K's Graffiti

文章を書いたり絵を描いたりします。

鬼門の土日

世間では何やらゴールデンウィークとかいう期間に突入しているようなのだが、私の生活スタイルでは当然のことながら自覚しようがない。
まぁそんなことは、どうでもいいのだ。どちらかと言えば、毎週確実にやってくる土日という期間のほうが、私にとっては無視できない存在となっている。

 

個人的に思う土日の特徴として代表的なのは、競馬が開催されている点、それから特定のコンテンツが日中から盛り上がることがある点、となる。
前者については説明不要で、朝から夕方までレースの番組が組まれているため、リアルタイムで観戦したければ、その時間帯に起きている必要がある。
実況映像自体は後からいくらでも見られる時代なので、リアルタイム視聴にこだわる必要はないかもしれないけれど、結果がわからない状態でレースを見る楽しさは何物にも代えがたい。
レース後にうっかりTwitterを開けば、トレンドに載っている勝ち馬の名前を観測してしまう可能性が高いため、もしレースを寝過ごしてしまったら競馬の面白味が半減してしまうだろう。
これは、アニメや小説などの物語を楽しむ時にネタバレを忌避するのと似たような感情だ。

後者に関しては、土日が休みという人間が多い関係で、昼間から夜にかけて面白そうな配信が行われやすいことを示している。
これも後からアーカイブで視聴可能とはいえ、寝起きには寝起きで時間を割きたい物事が待っているため、リアルタイムで消化できるに越したことはない。
気になっていた配信が私のアクティブな時間帯に行われるのであれば大して問題にはならないし、いわゆるゴールデンタイムが夜間のみの平日には困ることが少ないのだけれど、土日に限っては私の生活リズムと必ずしも一致していないため、大変なのだ。
諦めて眠るか、睡眠時間を犠牲にして娯楽を優先するか……その葛藤が毎週のように発生する。

ちなみに、私の理想的な睡眠時間帯は、正午前後から夕方あたりにかけて、という完全なる昼夜逆転だ。
こうなってしまった原因というか、経緯については過去の日記で書いてきていることだけれど、簡単に表現するなら、もともとの体質と隣人の都合ということになる。
元来、暗くなってからのほうが目が冴えて元気が出るタイプではあった。それに加えて、壁の薄すぎる我が住居においては、夜間に音を発する隣人に挟まれてしまっている不運のために、夜中に安眠することが困難という環境で生きていかなければならない。
隣人の行動は支配できないため、不本意ながらも自分が寝るタイミングをズラすしかない。結果として、最も健康的でいられるのが昼過ぎの時間帯に眠ることだった。

だが、土日はそのルーティーンでは満足に娯楽を享受することができない。
娯楽を優先すれば日中は起きていなければならず、眠るのは自然と夜になるが安眠できないためストレスが溜まる。寝不足に陥って、体調が悪化する。
自身にとって負担の少ない規則を守るのであれば、土日の昼間に行われるありとあらゆる娯楽コンテンツは手放さなければならない。
長い目で見ると、リアルタイムという価値は諦めて、なるべく情報は遮断しつつ己の最も快適に過ごせる生活パターンを探っていったほうが効率的だし幸福度も上がるような気はするけれど、そういう生き方に慣れてしまうというのは、あまりにも味気ない。

 

今日は無理をしてしまった。
昼間に焦点を合わせるために、昨晩は布団に入って眠ろうとしたのだが、やはり隣人は思い通りに寝かせてはくれなかった。
本当に一瞬だけ、僅かに眠れたような感覚はあるものの、ほぼ徹夜と変わりない。そんな状態で今日の一日を過ごす羽目になった。
夕方過ぎには脳の働きが低下して、何もする気が起こらない。思考力の低下と、ひどい眠気に苛まれて、気絶するようにベッドに横たわった。

そのまま深夜まで熟睡できたらよかったのに、今がゴールデンウィークのせいか知らないが、普段は静かであることが多い夕方から夜中にかけて、隣人の非常に厄介な動きがあった。
物音が本当にうるさい。
私は、落ち着きのない人間や、行動の一つひとつが喧しい人間が心から嫌いなのだが、隣に住んでいるのはそういうタイプなのだ。

結局、あまり眠れていないまま夜に我慢ならず目を覚ました。明日の夕方までどう過ごすべきなのか、まるでわからない。
体力的には既に厳しさを覚えているため、起き続けていることは不可能だと思う。はたして、ちょうどいい具合に早朝から正午付近まで眠ることができるだろうか。