K's Graffiti

文章を書いたり絵を描いたりします。

退屈

すっかり、22時という更新時刻に間に合わせようという気概がなくなり、寝る直前や起きた直後に前日分の日記を書くという悪い傾向が根付き始めているここ数日ではあるが、そろそろ習慣化してしまわないうちに矯正していきたいところではある。
単純に、正午から夕方くらいまでの間に書いてしまえばいいのだ。もうすぐニ年になる日課なのだし、書くこと自体は気負わず省エネで行えるのだから。

 

このところ抱えている問題点として、書くネタが本当にないという悩みがある。
以前にも、何を書こうかすぐに答えが出ない日はたくさんあったけれど、先週あたりからの話題の乏しさは過去最大レベルであり、いい加減に「書くことがない」という話をするのにも限界が出てきた。
原因は明白だ。
私が通常ではありえないくらい、非常に退屈な毎日を過ごしているからに他ならない。
まったく満たされない日々……というわけではないと思うのだが、頭が刺激されるような出来事への出会いが少ないことは否定できない。
新たな発想に乏しく、特に余計なエネルギーを使うことがない最低限の時間の使い方と言うべきか、このままでは何者でもない何かとして、あっという間に無味無臭な生涯を終えてしまいそうな勢いだ。

まぁすべての要因を外部に押し付けるつもりは毛頭ないのだが、半分くらいは世の中が悪いと主張してもバチは当たらないだろう。
当初、引きこもりがちの私には大して関係ないと感じていた世間の変化が、巡り巡って私の様々な試みを阻んできている。
臨機応変に効率よく立ち回れる積極的な精神の持ち主であれば、社会が自らに与えるデバフを軽減できた可能性は高い。あいにく、真逆の性格なもので、少しでも楽をしようと意識した瞬間に足元から崩れるような感覚を経験せざるを得なくなった。
今は呆然と瓦礫を眺めている状態に等しく、残された道は一から土台を構築し直すか、新たな土地を探しに周辺を模索するかのどちらかだ。

 

こんな風に抽象的な話で引き伸ばすのも面白いわけではないから、長々と続けようとは思わない。
ああ、なんて退屈なんだ。自ら動いて新展開を作れるなら、苦労はしないというのに、肝心の原動力が随分と弱まってしまっている。
動き出したら強力なエンジンが、燃料欠乏によりポテンシャルを発揮する機会すら与えられていないようなイメージで、どこかに天然のモチベーションが転がっていないだろうかと今は夢想するのみ。
運が良ければ近いうちに見つかるだろうし、運が悪ければ時間がかかるだろう。

家から出ない。リアルでもネットでも、気軽に会話できる相手を作るのが不得手で、根本的にコミュニケーションというものが欠落している。
最近、ひしひしと感じるのだ。一年前、二年前と比べて、対人能力が著しく低下しているのではないかと。
いや、これはもはや疑問でもなんでもない。ほとんど確信に近い、単なる事実への認識となっている。
どうせ真っ当な人間として生きようとは思っていないから、構わないと言えば構わないのだけれど、しかしあまりにも……自分で気づかぬうちに異形の存在になっているのではないかと、少し恐ろしくもある。

日記を書くことだけが、心に潜む「もう一人の自分」との貴重な対話なのだが、それが上手く回らなくなってきたら、いよいよという気がする。