K's Graffiti

文章を書いたり絵を描いたりします。

無我夢中の代償

時間を忘れるほど集中したりハマったりできるものがあるというのは、ある意味では幸せなことだと思うけれど、一方で普通の日常においてこなしていた数々の営みが疎かになってしまう欠点もある。
よくあるものとしては、トイレを我慢したり、睡眠時間を削ったり……ソシャゲのデイリーミッションをやらなかったり。まぁ最後のは、むしろやめたほうが幸せになれるかもしれないが。

過度に一つの事柄に向き合いすぎることで生まれる弊害は、要するに生活リズムが崩壊するということだ。当たり前の習慣が手付かずになる。
理想的なのは、その集中すら織り込んだ生き方ができることだけれど、あまりにも一般的な人間らしい生活からかけ離れてしまいそうで、難しいだろう。結局、無理をすればどこかで反動が来るから、妥協点を探ることになる。

このところハマっているゲームについては、やりがいのある新しいコンテンツと、育成・収集要素が私を拘束する魅力となっている。
ある程度までやり尽くしたら途端に興味を失うまでがセットだけれど、それはおそらく数日以内に訪れるだろう。既に単調作業以外には、やれることが少なくなっているから。
来週には、生活時間を度外視した生き方も元通りになる想定だ。

しかし、これが物語の創造であったり、無限に成長する余地のある絵の修業であったりしたら、どうなるだろう。
それは喜ばしいことだ。実のところ心から望んでいるし、戻ってくる必要性すらあまり感じない。
問題はそうなった時に、つまり生活力をほとんど失うことになった時に、私は身体を維持できるだけの最低限の活動を無意識的に続けられるだろうか、ということだ。
熱中しすぎて過労が積み重なり、健康的な肉体を保てなくなってしまっては本末転倒な話で、そうならないように努める必要がある。
極端な集中力の勢いに呑まれて自我を喪失してしまう、というのは過剰な表現かもしれないが、すべての資本である身体への労りを常に絶対的な余地として、意識の片隅に残しておくことが重要なのだろう。

ここ数日は、明らかにそれが機能していなかった。きっと自分でも気づかないうちに、どこかに異変が出ているはずだ。影響が出るかは運次第なところもあるだろうが、そろそろ身体が休養を求めている気がする。
早世するMMO廃人の気持ちが少しだけわかったような、わからないような、とにかくそうなってしまいたくないということだけは、確かに言えるのだ。


今のところ、趣味への影響がかなり大きい。秋の新アニメがいくつもスタートしているけれど、実のところほとんど見ることができていない。放っておくと、どんどん溜まってきて億劫になってしまうから、早いところ一話だけでも見ておかなければならない。
先月の時点では、わりと楽しみにしていた作品が多かっただけに、自らの都合で作品に触れる機会を逸するというのは残念でならない。ひとまず週末までには、一通りチェックする時間を確保するとしよう。

こうやって日記に書くことで、言霊というか、ただ心で思うだけよりも強い意志の力となって自身を突き動かすきっかけが生まれたように思う。
ただの勘違いかもしれないが、本当に以前よりも行動力が上がっているとしたら、思わぬ収穫だ。