K's Graffiti

文章を書いたり絵を描いたりします。

Twitterの霊圧が

やや遅ればせながらの話題になるが、Twitterの名称が「X」になったらしい。
わかりやすい変化としてはアイコンで、今のところアドレスはtwitter.comのまま、公式のIDもTwitterのままだが、徐々に細部の情報もXへと改修が進んでいくのだろうか。
個人的に、アルファベット一文字というのは非常に使い勝手が悪そうに見える。固有性に乏しく、それだけでは何を示しているのかわかりづらい。概ね評判は悪そうだし、本当にこのままサービスを続けていくつもりなのだろうか。

 

私はTwitterのヘビーユーザーではないため、名前が別物になったとしても大して興味はない。検索やトレンドといった既存の機能が維持されていれば、特に不平は抱かないだろう。
一つだけ厄介な点を指摘するなら、視認性の問題を挙げたい。
PCブラウザで複数のタブを開いている時、他のタブを表示しようと試みる際の刹那的な判断材料がサイト独自のロゴマークなのだが、今回のTwitterからXへの変更に伴って、当然ブラウザ上部の表示も変わってしまった。このXのデザイン自体が悪いとは思わないのだけれど、黒背景に白い線という目立ちにくいスタイリッシュなものなので、正直とても見つけづらい。頭の中で、このロゴが旧Twitterを表示しているサイトであるという事実とスピーディに繋がらないため、あらためてタブを開き直すこともしばしばだ。
まぁ一目でわかる青い鳥に親しみのある人間が、この突発的な変化に不都合を感じるのは必然とも言えるだろう。はたして、そのうち慣れることができるのだろうか。
以前にジョークとして表示されていた「犬」のように一時的な変更であることを願いたいが……軽く調べてみた雰囲気によると、今度は流石に期待できそうもない。

今月の頭くらいに読み込み制限が追加されて、Twitterに対する人々の見方は多少なりとも変わってきたように思う。
当日は私も制限の影響を受けて若干の不便を感じたし、Twitterが生活の半分くらいを占めるユーザーにとっては死活問題だったに違いない。
ここ数週間ほどは制限を受けることなく、これまで通りに情報検索ツールとして活用できてはいるが、これは私が取り立ててTLを構築していないからこそ、なのだろうか。現在も一定の表示回数を超えると制限がかかるのかどうか、実のところよく把握していない。

最近の暴挙に、Twitterは世間からの信用を失いつつあるため、おそらく少なくない人間が別の移住先を探したり、既にTwitter連携を廃止するサービスも出てきたりしている。
しかし、現実問題としてTwitterを経由することで成り立っているものも多く、長らく固定化した人の流れを変えることは簡単ではないはずだ。
類似サービスを目指してThreadsとやらがリリースされたようだが、Meta社が作っているだけあって性質はFacebookInstagramに近いものであり、あのような非匿名的かつ閉鎖的な環境はTwitterとは似て非なるものだ。
そもそもInstagramのアカウントを所持していないと始められないため、私はユーザーになる権利すら持たないのだが、このままであればアカウント作成の手間をかける必要もなさそうに思える。
Twitterの代替を求める人が溢れているシチュエーションに助けられて、現状はユーザー数が爆発的に伸びているらしい。ただ、この勢いも長続きはしないだろう。
結局はInstagramの延長線上の存在に過ぎないため、今のところはTwitterに代わる新たな主流SNSになるとは考えにくい。

 

ただでさえSNSが得意ではない私が、アカウントすら持たないサービスについてアレコレ語っているのは滑稽でしかないので、このくらいにしておこう。
知らないところで盛り上がっていたとしても、気づく手立てがない。

まぁひとまず、TwitterもといXが唐突にサービス終了にでもならない限りは、この「便利」な空間に留まり続けることになる気がしている。
そもそもSNS上に人間関係を持たず、依存しているわけでもない私としては、関心のあるワードや最新の情報を手早く調べられる環境さえ整っていれば、プラットフォームにこだわりなどない。人が多くて、蓄積されている情報量や流れてくる情報量が膨大だからこそTwitterを使っているだけであって、同じようなものが出てくればいくらでも……なんて、考えはするけれど現実的には無理なのだろう。
これは、いわば時間をかけて構築されてきた現代インターネットの財産に等しいわけだから、そんなものを他社がポンポン用意できるわけがないのだ。
ひょっとしたら、我々はTwitterと心中するしかないのかもしれない。