K's Graffiti

文章を書いたり絵を描いたりします。

気候に左右されやすい

このところ「春」が気配を強めてきたと思っていたのだが、ここにきて急に冬へと逆戻り、午前中は雪が降るくらいの寒さだったので、暖房を動かさずにはいられない一日だった。
まぁ降雪自体は四月にも普通に起こる現象なので、三月下旬だからといって寒いことに不思議はないのだけれど、短い期間に気温が激しく上下するのは体調を崩しかねないから勘弁してほしい。

 

こんな日に……というかこんな日だからなのだろうが、節電の呼びかけが視界に入ってきた。
流石に壁の薄い住処で暖房なしでは死んでしまうから、節電する余地なんてほとんどない。もともと、大して電力使用量が多いわけではないから、諸々の制限は世の中に人間に頑張ってもらうしかない。
どうにか供給状況を維持しようと奔走してくれている方々には、本当に頭が上がらないところではある。

こういう日には、なるべく家から出るべきではない。
寒い空気を浴びることにメリットなんてほとんどないし、これは私だけかもしれないが外で寒さを感じると惨めな気分になるからだ。
しかし運が悪い私は、こういう日に予定を入れてしまっている。気が滅入る。
例によって就寝したのは朝方で、想定では昼前まで眠っているつもりだったのに、数時間も早く目が覚めてしまった。
冷えた空気を感じて二度寝をしようと考えるものの、思い通りに寝るのが下手くそな私は上手く眠りに入ることができない。中途半端に覚醒したまま、したしながら身体を起こして行動するには至らず、本来の起床時刻まで無為に時間を浪費することとなった。
珍しいことではない。目を覚ましてから布団を出るまでに数時間を使うことなんて、日常茶飯事だ。春になれば問題は解消されるはずだったが、今日は冬だ。仕方ない。

 

午後、重い腰を上げて外に出た。
年末年始の帰省と、週に一度の買い出しを除いて、一切の外出機会を作らない冬の過ごし方だったから、この寒さには慣れていない。
目や耳といったマスクに覆われていない部分が、寒さを訴える。すぐにでも踵を返して温もりを感じたい気分になった。
十分な睡眠に失敗したせいで、家を出る前から強烈な眠気に襲われた。夜に布団の中では決して発現しない、一瞬で眠りに落ちそうな眠気……いつだって昼寝のほうが睡眠の質が高くなる。そういう体質の傾向は、冬でも春でも、雨でも雪でも変わらない。

昼寝をしたい欲を必死に殺して、身体を鼓舞した。自分の都合でどうにでもなる買い物と違って、キャンセルするわけにはいかない。
他者が関わる予定の強制力は、本当に凄まじいものがある。
外での用事は一時間と少し、普通の人にとっては取るに足らないレベルだろうけれど、引きこもりがデフォルトの私からすれば長旅に等しい。
夜に実施したい作業があったので、帰宅直後は大丈夫だったけれど、作業が一段落したら一気に疲労が押し寄せてきた。今すぐにでも、横になりたい気分だ。

意識の四分の一くらいが朦朧とした状態で、どうにか日課の日記を済ませていく。
手癖で書いているようなものだから、上にどんな文章が展開されているのか、実はあまり認識できていない。
読み返す気にもならない。たまには、こんな日があってもいいだろう。