消費軽減)を受けやすいこと、などがある。
運が悪ければ何もしないし、運の良いゴリラにあっさり負けることもある。しかし、長い目で見ると脳筋よりもインテリのほうが強いと思われるため、格下と当たることの多いチャンミに出すウマとしては賢さを優先するのが好ましいだろう。
賢さのシステム的な役割は以前から周知の事実ではあったが、長距離ではスタミナにリソースを奪われる点から満足いく数字まで上げることが難しかった。新シナリオの登場によって、ようやく長距離でも賢さS以上に仕上げることが現実的になったのだ。

 

そういえば表に載せていないが、逃げ(キタサン)の目標ステータスはとりあえず、
1200/1100/1000/600/1000
あたりにしておこう。
逃げは賢さカンストを狙いたい気持ちがあるのだけれど、何しろスピキタルとネイチャ未所持という窮地なのだ。限界がある。
合計5000程度を目安として考えておきたい。