K's Graffiti

文章を書いたり絵を描いたりします。

本能的な欲求さえ満足には

週末に野暮用を控えている関係で、崩壊しきった生活リズムを少しずつ矯正しているところなのだけれど、ちょっと徹夜すれば昼夜逆転は一日で起こるというのに、元に戻すためには何日も必要なのだから人体とは不思議なものだ。
体調的な観点で言うと、あと一日か二日で完全に元通りというくらいのタイミングが、夕方以降に眠気と戦わなければならず一番しんどい。
今夜はもう、今すぐにでも布団に向かいたい気分だ。

 

ちなみに、早く寝すぎても翌日の午後に体力切れを起こして機能停止してしまうから、実はあまり好ましくない。
そもそも無駄に早起きをする必要はないため、おおよそ日付が変わってから夜明けまでの数時間のうちに眠ることができれば、ちょうどいいくらいになる。
今回は時間をズラすため眠気に抗って多少の無理を身体に強いているからというのもあるが、わりと深刻な睡眠不足に陥ってしまっている原因は実のところ他にある。今日は、朝から災難だった。

このところ、深夜帯に露骨な騒音被害は受けていないのだが、本質的に隣人は他者への配慮に欠けるところがある。たとえば、何気ない生活音、足音、ドアの開閉音……スマホの鳴動による目覚ましのアラームも、その一環と言えるだろう。
私なんかは非常に神経質であるがゆえに、もし自らのデバイスが鳴り響いたとしたら、平均して3秒以内には目を覚まして停止させてしまう。しかしながら、音に鈍感らしい隣人は長い時間、鳴り続けるスマホを放置するのだ。日によるけれど、止められるまでに短くて数十秒、長ければ数分間という具合で、壁がベニヤ板くらいの薄さしかない住居においては、当然ながら隣室のアラームがこちらに響きわたってくる。
隣のクソ女は自分で設定したアラームに反応せず延々と眠っているというのに、なぜ私が不本意に起こされなければならないのだろうか。心底、不愉快で仕方ない。
なお、この問題は片側だけでなく、不運にも両サイドの壁から発生するものなので、満足に快眠できることのほうが珍しいかもしれない。
私の生活が夜型になりがちなのは、夜から朝にかけて快く眠れる環境が作れないという側面も大きい。

昼に就寝して夕方以降に目を覚ます生活を改めて、睡眠時間帯を前倒しにしようと試みたのが昨晩……というより今朝方のことだったのだが、それほど眠くない時に眠るのが下手な私が、頑張って眠気を引き出して微睡みに落ちつつある最中に、なんと大嫌いなiPhoneのアラームが大音量で鳴り始めた。
同時刻だ。あちらも、こちらも、例によって起きる気配がない。ようやく深い眠りに入れそうだと思った瞬間に、一気に現実へと引き戻されることの不快感を、やつらは知らないのだろう。
それから数十分かけて、不定期に鳴っては止んで、鳴っては止んで、もはや再び安眠へと向かえる気配には至らなかった。
まぁ浅い眠りではあるものの、かろうじて一時的に脳を休ませることができたこともあり、最初の鳴動から一時間ほどが経過した頃にはすっかり諦めて、自らの機嫌が悪くなるのを理性で抑えつつ起床する道を選ぶことにした。

 

いつものように明日には結果の記事を書く予定だけれど、昼にはチャンミの決勝があった。それから、夕方には冷蔵庫の中身を気にしてスーパーへと向かった。
正直、ほとんど眠らず早朝に早起きした形になるため、午後に突入した時点で頭の働きは相当に低下していたと思う。加えて、慣れない外出により体力の消耗と疲労の蓄積を招き、帰宅後は限界に近かった。
ちょっとだけ。そう思ってベッドに倒れ込む。
30分でいいから仮眠を取ろう。間違っても日付が変わった深夜まで眠り続けることのないように……久々に目覚ましをセットした。
ただ最悪なことに、このささやかな眠りさえ隣人に妨害される羽目になる。なんと、もう夕方だというのに、隣のバカがあのアラームを何度も鳴らしているのだ。朝にも邪魔され、夕方の仮眠も邪魔され、いよいよ隣人の死を強く願うようになる。事故でも急病でもなんでもいいから、私のプライベート空間に干渉してくる怪物をこの世から排除してくれ。

その後しばらくしてから、ドスドスと猛烈な足音を立てて隣人は出かけていった。
私は、いちいち動きがうるさい人間が大嫌いなのだ。こんな家に住むことにならなければ、決して接点が生まれる相手ではなかったと思う。
さてはて、ようやく不眠の元凶が去ったことで仮眠を取ることはできたのだが、やはり短時間では溜まりに溜まった寝不足ゲージを解消することはできないらしく、現状かなり厳しさを感じている。
意識を保っているので精一杯という感じだ。日記を書くことで、なんとか頭を回して覚醒状態を維持している。

あと少し、もう少しだけ眠気に耐えれば、寝起き時間の調整が完璧に近くなるのだ。
しかし、今夜の隣人の動向が不透明なところが懸念点であり、また夜間に騒がれることがあれば、きっと私の努力は水の泡になってしまうだろう。
もはや、両サイドが不在の日中しか、安らかに眠りを享受できるタイミングは残されていない。一般的に睡眠が推奨される夜中は、ランダム性に富んだ安眠妨害の要素が盛りだくさんという、なんとも歪んだ環境で生きている。
どうせ痩せすぎているから長生きはできないだろうけれど、ここ数年の隣人問題は、確実に私の寿命を削っているような気がしてならない。