K's Graffiti

文章を書いたり絵を描いたりします。

生存記録(20231225)

クリスマスだからといって、何か特別な出来事が起こるとか大切な予定が入っているとか、そういうわけではない。昔から記念日に興味がなく、最近は自身の誕生日すら当日になるまで忘れていることが多いくらいなので、特定の日に浮かれてしまう人が、ある意味で羨ましくも思う。理解はできないけれど、なんとも幸せそうではないか。
しかしながら、実家に呼ばれたので土日にわたって帰省してきた。どうせ年末年始にも帰るのだから、出不精の私としては効率が悪いというか、まとめてしまいたい気持ちもあるのだけれど、この寒い季節に温もりに満ちた部屋で、比較的豪華な食事を頂ける機会というのは、軽視するにはもったいない。
いきなりカロリーの高いものを摂取したので、胃腸が驚いたらしく腹を下すという予定調和的なアクシデントは発生したものの、凍えるような寒さに身体を震えさせる必要がないという点だけでお釣りが来る。実家と現在の自宅とでは暖房設備に違いがありすぎて、却って風邪を引いてしまいそうだ。
昨年や一昨年にも感じたことだが、冬場に帰省すると甘えてしまってよろしくない。あまりにも居心地が良すぎて、動けなくなってしまう。まぁ自宅にいても寒さで手足の動きが抑制されるから、逆の意味で動けなくなるという問題は抱えているものの……どうにも精神が溶けてしまうようなイメージで、身体だけではなく心や思考まで緩慢になるのだ。
結局、これは大きな生活環境のギャップが引き起こしていることなので、たとえば一人暮らしを中止して拠点を実家に戻すことになれば、温もりへの耐性が今のように皆無に等しい事態からは脱却できるだろう。環境の変化に強い人と弱い人がいると思うが、私は間違いなく後者なので、かつて慣れ親しんだ実家でさえ少し離れるだけで異界のように感じる。こうして考えると、よく一人暮らしを始めようなどと思ったものだが、振り返ってみれば当時は相当のストレスがあったような気がする。いったい、いつから気を張ることがなくなったのだろう。少なくとも半年くらいは環境適応に時間を要したはずだが、細かい部分はもう覚えていない。