K's Graffiti

文章を書いたり絵を描いたりします。

生存記録(20240321)

ウマのメインストーリーが2022年の夏ぶりに更新されたので、さっそく読んでみた。ゲームとしては繰り返しの育成システムで限界が見える中、肝心のストーリー展開においてはユーザーを待たせすぎていて、コンテンツとしての寿命が懸念される状況ではあったけれど、まだ勢いを持続できている段階ではあるからセーフといったところだろうか。
メインストーリーの第一部は、スマホゲームにおける表現としては圧倒的なクオリティが評価されていたこともあり、第二部に寄せる想いには特別なものがあった。期待に応えられたとは言いがたいアニメ3期の存在や、このところ下がりがちだった自身のモチベーションなどの影響により、半分は期待しつつも半分は不安が占める感覚ではあったけれど、これだけ長い期間が空いたのだから中途半端なものは出してこないだろうという気持ちから、どうにかポジティブに向き合うことができたように思う。
Twitterを見ていたら一部トレンドにおいて内容に関わるキーワードが散見されたので、ネタバレも何もないとは思いつつ、ここで細部まで深く掘り下げていっても仕方ないだろうから、ひとまず簡単な所感だけ書いていきたい。まず、期待に応えてくれたかという点については、まったく問題がなかった。かつて魅力されたメインストーリーと遜色ない描写が盛りだくさんで、読後の満足感は素晴らしいものだった。さらに、これまで明確な言及が避けられてきた牝馬路線の扱いについて真っ向から取り組む姿勢が見えた点も好印象であり、実際の競馬史において近年とりわけ活躍が目立つ存在たちに至る前提を作るという意味でも、今回の第二部の役割は大きいと思う。
まぁ流石に匂わせ過剰と言うべきか、かねてより夢を見てきた「あのレース」を再現したいというのは、どうやら運営開発としても同じ気持ちのようで、もはや今後の実装計画を隠しきれない雰囲気ではあった。競馬ファンとしても嬉しい話ではあるけれど、もう少し将来的なサプライズを残してくれてもよかったのではないかと思わないでもない。
第一部は複数の章立てで長編化していたメインストーリーだが、第二部は「前編」の表記からわかるように、次に続くとしても「中編」あるいは「後編」しか想定できない。いったんクラシック期だけの予定なら、おそらく次回の更新で完結するはずだ。しかし、ある一人の競馬関係者に関連して、未来に繋がる物語の存在は示唆されているため、別の世代を描く構想も立っているはず……となると、それほど遠くないうちに第三部や第四部の展開が待っていると考えることもできるかもしれない。楽しみに待ちたい。