K's Graffiti

文章を書いたり絵を描いたりします。

1回目

随分と長いこと待たされたけれど、とうとう接種券を使える時が来た。
私の社会的に置かれている状況としては理論値に近いの早さのはずなのだが、それでもこの時期になった。おかげで事前に知り得る情報は充実していて、逆に助かっている部分はあるかもしれない。
職域対象外で優先対象者でもない場合は、まだまだ接種が進んでいないという現状において、このタイミングで打てるのは相対的に見れば幸運という話もある。

 

基本的には週に一、二回しか外出しない引きこもりで、外に出ても誰かと会うわけではなく対人接触時間が世界一少ないため、普通の人間よりも私が得られる恩恵は少ない。
とはいえ、近いうちに有象無象の人間に揉まれることになる可能性がなきにしもあらず、ということで早く打てるに越したことはないだろう。

予約した時間に会場に向かったところ、思っていたよりも多くの人がいた。
予約可能な時間は10分か15分刻みだったと思うけれど、各回に数十人が詰まっていると考えたら当然のことで、30分足らずで会場から出ることができたから結果的には悪くない回転率のように感じた。
流石に大勢を相手にしているだけあって、スタッフは手慣れている印象だ。

私は注射というものに対する恐怖心はなく、毎年やっているインフルエンザワクチンの接種時にも針先をジロジロ見ながら楽しむくらいの心持ちなので、記憶の上では初体験となる筋肉注射がどのようなものなのか、多少の興味があった。
実際に看護師を前にすると緊張……するなんてことはなく、意外と高い位置に刺すんだなぁなんてことを考えていたら、いつの間にか終了していた。
えっ、もう刺したの?
それくらいに、何も感じなかった。若干プスッという感触があったかどうか、微妙に気づくか気づかないかくらいのもので、手に痺れが起きていないか尋ねられた後に注入される感覚があるのかと思ったら何も起こらず、すぐに次の受付へと促されて拍子抜けしてしまった。
こんなんで本当に大丈夫なのだろうか。

接種後しばらくは会場で様子見ということで待機していたけれど、その間にも一切の変化は感じられず、腕が痛んだり発汗したりといった症状は発生しなかった。
私が鈍感で気づいていないだけかもしれないし、あるいはプラシーボが効きづらいだけかもしれないけれど、個人差という意味ではアタリの体質である可能性が高い気がするため、過剰に不安を覚えることもなさそうだ。

1回目なので、実は大きな心配は必要ないだろうと思っていて、特に食料や飲み物を買い込むなどの準備はしていない。
帰宅後、これを書いている今も異常はなく、腕を上げても痛みすらない。もうしばらく経てば何かしらの症状は起こるだろうし、むしろ期待してしまっているくらいなので、明日は軽めでいいから、どうにかなってほしいところだ。
もちろん寝込むための時間はある。

 

ところで、今どき持っていないと駄目だろうと思って先日Amazonで体温計を購入したのだが、どの商品を見てもレビューでボロクソに言われていて、わけがわからなくなった。
個人的には相対的に変化が把握できれば問題ないと考えているため、安物でもいい気がしたのだけれど、何が正解だったのだろう。

今日は測ってから会場に向かったが、会場でも計測を強いられるため、あまり意味がなかった。
ちなみに、買った体温計と会場の体温計の差が1℃近くあったから、本当に何が正しいのかわからなくなった。

 

さっそく2回目の予約を行おうと予約サイトにアクセスしてみたのだが、どうやら3週間後に予約可能な集団接種会場は今のところ存在しないらしく、どうすればいいのか困ってしまった。
終わった後にスタッフに聞いておけばよかったかな。
まぁこれから毎日、自治体のホームページを確認してスケジュールが更新されることを願うしかないのだろう。非常に面倒くさい。