K's Graffiti

文章を書いたり絵を描いたりします。

寒さこそ最大の敵

気温の数字を見ると、まだ冬と言うには些か暖かすぎるくらいなのだが、寒さに弱い私の身体はすっかり駄目になってしまっている。
仮に、連日のように外出予定が入っていれば外気に慣れることで「秋」を感じていられるのだろうけれど、ずっと在宅でベッドとデスクを往復するだけの日々では、それも難しい。
先週よりも平均気温が低い。たったそれだけのことで、私の活動力は著しく低下するのだ。

 

夏以降、週に一度か二度、深夜に運動をしているのだけれど、だんだんモチベーションが怪しくなってきている。
昨年も同じくらいの時季だった。ワクチン接種のため安静にしなければならないという意識が先行してはいたけれど、再開に至らなかったのは徐々に下がる気温に気力が削がれてしまったからに他ならない。
今年も同様に、そろそろ腰を上げるのが大変になってきている。本当は昨夜の予定だった。しかし身体が動かなくて実施できず、そして今夜も具合が整いそうにない。

まず、睡眠状況に大きな変化が起こった。
ここ数週間の悩みの種であった隣人の件は、完全に解決したとは言えないものの相対的に程度が落ち着いてきたので、自分の好きなタイミングで安眠できるチャンスは先々週あたりと比べて格段に増えたように思う。
それに加えて、夕方から翌朝まで落ち込む気温の影響を受けて、布団の温もりが与えてくれる「価値」が高まってきた。要するに、起きていることと眠っていることを天秤にかけると、今は少し前よりも後者に偏ってきているのだ。
横になれば眠るのは簡単だし、逆に起き上がるのは一苦労……特に予定がなければ眠れる限界まで眠ろうとする。
もちろん疲れは取れるし心地好い体験であるから、ストレスフリーな生活を目指すなら否定するようなものではないけれど、おかげで有効に使える活動時間が半減したも同然で、やや誇張して言うならば、ここ数日は何もできていない。

生活時間の大半が睡眠に奪われるようになると、最も大きな課題として浮上するのが、食事を摂れないという問題だ。
以前にも経験があるのだけれど、私は空腹からの食欲という普遍的な機能が働かないため、意識的に食事に向かわないと栄養を身体に補給することができない。一方で、空腹時の選択肢としては食事よりも睡眠が優先されがちなのだ。
普通の身体を持つ人間には理解できない行動原理だと思うが、とにかく私は空腹状態を睡眠によって避けることができる。面倒な食事に手間をかけるくらいなら、眠ってしまえ。エネルギーの消耗を極限まで抑える「冬眠」を、非常に短い期間で頻発するイメージだ。
まぁそもそも「冬眠」するのであれば、その前に大量の栄養素を体内に蓄える必要があるわけで、食べる前に眠る私がやっていることは厳密には違うのだけれど……眠りに逃げることによって、自然と食事の回数が減っているのだ。

 

寒さで運動ができない。眠りすぎて食事ができない。近い将来に待っているのは、再び足腰の筋肉が衰えて、まともな運動能力を失ったみすぼらしい姿であることだろう。
せっかく夏場に、ある程度の力を取り戻してきたというのに、ここで怠けてしまっては水の泡だ。
多少の無理を強いてでも、なんとかしなければならない。

具体的な対策は思いついていないけれど、まず一日二食は守ることが肝要だろう。まぁ普通の考えでは三食なのでないかと思われるかもしれないが、外に出て動き回るわけでもない私にとって三食を維持するのは相当に厳しいのだ。もう一年以上、ほとんどの日を二食以下で生きてきているのだから、闇雲に食事回数を増やせるものでもない。
ただ、流石に一食となってしまうと明確に摂取カロリーが消費カロリーを下回ってしまって、生命維持が難しくなる。眠くなってきたとしても、横になるのは頑張って食べた後にすべきなのだ。もちろん、食後数時間は眠るわけにはいかないから、多少は眠気に耐えることも要求されるだろう。

運動に関しては、寒さに弱いのは根本的な体質なので変えられないけれど、歩き始めれば次第に寒さが気にならなくなるものだから、まずは最初の一歩を踏み出すことが重要だ。
何事にも言えることで、スタートを切るのが最も大変というか……逆に始めてしまえば継続するのは難しくないし、だいたい夏にはそれほど苦労なく実施できていたわけだから、絶対に無理ということはないはずだ。
思い返せば一昨年の冬には、上に挙げた事柄をなんとか習慣化できていたような気がする。あの時の気持ちやモチベーションを再び手に入れるつもりで、今後しばらくを生きてみようと思う。