K's Graffiti

文章を書いたり絵を描いたりします。

生存記録(20240401)

世の中には様々なくだらない風習があるけれど、エイプリルフールもまたその一例と言えるだろう。わざわざ嘘をつくことの何が面白いのか、昔から私は理解することができない。
この手のイベントめいた雰囲気に便乗して、ややサプライズじみた新しい発表をするというのであれば、別に問題なく受け入れることができる。しかし、次の日には何事もなかったかのように、すっかり元通りになっているバカがX上では無限に見つかるから困ったものだ。個人の戯れならともかく、企業の公式アカウントまで悪乗りして偽りの情報を流しているのだから、もう救いようがない。たとえば、これがクリスマスのように全人類か知っている一日であれば、まだ許されるかもしれない。けれど、エイプリルフール自体を認識していない人だって少なくないだろうに、見た人に誤解を与えかねない原因を作っているのだという想像すらできないのだろうかと、本当に嘆かわしくなる。
ゲーム内外の特別企画だとか、あるいは何かしらの発信者、エンターテイナーたちが、普段とは違う一日限りの楽しみとして少しばかり変わった催しを行うくらいが、ちょうどいい。誰にもメリットのない嘘を吹聴するだけの無能は、とっとと滅びてほしいと心の底から思う。
まぁそんな私にも、黒歴史的な出来事というか、過去に一度だけエイプリルフールに乗っかって頭の悪い行為に及んだ記憶がある。中学の頃だったと思うが、まだ当時は自身を客観視することができず、自らの言動が周囲にどのような影響を与えるか、どのような印象を持たれるだろうかという考えが足りていなかったのだ。大した嘘ではないけれど、思い出すだけで後悔の念が押し寄せてくるくらいには無駄な行いだった。その一度きりで、意図的に嘘を発信することに一切の有益な意味などないと学んだので、以降はすっかりエイプリルフールアンチになってしまったわけだが……つまり、いい歳してエイプリルフールで下手に盛り上がろうとしている連中は、中学生相当の精神年齢ということになるかもしれない。そう思うと、かわいそうで仕方ない。批判するよりは、むしろ憐れみの目線を向けてやるべきなのだろうか。
真に問題なのは、そうした低レベルな人間が世の中に蔓延っていることなのだが、とりわけXにおいては私がネガティブに捉えやすい存在が目立ちやすいため、ひょっとしたら単なる私の思い込みという可能性もある。もっとも、実態に即した「平均」を観測することなど不可能に近いのだから、自身の経験と周囲の環境から、ある意味で幻想としての観念を形作っていくことしかできないだろう。