K's Graffiti

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夏に向けた個人的な電気の話

先日から諸事情のため電気契約が変わったのだけれど、これまでと同様の節約意識で生活していこうとすると、非常に面倒なことに気がついた。
というのも、旧契約においては一か月あたりの請求額が基本料金+従量料金で単純計算できる形式だったのに対し、新契約では基本料金がゼロになった代わりに従量料金が時間によって変動するようになったのだ
これだけ使ったから何円、と機械的に算出できないため、目安がわかりづらくなってしまった。

 

シンプルに換言すると、これは悪名高い、市場価格に連動するプランということになる。
そもそも一年と少し前に会社を変更する手続きを踏んだ私ではあるが、その原因が市場価格の高騰による想定外の請求から逃れるためだった。
それなのに、再び似たようなプランと契約中になってしまっている現状は遺憾と言うしかないのだけれど、厳密には同質の契約というわけではない。
何しろ、今回の契約は面倒とはいえ細かい計算方法が公開されている上に、事前に試算したところ、私が市場価格を注視してタイミングさえ間違えなければ、以前の契約よりも安くできる場合があるという結論に至ったからだ。

正直なところ、真夏になって24時間ずっと高い水準で推移するようになったら、今の判断が必ずしも正しいとは限らない展開になるかもしれないとは思っている。
ただ、いずれにせよ世の中の情勢的に価格の高騰は避けられないし、かつての計算方法が単純なプランだったとしても大して安くなるわけではないのだから、自らの選択によって一層のコストカットを図れるようになるのならば、決して悪いものではないという風にも思うわけだ。

今のところは、まだ本格的な夏を感じるほど気温は上がっていないし、少なくとも今月中は春らしく過ごしやすい日々が続いてくれるはずなので、特に電気代を心配してはいない。
問題は来月の半ば頃から、おそらく徐々に冷房を動かさなければ苦しくなる日々が到来する。
暑さに強い私が我慢できなくなるということは、つまり世の中の人間はとっくに冷房を使い始めているということで、すなわち電力の需要は高まっているということになる。
当然、市場価格は上がっているから、好き放題に使うわけにはいかないだろう。なるべく高い時間帯は避けて、安い時間帯に冷房を動かす。
話は単純だが、それでは最も必要になると思われる日中には、どうやって生きたらいいのか。冬ならば寒い時間には布団の中に逃げるという手段があったけれど、熱気が充満した室内にオアシスなんて存在しない。
外気温との温度差的には、冬よりも夏のほうが使用電力が抑えられるとはいえ、やはり市場価格を無視して使っていたら請求額がとんでもないことになりかねない。

生きるためのコストということで、いちいち数万円程度の出費を気にすることのない性格になれればいいのだけれど、なるべく安く済ませたいという意識の歴史は長く根強いため、これから変えていくのは難しいだろう。

 

余談だが、不思議なことに今日や明日に関しては夕方から深夜帯にかけて一定の価格が付いている一方、早朝から夕方まではほとんどゼロに近い価格設定となっている。
まぁ市場価格がゼロであっても、使用量に応じた調達費のようなものが固定で取られるため無料にはならないのだけれど、人の活動が活発な日中に安い現象は謎だ。
比較的、涼しいとはいえ……土日だからというのは理解できるけれど、それでは深夜に課せられるのはなぜなのか。
季節が変われば、逆転することはあるだろう。しかし、夜の活動がメインになりがちな私にとって、こうした極端な価格設定は気分の良いものではない。