K's Graffiti

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マウス問題

アクティブ時間の大部分をPCと共に過ごす私にとって、マウスというツールは生活必需品に他ならないわけだが、どれだけ丁寧に扱っていたとしても所詮は消耗品ゆえ、いつかは不具合が生じることになる。
使い方や頻度によって、壊れるまでの時間には個人差があるだろう。激しいクリックが求められるゲームを頻繁に遊ぶ人は一年程度で買い替えるのかもしれないし、単なる事務作業のみなら十年近く使えることもあるかもしれない。

 

いつから使い続けているのか、具体的な記録が残っていなかったので推定にはなるのだけれど、おそらく現在使用中のマウスは2018年前後から酷使している……ような気がする。
私はゲーマーというわけではないから、使用期間としては平均的に思うのだが、まぁこれだけ使っていれば、いつ壊れても不思議ではない。
ちょうど、そろそろ怪しい頃合いだとは思っていたのだ。ついに、チャタリングが発生した。

数日ほど前の話になるが、どうにもクリックの挙動に異常が生じていることに気がついた。意図していないダブルクリックや、ドラッグ中に外れてしまう不具合……これはマウスの故障として代表的なチャタリングの症状と完璧に一致するものだった。
完全にダメになるまでには、もうしばらく時間がかかるだろう。そう思って使い続けているのだけれど、昨日あたりから誤クリックが目立つようになってきてストレスを感じ始めている。
大事な局面でミスしてしまうリスクを常に抱えているのは気持ちが悪いし、これはいよいよ買い替えを検討する時機に差し掛かっているということなのかもしれない。

使用しているのは、Logicoolから出ているG300Sという型番で、複数のプログラム可能ボタンが両サイドに備わっている使い勝手の良いマウスだ。
調べてみたところ、残念ながら既に生産が終了しており、G300Srという後継機が出ていたらしいのだが、そちらも廃盤になっているとのことだった。
一応、Amazonにはページが残っているものの、販売元がAmazonではないため、いわゆるマーケットプレイス価格となる。同型のマウスを今後も使っていくためには、およそ従来から倍増したコストを支払って入手しなければならないわけだ。
長い使用期間を考慮すれば、多少の金額には目を瞑れるような気がしなくもないけれど、数年前にずっと安く手に入っていたことを思うと、なかなか新しく買おうという気にはならない。
この際、まったく異なる製品に乗り換えることも前向きに検討してみるべきなのだろうか。

しかし、今のところ複数のボタンへの割り当てを存分に活用しているため、使用感が変わってしまうとPC作業の快適度が下がりかねない。
たとえば、「進む」や「戻る」、「コピー」や「ペースト」といった使用機会の多いコマンドを右手の操作だけで実現できるようにしているのだけれど、ボタン数が減ってしまえば当然、余計にマウスを動かしたりキーボードを使ったりしなければならなくなる。
ただ、どうにもG300Sの9ボタンというのは特別に多いタイプのようで、類似品を見つけるのは困難を極めそうな状況だ。
したがって、ここからの選択肢は、割高の新品を購入するか、別のマウスを買って自分の手を慣れさせるかの二択、ということになるだろう。

寿命による買い替えは必然とはいえ、有能だったデバイスが生産終了しているという事実に、愛用者としては悲しみを覚える。
これはマウスに限らず、他のあらゆる製品にも言えることだ。
本当に有能で多くの人に支持される人気アイテムであれば、きっと作り続けられるのだろうから、私が少数派だったというだけの話かもしれない。
出会いがあれば別れがあるというのは、対人関係のみに生じる現象ではない。日常的な愛用品も、時代の流れに応じて変えていく必要があるということなのだろう。

 

なお、以前の感覚でコスパの良いマウスを探すと、満足できそうな製品が見当たらないため、新しく買うとなると、いずれにせよ割高感が否めない。
支出を節約したい私としては、即断即決というわけにはいかず、当分は不具合を我慢しながら頭を悩ませることになるだろう。

効果があるか不明ではあるものの、ないよりマシということでチャタリングを抑制するソフトウェアを導入した。
短い間隔の連続クリック判定を無効にするというもので、ドラッグが外れるパターンには有効かどうか微妙なところではあるが、意図しないダブルクリックによる誤操作は減らせるはずだ。
マウスが物理的にイカれて操作不能になるまでは、これで耐え凌ぐことになる気がする。