K's Graffiti

文章を書いたり絵を描いたりします。

生存記録(20240317)

単なる参列者としては親族に会う貴重な機会と捉えれば決して悪くないイベントかもしれないが、それにしても「自身のためのパーティ」という体の催しを開きたくなる気持ちは、どうやら私には理解できそうにない。大金を使い、大人数からの注目を集めて、この先の幸福を願う。過去に築いてきた人間関係や社会的な立場、そもそもの性格など、昔ならともかく現代の価値観においては、その実現に至るまでのハードルは低くないはずで、その主役となれる存在は恵まれているに違いない。それでも、その華々しい姿を見て、私は羨んだり憧れたりすることはできなかった。
内心、こんなことを思いながら適当にやり過ごしていたわけだけれど、当の本人にとっては人生における一大イベントであり、かけがえのない瞬間でもあるのだろうから、複雑な気持ちにもなる。まぁ価値観の問題なので、その選択を是とするかどうかは個々の自由でもある。だから、立場を私に置き換えた時に否定することしかできないのも、また自由な話ではあるだろう。
それはそうと、久しぶりに車に乗って出かけ、大勢の人の中で半日も過ごしたことで、体力の消耗は予想以上となった。花粉のせいで目を開けるのがしんどい上に、寝不足気味のコンディションかつ車酔いを引き起こしてしまったばかりに、会場では顔色の悪さを指摘される始末……さらに、食事の席ではうっかり飲酒する羽目になってしまい、スパークリングワイン一杯で心拍数が急上昇、今度は顔が真っ赤になる変化を見せて、具合の悪さに拍車がかかる。アルコールを摂取したのは記憶が合っていれば2020年以来のことで、やはり私の体質には不向きな飲み物だ。飲んだら死ぬレベルで駄目というわけではないものの、何も良いことがないという点で、もはや毒でしかない。
心身の両面から見て、総合的にはネガティブな一日だったと結論づけるしかないけれど、ただ滅多に味わうことのできない空気感に触れられた貴重な経験という観点では、必ずしも悪い印象として残るわけではないだろう。万が一にも私があの場に立つことはないだろうけれど、あのような儀式が世の中では当たり前のように行われていると知ることができただけでも、実は儲けものなのだろうと思う。