K's Graffiti

文章を書いたり絵を描いたりします。

本棚とかいう中ボス

本棚には大量の書籍が収められている。わざわざ運び出してまで読むかと言われれば答えはノーだけれど、捨てるほどでもない、というかもったいないと思ってしまう。
新規で買う書籍は基本的に電子だから問題ないのだけれど、人生の半分以上かけて読み集めてきた蓄積のほうが圧倒的に多いわけで、その処分に困っている。


受験時代の参考書なんかは、なんでまだ持っているのかという話は置いておいて、もはや一生ページを開かない可能性のほうが高いから捨ててしまっても問題ないだろう。
一方で小説や漫画は、このまま持っていても損はない気がしてしまって、気軽にポイというわけにはいかない。中には絶版になっているものもあるし、よく考えずに手放してしまうのは、どうにも憚られるのだ。

要らないものは処分してしまいたいから、とりあえず本棚から取り出してみる。捨てるもの、捨てないもの、と分別が済んだら再度本棚にしまうのだけれど、ここで厄介な事態に気づく。
巻数の順番が滅茶苦茶なのだ。小説はまぁ適当に入れてしまえばいいのだが、漫画はちゃんと並んでいないと気持ちが悪い。過去の自分の杜撰な管理に呆れるばかりで、その並べ替え作業に随分と無駄な時間を使ってしまった。
しかも妙に抜けていたり重複していたりで、きれいに並べても結局気持ち悪いまま。二冊あるのは仕方ないと諦めるけれど、かつて一度は全部読んだはずなのだから、紛失しているのはおかしな話だろうと思う。部屋から持ち出した記憶はないし、いったいどこへ行ってしまったのか。

そんなこんなで疲労困憊し、事前に想定していた半分にも満たないくらいしか、今日は部屋の整理が進まなかった。
ここまでで、おそらく丸三日ほどかけて全体の半分くらい。この先に待っている作業を思うと、ちょっと気が滅入る。
普通の部屋だったら、とっくに整理なんて終わっているくらいの労働量のはずだけれど、やはり私が長年にわたって生活していた空間だけあって、普通ではないようだ。異常に物が多いということが、よくわかった。
来週も、ひょっとしたら再来週にも何度か訪れて頑張る必要があるかもしれない。
本来、頑張りたいのはこんなことではなくて、なんだか出鼻を挫かれるような感覚だけれど、これはケジメでもある。心理的にも状況的にもすべてが片付かないと次のステップに進めないのだ。

着々と準備を進めてきて(諸々の不備があったことは無視して)、心構えが出来上がってきたところで、けれど全力で明るいスタートを切る感じにはならなかった……というよりまだ始まっていないのでセーフみたいなところはあるけれど、しかしまぁ初めの一か月は、ちょっとした「捨て」のような形になるかもしれない。
少しずつ前進してはいるので、ここはいつもの私らしく、きっとマイペースに始まっていくことになるのだろう。わかりやすい門出なんて、要らないのだ。