K's Graffiti

文章を書いたり絵を描いたりします。

あえて選択を保留する

それぞれの価値観ということでワクチン接種に関してはいまだに何が正しいとは言えない状況が続いているけれど、問題なく社会生活を送ることを重視するのであれば、積極的かどうかはさておき接種しておこうと考えるのが「普通」である、ということに異を唱える人は少ないだろう。
滅多に外出せず、他人との交流は最小限に留めている私も、春の段階で三度目の接種は済ませているし、数週間前には四度目の接種券が届いていた。

 

高齢者以外で、なるべく打っておいたほうがいいという人は、対人接触機会の多い生活をしている人だろう。
そういう意味では、ほとんど引きこもり同然の私は、特に急ぐ必要はない気がしている。接種枠を一つ奪うよりも、もっと優先的に接種すべき人に間接的な形で譲るほうが社会に貢献することになるかもしれない。

それにしても、この脱コロナに向けて徐々に人と人との交流が戻りつつあるような雰囲気の社会において、一切の関わりが回復する兆しの見えない私の人生は相対的にひどく暗いものに思えてしまうが、それは昔から対人コミュニケーションに消極的な姿勢しか示してこなかった社会不適合気味の性格がもたらした自業自得の末路でしかない。
もっとも、孤独を苦に感じるようなら既に精神が壊れているくらいには「独り」なので、実のところ別になんとも思っていないのだろう。

そんな状況で手にした接種券を眺めていると、これをどう扱うべきか悩ましく思い始める。
素直に案内に従って予約をするか、世間が強く要請してくるようになるまで放置しておくか……歯医者への通院と運動不足解消の散歩、食料の買い出しと実家へと帰省を除き、外界と関わることがない私にとっては、本当にどうでもいい問題となってしまった。
幸運にも、体質的に接種後の副反応は腕が少しだけ痛くなる程度の軽いもので、接種そのものに対するネガティブな感情は抱いていない。
たまに高熱が出るケースもあるようだから、そういう運の悪い人間は接種券が送られてくる度に嫌な気分になるのかもしれないが、当てはまらない私は心からどうでもいいのだ。

状況は刻一刻と変化するもので、ひょっとしたら年明けには別のタイプが流行する可能性がある。そうなれば、ワクチンも新型に対応したものを打つことが推奨されるようになるだろう。
現在の生活状況では普通の一般人と比較して接種の優先度が非常に低いわけだから、やはり当分は待つという選択も悪くないのではないかと思う。
ワクチンにまつわる特定の強い思想は持っていないからこそ、臨機応変かつ柔軟な姿勢で構えていることが長い目で見ると有効な気がする。

 

それにしても、今日は午前9時に就寝するという見事な昼夜逆転っぷりだったが、起床したのは驚くべきことに20時を過ぎたところだった。
十分に休めていない気はしていたのだが、自覚以上に睡眠不足が蓄積していたらしい。
在宅である限りは、ワクチン云々に頭を悩ませるよりも、健康的な食事と睡眠の習慣を意識するよう心がけたほうが、ずっと身体のためになる。

いつの間にか今月も真ん中まで来てしまったことだし、そろそろ冬に向けた心の準備と、寒さに負けず物事へのモチベーションを構築できるよう生活リズムの安定化に注力しなければならない。